細川貂々のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
メンタル系の話し、特にうつ病の話は重苦しい雰囲気になりやすい。このようなことを言ってしまうのは失礼だと承知の上ではあるが、やはり、うつ病をうつ病として描写しなければならないために、全体の色調がどんよりしがちだ。
だが本書はその暗さを打破し、うつ病を終始コミカルに描いている。病気を病気として描きつつ、なおかつ彼らの暮らしを楽しく描いているのだ。
明るいから良い、暗いから悪い、と言った二元論ではないが、本書の明るい雰囲気は、うつ病を知らない人がこの病気を知るための良き本となるであろう。
うつ病と付き合っていくには、おそらく相当な努力が必要なのだと思う。それは本人だけでなく周りの人も同じだ。その点は本書の朗らかさに隠れてしまい見出すのはなかなか難しいが、彼らも、それこそときには「死にたい」と思うような夜を過ごしたはずだ。
心というのは実に厄介だとつくづく思う。通常の外傷とは異なり怪我をしているのが分かりづらい。そうだからこそ手遅れになって命を落としてしまう人もいる。
うつ病は「心の風邪」と言われる。誰もがかかる可能性のある「病」なのだ。決して心の強弱で決まるものではない。もし心の強弱で決まるのなら、そもそも「心」とはいったい何なのだろうか。
そんな正体不明の「風邪」を「宇宙カゼ」と称した著者は素晴らしいユーモアの持ち主だ。読んでいて思わず「おっ!」と声をあげてしまった。
うつ病の原因はいまだによくわかっていないらしい。遺伝的要因とも言われるし、ウイルスが原因とも言われている。後者の方は学術的には否定されているようだが、他にもざまざまな要因が示唆されている。この病気の原因はいまだに喧喧諤諤の渦中なのだ。
心が弱っても誰もが気軽に病院へ行ける社会になればいい。「つらい」と言える社会になればいい。「つらかったね」と言い合える社会になればいい。
そう願いつつ、私は本書を閉じることとする。 -
Posted by ブクログ
以前読んだ「みらいってなんだろう」の前作にあたる、小学生向けの絵本ですが、こちらも大人に新たな気付きを促せてくれるような、シンプルな分かりやすさと親しみやすさが、読んでいてとても安心感を与えてくれる作品です。
例えば、子どもから「こころってなーに?」と聞かれたら、あなたは、なんて答えますか? 何となく分かるんだけど、あれって、なりません?
本書にはなんと、その答えが書いてあります(笑)
こころは誰にでもあって、毎日使う当たり前なものですが、それは最初からあったのでしょうか?
赤ちゃんのときは分からなかった(というか私は覚えていない)、こころですが、言葉を少しずつ覚えるにつれて、自分のことを少しずつ伝えられるようになっていって、気が付いたら、自分にしか分からない『ヒミツ』をもつようになることで、わたしだけにしか分からない、わたしの世界ができて、そのとき生まれたのが、わたしの『こころ』になるそうです。
また、こころはいろんな人に会うごとに動くことで、いろんな気持ちが生まれてきて、そこには、『しあわせなきもち』もあれば、『ふしあわせなきもち』もあり、前者だけあればいいような気もしますが、どちらもないといけない大切な気持ちで、それはなぜかというと、それを自分で知って誰かに分かってもらえたら安心するからで、そうした気持ちになることを決して責めてはいけない、誰しもが感じる当たり前なことだからです。
それでは、どうやって自分の気持ちを分かってもらうのか? それは泣きわめいたり、黙って無視したり、愛想笑いでは伝わらない、あるものがとても重要となり、それを使うことで、他の人の気持ちを聞くこともできたり、人それぞれでこころが違うことも分かったりする反面、時には相手を傷つけてしまう危険性もあるけれど、だからこそ、そこには全部は無理だとしても、相手の気持ちに、できるだけ立つことの大切さも問われるわけで、それが共に生きていくことに繋がるのだと思います。
といった感じで、この後もずっと続いていき、内容が深すぎるように思われるかもしれませんが、最後まで読むことによって、なぜ人は時々ケンカをしてしまうのか、子どもたちにとっては気になる、そうした理由も感覚的ではなく、細川貂々さんの温かい手書きの文章と豊富な絵によって、なるほどと理論的に納得できる作り方が素晴らしく、人は共感するけれども、そうでないときもある、でもそれが人なんだという、みんな同じところもあるけれど、違うところもあって当たり前なんだということを知る、大切さだと思いました。
