頭木弘樹のレビュー一覧

  • ひきこもり図書館

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    編者の頭木さんのアンソロジーは小説だけではなく詩や漫画が入っていてジャンルレスなところが好き。
    今回の「ひきこもり」アンソロジーには、なんと私の大好きな詩人萩原朔太郎の作品が二つも入っている!(詩と随筆) うれしい。
    「死なない蛸」は子供のころに読んで強烈な印象を残した名詩。筑摩書房の『変身ものがたり』というアンソロジーにも収録されているし、いろいろな見方ができそう。自分は幻想実を味わいつつも、閉じ込められ忘れられたものの恨みは永久に滅びない……という教訓的な読み方をしていた。

    知らない作品の中で印象的だったのは
    ロバート・シェイクリイ「静かな水のほとりで」
    梶尾真治「フランケンシュタインの

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    2021年03月05日
  • ひきこもり図書館

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    頭木弘樹さん編の短編集。切り口がさえていて、とてもおもしろく読んだ。
    ウロボロスを超えた?萩原朔太郎「死なない蛸」怖。
    カフカ「ひきこもり名言集」ここまでひきこもりで、結婚を考える恋人がいたっていうのがある意味すごいよ、カフカ。
    三年寝太郎のような「桃太郎」立石憲利 こんなバージョンあるんだねえ。おもしろい。
    星新一「凍った時間」は初めて読んだ。それとも忘れてたのか? 世界を救ったのにせつない。
    ポーの「赤い死の仮面」は、コロナの状況下で読むと、慄然となる。翻訳も抜群の冴え。
    梶尾真治「フランケンシュタインの方程式」は、「冷たい方程式」の笑える悲惨版。
    宇野浩二「屋根裏の法学士」はまさにひきこ

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    2021年02月18日
  • NHKラジオ深夜便 絶望名言2

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    この本に書いてある名言達に
    どれだけ過去の傷を癒やされただろう。

    よく悩み事を話した時、 あなただけじゃなく皆んな辛い事はあるのよ。 と言われてそんな事を言われたってなんの励ましにもならないからやめてくれと思ってしまうけど、
    この本は優しくその真理を教えてくれる。
    素直に1人じゃないんだと思わせてくれる。

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    2021年01月14日
  • マンガで読む絶望名人カフカの人生論

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    ネタバレ

    昔の小説家のイメージそのものだった。今なら精神疾患とかの病気と判断されて心療内科に通院させられるlevelの変人さんだ。実際、逢うのを怖がり文通交際するとか、それじゃ交際どころか結婚とか同居とかできるわけがないし、神経質なほど雑音を気にしたり、たぶん、書かれてないが、こんなのもあるということが、たくさんあると思う。菜食主義は優しさからであり、自己評価が父親の教育で低いので他者評価が高く、その為に他者から好かれるのも、カフカらしくもある。何か、勇気づけられた。いい本だ。

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    2019年12月28日
  • 絶望読書~苦悩の時期、私を救った本~

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    肝心なのは立ち直りの道を早く見つけることではありませんそこをどうかあせらないでください肝心なのは絶望の期間をいかに過ごすかということです

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    2019年12月12日
  • 絶望読書~苦悩の時期、私を救った本~

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    まさに、絶望の只中にいる私に、ソウルメイトが送ってきてくれた本。本当にありがとう。
    正直、絶望の文字に恐れおののいていて、なかなか開けなかったのだけれど、もう、ほんと、その通りです、という内容で、とてもとても、救われました。
    「とにかく、早く立ち直らなくては…」と、自分の気持ちから目を逸らすことで、乗り越えた気になっていたある日。突如として、蓋をしていた感情に襲われて、もう、どうすることもできなくなりました。
    ただ、時間が過ぎることでしか、緩和できないほどの絶望は存在します。
    「きっと大丈夫よ」「頑張って」「気持ちわかるよ」の言葉に、どうしようもなく傷ついてしまうこともあるから。そんな時には、

