頭木弘樹のレビュー一覧
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ネタバレ2024年に没後100年の記念イヤーだったカフカの自由律俳句集……?
ではもちろんなく、カフカの手紙やメモ、小説の断片から、文学紹介者の頭木弘樹さんが、“俳句的”な文章を選び、短い文章をつけた一風変わったカフカ紹介本。
繊細でナイーブなカフカは、頭木さんいわく、「炭鉱のカナリアのように」他の人の気付かない不安や恐怖に反応してしまう。
一見、ネガティブな“句”(と、この本では呼んでいる)だけれど、他者に対する攻撃性はまるでなく、自分の内面や、自分と世界の関係について、深く深く内省している姿が、ごまかしがなく、とても誠実に感じる。(もしかしたら、そう感じる言葉を選んでいるだけかもしれないけれど)
気に入った句
〈鳥籠が鳥を探しにいった〉
〈まっすぐに立つ不安〉
〈ずっとベッドの中。拒絶〉
〈溺れた者として救いを夢見ている〉
〈ドアががばっと開き、家の中に世界があらわれる〉
〈会話はわたしのせいで絶望的なものに〉
〈ただ自分のことを悲しんでいる〉
〈ときおり体が八つ裂きになりそうな不幸を感じる〉
〈人間の体のくっきりとした輪郭が怖ろしい〉
〈快適だと何もせず、快適でないと何もできない〉
〈闇の暖かさのない闇〉
自由律俳句の山頭火や尾崎放哉と奇しくも同世代なのだそう。
巻末の頭木さんと俳人の九堂夜想さんとの対談も面白かった。 -
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ネタバレこないだのホームレスので知った『あいだで考えるシリーズ』。その第一巻が我らが頭木さんだったので読む。心と体について。頭木さんらしく、いろいろな文学や漫画等からの抜粋で進められてて、今まで思ってもみなかったことが多かった。自分の中にいろんな年代の自分がいること、食べられないものがあるということを受け入れられない人がいること(共食圧力)、弱いロボットを作っている人がいること。魂が21gという話も出てきて、おぉ9mmと感動。でもこれは測り間違えだったという話だ。10代以上に向けての本なので読みやすいし、そもそも頭木さんのは読みやすいからな。
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(2024/11/05 3h)
本アンソロジーを読む前に編者のエッセイ『食べることと出すこと』を読んだので、「あとがきに書いていた排泄文学、出すことができたんだなあ」と感激しました。
わたし自身、うんこに対して幼児期と変わらぬ愛着を抱いておりましたので、このアンソロジーのタイトルには強く惹かれるものがありました。
真面目に読むというより、可笑しみを持って読んでしまいましたが…。編者のあとがきにどのように読むかは自由とあることで、この読み方も良しと励まされました。
特にお気に入りの作品は
・筒井康隆「コレラ」
・谷崎潤一郎「過酸化マンガン水の夢」
・佐藤春夫「黄金綺譚」
・伊沢正名「野糞の醍醐味」
の4篇でしょうか。
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すべての世代の自分が生き続けている、という考え方がとても良い。過去を振り返るといろんな自分がいて、どれも自分ではあるけれど、その中でもどのときの自分が一番自分らしい自分なのかをわかっていないとだめだと思っていた。自分とは何かを一言で説明できないとだめだと思っていた。でもそんなことはなくて、どのときの自分も自分の中で生き続けている。こういうときがあった、のではなく、今の自分にもそれが生き続けている。そう考えると全てのことに意味がある。結局自分のことを考えて疲れるけど私は自分のことをぐるぐる考えるのが好きだったりする。もう少し若いときに読みたかった!
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カフカ.名前は知っていたが生前の作品は少なく、親友のブロートが残された短編や断片、日記や手紙などを出版して世の中に知られるようになった由.本書の編訳者の頭木弘樹さんが「波」に‘’「わからない」がわからせてくれること‘’ で素晴らしい解説を披露してくれて、それを読んで捲ってみることにした.読んでいて何か不思議な感覚に陥ることが度々で、何度も読み返しては納得する文が数多くあった.例えば「家庭生活、友人関係、結婚、仕事、文学など、あらゆることに、わたしは失敗する。 いや、失敗することさえできない。」 「正しい道筋を永遠に失ってしまった。そのことを、人々はなんとも深く確信している。そして、なんとも無関心でいる。」
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カフカは変身しか読んでない
城は部屋のどっかにあるけど
最初のほうしか読んでない
その程度のカフカ好きだが
変身は大好き
カフカって名前も空気抜けてて好き
だからこれが出たときは
絶対読まなきゃ!!!
って買ったんだが
ちょっと忘れてた
読みだしたら
まぁ断片集なので
あっと言う間だったけど
たまらなく染み入る時間だった
独房というわけではなかったが
最高にカフカじゃない?!
って一瞬吹き出した
大好きすぎるな
結構昔の人だけど
いや最近、誰かが書いたっしょ?
って思っちゃうほど
若さというかこじらせてる中年っぷりが
今も昔もこじらせてるやつって
こうなんだな!って
愛おしくも嬉しくもある
とにかく
たまらん
好き
星は4つ
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なぜなのか、まったくわからないことが、ひとつ。今夏この僕が、フランツ・カフカを読んだのだ。不思議。この僕が?カフカの物語を?僕自身のことなのだけれど、さっぱり。以前の僕だったら、カフカなど最も縁遠い本だったろう。なぜ、この本を?いったいどんな風の吹き回しなのか。まったくもって不思議という言葉しか出てこない。
昨年末より、僕の読書習慣が再開した。きっかけは僕が好きだった俳優さんが、大の読書好きだと知ったから。彼女が薦める本や、彼女が出演した映画の原作などから読み始め、読書の虜になった次第。
彼女から影響を受けた本や著者以外の様々な本を僕自身、自らの意思で手に取ることに、今では何の躊躇も戸惑いもなく。それこそ、こんな僕が、カフカの本を手にするほどに。僕は、僕だけの読書の世界を揺蕩えども、決して沈まぬ術を見出した。きっかけをくれた彼女には心からの感謝を。有難う。もうこれからは、僕ひとりで大丈夫。
前回の“断片集”に続き、今回は“短編集”を。恥ずかしながらカフカを読んだのは、この二冊の新刊文庫本が初めてだった。書店に並び始めたのを見て、この上ない機会だと思った。入り口には立った。カフカの魅力も知った。一編一編を愛おしく思った。僕のごとき拙い読者には、うってつけの短編集でした。読みたい、知りたい本が、どんどん増えてゆく一方です。
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NHKの深夜ラジオで放送されていたものを書籍化したもの。
題名の通り著名人の絶望に関する名言と、その名言が発せられた背景、著名人の人生を中心に解説されている。
指南役の頭木さんの闘病時の体験談がプラスされるところに、ただの名言紹介よりも魅力がある。
名言を変にポジティブに還元していないところが良いと思った。
ネガティブな経験をした分、人生に活きるとか人生が有意義になるとか
無理にネガティブな経験をポジティブに持って行かず、ただ辛いと言う気持ちに寄り添う姿勢を終始貫いているので、そこにこの番組の優しさを感じた。
ブックガイドも付いているので、気になる本は読んでみようと思う。