ちょうど新学年になって、いろいろと思い悩むことや不安なことがある子どもたちには、ぜひ、続編の「みらいってなんだろう」とあわせて読んでほしい、教科書のような堅苦しさは全くない、誰にでも寄り添ってくれる優しさが魅力で、きっと明日からの生活に、明るい希望を見出せると思います。 -
Posted by ブクログ
話しをしているときに、浮かんだ感情をわきに置く。話を聴き、浮かんだ感情をわきに置く。話を聴く中で評価すると疲れてしまう。感情をわきに置いて話していれば自分も相手も安心する。
・相手を変えようとしない
・相手の力を引き出す:何か助言しようとすると自分の考えにとらわれてしまう。お互いに自分の意見に縛られ、進歩がない。目の前にいる人の現在を聴く。話しては安心してはなせると、その人の力で自分迷路を抜け出すことができる。
きめつけないでただ聴くだけ:重い話は重く聞かなければいけない。これは迷信。話の中身がどれだけ悲惨な内容を語っていても、重い話と決めつけないでた聴く。それはあいてにとってすごくあたたかい体験になる。しんどい話を聴くときにどうしていいかわからなくなり焦る。この場合は「ただ話を聴くことしかできないけどいい?」と確認する。
なぜ人の話は長くなるのか
1.自分が早めに話をきりあげようという態度になったとき。→見捨てられたくないから不安になってもっとしゃべる。
2.まとめ をしたとき。→言い分とちょっとでもブレがあるとわかっもらえないと思って長くなる。
3.変なアドバイスをしたとき。相手の現実を違うことが多いのでもっと説明してながくなる。
アドバイスをするときは相手の現実と「なるほど」の瞬間が合ってお互いの息がぴったり重なってからした方がいい。
怒っている人のの話を聞くとき。自分も怒らない。怒りはコントロールがきかなくなって暴走する。ただ聴いてあげるだけでよい。起こっている人=困っている人。
自虐話を聞く。相手の気持ちを言葉で聞く「そう思うとどんな気持ちになる?」
仕事での聴きかた。 気にくわない人はみんな「困っている人だ」と思う。仕事は行動の伝え合い。感情がわいてきても横におく。
ムカッとなる。自分の想定していなかったこと、自分の安全を脅かす可能性のある事が起こった時にムカッとなる。ムカッとするのは当然と思う。正当化しない。「まじイライラする。あの人は間違っている」となると根拠を探し出しループにはまる。「人間だからムカッとして当たり前」を自分に言い聞かせる。
発達障害(否定形型発達)でっは言葉のニュアンスが分からないという人が多い。本音と建前が分からない発達障害の方もいる。伝えるときは具体的に、時間をはっきり言う。自分が発達障害などで伝えられる側の場合(人に指示されるとき)は、具体的な行動や時間を聞き返す。「いつとは何時までですか?具体的に何をしたらよいでしょうか?」
よくあんな人と話せるねと言われることがある。この本を読んで気が付いた。「あんな人」と話しているとき「この人の考え」と自分の感想を切り分けて考えているからだと。「あんな人」と話すことについて上司にどうしたらいいか聞いてみたことがある。「犯罪者の話しを真面目に聞くことはない。話半分でき聞くといいよ。」とのことだった。あらためて上司スゲーと思った。もう亡くなられたが、墓前に行って「ありがとう」と言いたい。 -
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本書(2023年)は、小学生に向けた「みらい」というものについて、絵本プラス漫画のような、とても分かりやすい形で教えてくれながら、様々なものの見方を知ることもできて、読んでいて前向きな気持ちになれますし、大人が読んでもハッとさせられるものが、きっとあると思います。
来年、小五になる「ちぃちゃん」には、いろんな心配事があるらしく、それは何かというと、明日の遠足について、バスで行くから乗り物酔いしたらどうしようとか、半日森を歩く体力が無いから、みんなについていけなかったらどうしようといった、こうした細かい不安は誰もが持っているように感じられて、思わず、うんうんと頷いてしまうが、ここで細川さんは未来について、優しく寄り添いながら教えてくれる。
『これからくる 先のことって
「みらい」っていうよね』
『みらいって どうなるか わからないから
心配になっちゃうよね』