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    2019年07月25日
  • 絶望読書~苦悩の時期、私を救った本~

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    "街の本屋でこのタイトルを見て、「絶望」と「読書」が寄り添う不思議と感じ、手に取ったことを思い出す。
    人生に寄り添う読書であるならば、人生には良い時、悪い時、うれしい時、悲しい時、感謝するとき、罵倒するときなど、様々な状態があり、その状態に応じて読書というものを考えたのが、本書。しかも、絶望を感じているときにこそ、この本を勧めるという内容は筆者の体験を読むと、納得感が高まる。

    著者が紹介する絶望読書お勧め本をメモしておく。絶望と言っても人それぞれ。どの本がその時の状況に寄り添うものかは、当事者にしかわからない。

    太宰治
    ・待つ
    フランツ・カフカ
    ・変身
    ・絶望名人カフカの人生論

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    2018年11月24日
  • 希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話

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    「希望であふれているときは希望の言葉を読み、絶望であふれているときは絶望の言葉を読み、両方の間で揺れているときは両方を読む。」
    うん、なるほど、人って共感するだけで心の何かが軽くなる気がする。
    対比することで、その時々に忘れている感覚に触れる事が出来る気がする。

    一気読みでなくても、ケース別に言葉が小分けにされているから、ものぐさでも読みやすいです。

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    2017年06月17日
  • マンガで読む絶望名人カフカの人生論

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    普通の人にとっては 絶望的な病気でさえも カフカには希望だった ポジティブに生きろ といわれても その気になんかなれない でも ここまで ネガティブな姿を見て 面白い人だと感じてしまう

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    2017年02月28日
  • 絶望読書~苦悩の時期、私を救った本~

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    物語の力とは何か?私はずっとモヤモヤとしていた。物語や小説は「ただの作り話」で、そんなもの読んだからってただの嘘っぱちじゃないか、と主張されると価値がないように思える。なぜ私は物語を読むのか。読むことによって何が満たされるのか?言い表せない疑問があった。

    この本に、その疑問への一つの答えが書いてある。
    人間が絶望したとき、立ち上がれないときに、物語の世界が、絶望によりそうこと。

    後半のおすすめの本の紹介も興味深いが、前半の絶望の状況と物語の関係の説明が衝撃的に真実を言い当てていると感じた。

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    2017年01月27日
  • 絶望読書~苦悩の時期、私を救った本~

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    私が 絶望していたときには
    残念ながら 本を一冊も読まなかったのですが
    この 絶望読書を読んでいたら
    きっと 心を慰めてくれる本を
    探したのに
    と残念に思います

    きっと 今なら
    少しは理解できるかも
    と思って
    お勧めの絶望読書を
    読んでみたいと思いました

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    2017年01月23日
  • 希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話

    購入済み

    ネガティヴ思考もありじゃない?

    現代作家の小説や漫画にカフカの名前がよく出てきて気になり手にした本。
    ポジティブ思考なゲーテの言葉と極端にネガティヴなカフカの言葉の対比がとても新鮮で、マイナス思考っぷりが引き立ち、なんだか笑えてきました。
    世に出回る自己啓発本に、ちょっと疲れたなと思える人にはホッとできる、そんな一冊でした。

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    2015年10月14日
  • 希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話

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    ゲーテもカフカもよく知らないまま読みました。
    読んで、2人とも大好きになりました。
    早速、作品を読みます。
    ゲーテは、ただ恵まれた人ではなくて
    深い悲しみを多く経験しての言葉がとても
    参考になり、色々落ち込んでいる私に慰めになりました。

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    2014年11月26日
  • 希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話

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    ゲーテとカフカの性格や彼らの残した名言のいくつかは知ってるつもりでしたが、これほど対照的とは…自分はどちらかというとカフカ寄りだなぁと再認識して少々残念。

