頭木弘樹のレビュー一覧

  • うんこ文学 ――漏らす悲しみを知っている人のための17の物語

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    うんこを漏らすという行為を集めた異色のアンソロジー。幅広い年代、作家による様々な排泄の表現はどれも面白く読めました。漏らす事を知る人であれば文中の悲しみや切なさは痛いほど刺さるのではないでしょうか。尻拭きに最適な品を語るラブレーの一編が特に気に入りました。

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    2023年09月25日
  • NHKラジオ深夜便 絶望名言2

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    絶望名言2冊目。個人的にはやはり一冊めの方がインパクトのある名言が多かったし、頭木さんや川野さんの絶望体験が語られて共感される様子が面白かった。でも二冊目に取り上げられる作家たちの人生の絶望度合いは、一冊めのよりも壮絶。印象に残ったのは喘息治療を兼ねてパラオに行った中島敦が、向こうでは熱帯の病にやられ日本に戻れば寒さで病のやられ早死してしまうという人生。いやあ、転地を考えるほどの喘息の辛さは想像を絶する。又はほとんどの名曲を失聴してから作ったというベートーヴェンの人生。希望を持たず諦めたことで生きていけたのだろうが、そんな自分の人生を諦めという隠れ家、という言葉で絶望するしかない姿に胸打たれる

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    2023年09月24日
  • NHKラジオ深夜便 絶望名言

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    一番得意なのは倒れたままでいることだ、というカフカの言葉を覚えているのだが、著名人達の絶望感を嘆く名言のみならず、それを解説する頭木さんの言葉が面白い。なるほどそんな解釈があるのか、弱った時にはそう響くのかと。
    後半、ブハっと噴き出すぐらいの絶望名言があったのだが、メモするのを忘れてしまった。もう一回読みたい。

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    2023年09月18日
  • 絶望名言 文庫版

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    NHKのラジオ深夜便から。絶望の先にある別世界。有名作家のフレーズから絶望の中にある言葉を探る文学ヲタ向けの一冊。

    思いのほか有用な言葉が多い。
    カフカ、ドフトエフスキー、ゲーテ、太宰治、芥川龍之介、シェークスピア、中島敦、ベートーヴェン、向田邦子、川端康成、ゴッホ、宮沢賢治。

    太宰治と中島敦と松本清張が同い年というのが何より驚き。

    絶望とドン底はまた別物。人生は奥深い。再読したい。

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    2023年08月11日
  • 絶望名言 文庫版

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    きっと多くの人の心に響く本。

    たしかに、太宰治の著書に惹かれたこともあるし、芥川竜之介のいくつかの言葉を覚えていました。弱っているときに勝手に心に染み込んだのでしょう。
    カフカ、ドフトエフスキー、ゲーテの言葉が心地よいときは、自分をケアします。

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    2023年08月06日
  • NHKラジオ深夜便 絶望名言

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    辛いときには、絶望的な言葉の方が心にしみる。同感です。とことん絶望することでエネルギーチャージしたら這い上がっていける気がする。

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    2023年07月11日
  • 絶望名言 文庫版

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    ポジティブ思考が跳梁跋扈する今の社会において、本書はその潮流に逆らって、クソみたいな「キャッキャ、うふふ」風土に風穴を開けてくれるだろう。

     落ち込む時は徹底的に落ち込む─

    人生、万事上手くいくわけではない。そんなことありえない。人生には必ず「良いこと」と「悪いこと」の二つ糸が織り交ぜられ、赤黒い糸を紡いでいる。人生という無色の糸の中に幸不幸という名の赤黒い糸が混じっているのだ。その糸を解きほぐして分解し、端から端まで一インチきざみに明るみへさらけだして見せるのが、「絶望名言」の任務なのである。

    失恋したときは失恋ソングを聴いて徹底して落ち込む。失恋している自分に酔いしれるくらい落ち込め

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    2023年06月24日
  • シリーズ「あいだで考える」 自分疲れ ココロとカラダのあいだ

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    自身の難病経験や文学からの引用で解きほぐす身体論。自分を支えるこころとからだを様々な観点から分かりやすく語ります。頭木弘樹さんの著作は過去に読んでおりどれもおすすめですがこれもとてもよかった。巻末の作品案内だけ読んでも十分楽しめます。

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    2023年06月11日
  • シリーズ「あいだで考える」 自分疲れ ココロとカラダのあいだ

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    自分の心と体を社会がどう評価するか、これが、自分の疲れの原因なのだろう。人の評価なんて関係ない、俺は俺と言いながら、やっぱり、気になる。
    そういう、心の考え方が現実と理想の違いが疲れさせるのだろう。

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    2023年04月14日
  • 絶望名人カフカの人生論

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    こんなネガティブな人、見たことない。
    だからこそかもしれないが、読んでるとかえって勇気がもらえる気がする。
    自分より絶望してる人を見ると、自分がまだマシと思えるからだろうか。

