頭木弘樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
まさに、絶望の只中にいる私に、ソウルメイトが送ってきてくれた本。本当にありがとう。
正直、絶望の文字に恐れおののいていて、なかなか開けなかったのだけれど、もう、ほんと、その通りです、という内容で、とてもとても、救われました。
「とにかく、早く立ち直らなくては…」と、自分の気持ちから目を逸らすことで、乗り越えた気になっていたある日。突如として、蓋をしていた感情に襲われて、もう、どうすることもできなくなりました。
ただ、時間が過ぎることでしか、緩和できないほどの絶望は存在します。
「きっと大丈夫よ」「頑張って」「気持ちわかるよ」の言葉に、どうしようもなく傷ついてしまうこともあるから。そんな時には、 -
Posted by ブクログ
"街の本屋でこのタイトルを見て、「絶望」と「読書」が寄り添う不思議と感じ、手に取ったことを思い出す。
人生に寄り添う読書であるならば、人生には良い時、悪い時、うれしい時、悲しい時、感謝するとき、罵倒するときなど、様々な状態があり、その状態に応じて読書というものを考えたのが、本書。しかも、絶望を感じているときにこそ、この本を勧めるという内容は筆者の体験を読むと、納得感が高まる。
著者が紹介する絶望読書お勧め本をメモしておく。絶望と言っても人それぞれ。どの本がその時の状況に寄り添うものかは、当事者にしかわからない。
太宰治
・待つ
フランツ・カフカ
・変身
・絶望名人カフカの人生論
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購入済み
ネガティヴ思考もありじゃない?
現代作家の小説や漫画にカフカの名前がよく出てきて気になり手にした本。
ポジティブ思考なゲーテの言葉と極端にネガティヴなカフカの言葉の対比がとても新鮮で、マイナス思考っぷりが引き立ち、なんだか笑えてきました。
世に出回る自己啓発本に、ちょっと疲れたなと思える人にはホッとできる、そんな一冊でした。 -
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Posted by ブクログ
今までとは少し違った角度から痛む人の状態や気持ちが垣間見れた気がした。
もちろん、私も痛いと感じることには何度も遭遇しているけれど、追い詰められたような限界に近い痛さ・長期にわたる痛さというものは、未経験だと思う。
そういった疲弊する状態、性格が変わったかのようになってしまう状態、考えられなくなってしまう状態というものに、少し思いをはせることができて良かった。
しかし、痛む人を傍で見ているのも切ないものだろうな。
何もしてあげられない。
助けてあげられない。
痛い人の状態を少しでも察しようと努力することが最初の一歩だとしても、そこからどう歩んでいけばいいのか。その回答を見つけることができるのか -
Posted by ブクログ
まず作者がどんな痛みを経験してきたのかと言う話から始まる。
「潰瘍性大腸炎」と「腸閉塞」
この2つの話が、まず最初に非常に強烈。
私もあちらこちら痛いところがあってひどい片頭痛持ちだが、この人に比べれば、なんと幸せなことよと思わずにはいられない。
痛み仲間として共感を覚える。いや、リスペクト?
作者と一緒に、「ホントやだねえ」と呟きながら読んだ箇所たくさん。
「いろいろ大変だったんですね」とか、「ご両親もきっとつらかったですよね」「あなたももっと肩の力を抜いてできるといいでしょうね」
これらの言葉がトラウマの二次被害だったという「医学書院」の「精神介護」の雑誌に掲載された記事の紹介。
「 -
Posted by ブクログ
ネタバレ絶望なんてしない人生のほうがいい。
それはもちろんそのとおり。絶望しないに越したことはない。
しかし、人生いろいろなことがあるものだ。
その中でまったく絶望の経験がないまま天寿を全うするということは非常に稀有な例であるのは間違いない。
ここで考えてみてほしい。
絶望することそれ自体は悪いことなのだろうか?
絶望しないで生きられるのが一番ではあるが、
絶望を経験することで学ぶこともあるし、そこから立ち直ったなら、より強い心で人生を謳歌できるということもあるだろう。
また、絶望している人に対して希望あふれる言葉を投げかけ、励ますこともある。別に悪いことではない。
だけど、希望って本当に救いにな -
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三大激痛とされ病気「心筋梗塞」「尿路結石」「群発頭痛」
本を読んでいるとさまざま痛みの表現がでてきます。病気や怪我の痛みから心の痛み。そんな体感でだけでなくさまざまな痛みについて描かれています。失恋に痛みがある。痛みを快感としたり、これも痛みだったのかという気づき。
この著者の特徴としてエピグラフ(書籍や章の冒頭に置かれる、題辞や引用句)が多用されています。
「痛みを一度も感じたことのない者に、痛みという言葉は理解できるのだろうか?」(哲学者ウィトゲンシュタイン)
「オムレツの味をどう教えられたって食べなければ分からない」山田太一・誰かへの手紙のように
こんな感じ。
だからより著者だ -
Posted by ブクログ
萩原朔太郎のものぐさニート具合に共感しつつあまりにもカスでは?と思い調べてみたら親が開業医の実家太し君だった。55歳で生涯を終えるまで殆ど働かずに親からの仕送りで暮らしあまつさえ子供もこさえていたという奔放さ。親からは毎月60円ほどの仕送りを受けていたそうで、現代の貨幣価値でいうと27~45万円ということ。詩の才能は別として、社会的には紛うことなきクズでは…?このことが知れただけでも面白かった。
そして何よりもハン・ガンの短編が圧倒的。根本的な動物としての命を描いているようで、とても美しかった。菜食主義者の元となる作品なんだそう。暴力からの離脱を感じる。
萩尾望都の漫画の感覚遮断実験が今でも