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    2014年11月09日
  • 希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話

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    このなかのどれかが必ず誰かのお気に入りになる。対局の二人の、でもどこか似通った言葉が所狭しと詰まってる。個人的にはやはりゲーテ様のお言葉が胸に刺さりました。『生きてる間は生き生きとしてなさい。』

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    2014年07月01日
  • 痛いところから見えるもの

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    三大激痛とされ病気「心筋梗塞」「尿路結石」「群発頭痛」
    本を読んでいるとさまざま痛みの表現がでてきます。病気や怪我の痛みから心の痛み。そんな体感でだけでなくさまざまな痛みについて描かれています。失恋に痛みがある。痛みを快感としたり、これも痛みだったのかという気づき。

    この著者の特徴としてエピグラフ(書籍や章の冒頭に置かれる、題辞や引用句)が多用されています。

    「痛みを一度も感じたことのない者に、痛みという言葉は理解できるのだろうか?」(哲学者ウィトゲンシュタイン)

    「オムレツの味をどう教えられたって食べなければ分からない」山田太一・誰かへの手紙のように

    こんな感じ。

    だからより著者だ

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    2025年11月22日
  • ひきこもり図書館

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    萩原朔太郎のものぐさニート具合に共感しつつあまりにもカスでは?と思い調べてみたら親が開業医の実家太し君だった。55歳で生涯を終えるまで殆ど働かずに親からの仕送りで暮らしあまつさえ子供もこさえていたという奔放さ。親からは毎月60円ほどの仕送りを受けていたそうで、現代の貨幣価値でいうと27~45万円ということ。詩の才能は別として、社会的には紛うことなきクズでは…?このことが知れただけでも面白かった。

    そして何よりもハン・ガンの短編が圧倒的。根本的な動物としての命を描いているようで、とても美しかった。菜食主義者の元となる作品なんだそう。暴力からの離脱を感じる。
    萩尾望都の漫画の感覚遮断実験が今でも

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    2025年11月07日
  • 絶望名言 文庫版

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    以前にも頭木さんのカフカ関連の本を読んだことがあり、そちらもとてもわかりやすく共感できる内容だったが、本作もよかった。
    好きな文豪や画家の話が多くそれだけでも楽しめたが、頭木さん川野さんの話にも頷けることばかりでなんだか救われるような気持ちになった。

    ベートーヴェンについてはあまり知らなかったので、こんなに病気や苦労が多かった人だったと知って驚いた。
    いろんな意味で本当に凄い人だったんだなぁと今更ながら知れてよかった。
    そういうことを知ったうえで、改めて名曲たちを聴いてみようとおもう。

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    2025年10月23日
  • 絶望名言 文庫版

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    古今東西の様々な作家の絶望名言を紹介した本。
    かなりのボリュームなので心身ともに元気な時に読むのがオススメ。絶望した時に自分を掬い上げてくれるような言葉を一つでも持っておくのに本書が役立つ。
    著者はもともと地頭がよいタイプの人間だが、そこに難病という経験を経たことにより感性が研ぎ澄まされたのではないか、と思うほど視点が面白く言葉の選別にセンスを感じた。

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    2025年10月20日
  • 当事者対決! 心と体でケンカする

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    心で困っている人と体で困っている人の往復インタビュー本

    ケンカする、とは随分物騒だが、読み進めるとなるほどと思うし最終章でその芯についても語り合っている

    お二方の人柄か、インタビュー形式ということもあってかとても読みやすかった。他人への攻撃性があまりないからかもしれない。男性同士で集まるとありがちな女性蔑視や女性を使ったマウンティングも無いので落ち着いて読めた。それぞれが抱えている問題の影響なのか、男性・女性もそうだが、世の中の物事に対して過度に肩入れせずにとてもフラットに見ている印象がある。

    手をもう一本生やすのは無理だとわかっているのに、心は変えられるという認識が世間にはある、という

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    2025年10月14日