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    2023年03月05日
  • 絶望名人カフカの人生論

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    カフカが絶望しながらも生きている強さに逆に圧倒されました。父親の存在、仕事、人間関係、婚約、社会、全ての普通に手が届かない自分と板挟みになりながらも小説を書いたカフカ、意外に強い(?)と思いました。絶望しても不幸ではないカフカ。不思議です。

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    2022年12月22日
  • NHKラジオ深夜便 絶望名言

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    悩んで辛い時には、明るいものよりも暗く苦悩しているものを読む方が救われる。なるほどな、わかる気がする。ぼんやりそう思いながら読んでいましたが、次のように説明してあって唸りました。
    「文学を読むと、本当に暗い心とか辛い心とか、とことん描いてあるじゃないですか。普通に生活していると、会話でそこまで心のうちを見せる人っていませんし、やっぱり辛いことは見せないようにしていることが多いですからね。
    世の中に普通に語られることって、成功体験が多いじゃないですか。苦労話もありますけれど、結局、乗り越えた人の話なんですよね。乗り越えなかった人の話って、なかなか出て来ないじゃないですか。だけど、文学だけは、そう

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    2022年11月10日
  • NHKラジオ深夜便 絶望名言

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    2の方から読んで面白かったので、この本を読んだ。やっぱりいい。名言とともに実際のエピソードがあるところがいい。分かりやすく、自分にも当てはまるなと過去の人をぐっと身近に感じる。ゲーテの名言、生涯が染みた。絶望にも種類があると思った。

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    2022年07月30日
  • NHKラジオ深夜便 絶望名言2

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    自分の感じているモヤモヤをスポッときれいな言葉?収まりのいい解りやすい言葉で表現されていた。もうここには居ない人達も同じように言い様のない、どうしょうもないことで悩んでいたと言うことが少し慰めになった。
    特にベートーヴェンについて詳しく知りたいと思った。①もまた探して読みたいと思う。

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    2022年07月07日
  • NHKラジオ深夜便 絶望名言

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    不思議なことにとても心が癒されるのを感じます。
    これまで絶望感と訣別しようともがいてきたけれどもう諦めることにしました。
    絶望と共に生きていこうと。
    最期まで共に歩んでくれるのは最早絶望だけなのではないかと頼もしくすら思えるほど。
    よろしく、絶望。

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    2022年02月28日
  • NHKラジオ深夜便 絶望名言

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    タイトルでびっくりしたけど、失恋したときは失恋ソングを聞くように、絶望した時は絶対名言はいいかとおもう。考えさせられる言葉ばかり。

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    2022年01月19日
  • 絶望名人カフカの人生論

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    現実に押し潰されそうな時に読むと、心が楽になる本。全てに共感できるわけではないけど、いくつかは心の底から共感できて、自分の代わりに言い訳を雄弁してくれているような感じ。

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    2021年08月02日
  • NHKラジオ深夜便 絶望名言

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    2が出ているということを知り再読。番組のコンセプトは「死が救いに思われるほどの絶望をすくいとって言葉にしていく」ということ。生きることに対して前向きにならないといけないという無言の圧力が現代には多く存在すると思う。確かに自殺は悲しいことだし、生きているだけで素晴らしいという事実はあるかもしれない。だからと言って、生きることに対して前向きになる必要は私は無いと思う。将来に向かってつまづきながら生きることも、倒れたままでいることも、幸福に傷つく弱さも、明けない夜も、許される世界があればいいのにと思いました。

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    2021年04月13日
  • ひきこもり図書館

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    カフカに親近感。絶望名人読んでみようかな。
    <収録作品>
    死なない蛸/萩原朔太郎
    ひきこもり名言集/フランツ・カフカ
    桃太郎/立石憲利(編著)
    凍った時間/星新一
    赤い死の仮面/エドガー・アラン・ポー
    病床生活からの一発見/萩原朔太郎
    フランケンシュタインの方程式/梶尾真治
    屋根裏の法学士/宇野浩二
    私の女の実/ハン・ガン
    静かな水のほとりで/ロバート・シェクリィ
    スロー・ダウン/萩尾望都
    ひきこもらなかったせいで、ひどいめにあう話/頭木弘樹

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    2021年04月07日
  • 落語を聴いてみたけど面白くなかった人へ

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    落語の何が面白いのか、落語と漫才の違い、落語と小噺、漫談との違いもわかっておらず、タイトルに惹かれて購入し読み始めました。
    落語は口承文学、その語り部は世界遺産並み。落語の落ちを聞いても面白くない。そこまでの過程にこそ楽しみがあること、噺家によって話の膨らみが違うことなど落語の楽しみ方を知ることができます。
    さっそくYouTubeで落語を楽しんでます。

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    2021年03月07日