心配なのは辛いし、辛いのは嫌だしと、そうした堂々巡りが延々と続くのではないかといった気持ちが生み出す、悲しくてやり切れない思いは、まだ実際にそうなった訳ではないのに、なぜか強く信じ切ってしまう、それは『よくわからないから』であり、だから心配するのは悪いことではないと、細川さんは書かれていて、それは『こころのもっている しくみのひとつ』であることから、自分のことを自分が心配してくれているとも捉えることができる、自分の持つ心の優しさなのかもしれない。
また、未来は遠い先のことだけではなくて、今のちょっと後も未来であり、その時にどうするのかといったら、これまで経験してきた中から、どうしたらうまくいくのかを選ぶ、それが未来なんだということを知ることで、ああ、未来はもう目の前にいるんだといった安心感を与えてくれる。
そして、その安心感はおそらく成長するにつれて、徐々に増えていくように思われて、なぜかというと、誰でも経験したら、それを覚えている『きおくのひきだし(過去)』ができて、これからくる未来に対しては、それを開けて(以前起きたことをもとに)、「じゃあ、これからはどうしたら良くなるだろう?」と、自分で未来を選んでいる、この繰り返しになり、こうした積み重ねによって、『だんだん「こうすれば うまくいく」ということを じどうてきに えらぶようになる』ことから、得られる安心感なのだと思う。
また、「あのとき こうすればよかったのかな」と思ってしまう後悔心も、後から『きおくのひきだし』がどんどん増えていくことにより、自然と思ってしまうことなので気にしなくてもいいが、客観的視点に立つと、たとえいろんなことを思ったとしても、『あるいている道は だれでも一本』であり、それは『自分でえらぶ道』『自分だけがすすむ道』、そして『それが みらい』なのだということ。これが大切なのだと感じられた。
さらに、未来への不安感を和らげてくれるものとして、『他の人のひきだしのなかみを聞いてみる』ことで、ものの見え方が変わることや、その後に経験したことを日記に書き留めておくことに加えて、他の人(家族)に話して、その思いを共有することは、それを知った人の『ひきだしにも しまってもらえる』ことで、自分以外の人にも安心感を与えてくれて、そうした気持ちのやり取りには、人と人とが手を取り合い、お互い支え合いながら生きていく、ひとつの理想像を見る思いであり、それは、自らも子どもの頃から生きづらさを抱えてきた細川貂々(ほそかわてんてん)さんだからこその、こまやかな優しさに満ち溢れた、確かな説得力を感じられたのだと思います。
ちなみに本書は、「こころって なんだろう」の続編にあたり、そちらも是非読んでみたい。 -
匿名
購入済み自分らしく
キレイとオシャレはずっと前から興味はあるけど
どの年齢から始めても、もちろん遅いなんて事はない。
貂々さんの本はどれもそっと背中から応援してくれる。 -
Posted by ブクログ
ネガティブな性格で生きづらい、自分を“ダメ人間"と思ってしまう、人に振り回されることが多くて疲れる…そんな人生をラクにするコツは、「当たり前の気持ち」を受け入れて、自分を認めること。
ヒケツは、対人関係の「ズレ」と「役割期待」にあり。
対人関係が健康であれば心も健康であり、対人関係に自信があれば人生にも自信がもてる。
生きづらさを克服するための対人関係入門書。
いろいろと目からウロコな本でした。
自分をネガティブ(またはダメ人間)だと思っている人、コミュニケーション取るの苦手だしそもそも人づき合いが苦手だと思っている人、いつも周りの人に影響されて振り回されている気がする…と思っている人はぜひ読んでみるといいかも。
私自身もネガティブで自分はダメで嫌な奴と思って生きている人間なので、そんな自己否定の結果、「他の人はみんな完璧で優秀」という勝手な思い込みを持っていることが分かってハッとしました。SNS見てると特にそういう傾向が強くなるかも…。
そう思ってしまうと、「ダメ人間の私が出来るんだから他の人も出来て当然でしょ」という謎の期待を持ってしまい、他人にやたら厳しくなってしまうという…危ない危ない。気を付けよう。
自分が完璧でないのと同じように、他の人も何らかの事情を抱えていて完璧ではないという許容の気持ちを持たねばならないなぁ、と思いました。
あと水島先生の「世の中ボーっと生きてる人が8割なんです」はマジで名言。
自分ももっとボーっと生きていいんだ!と思えるし、他の人も結構ボーっと生きてるんだ!と思うとなんかちょっと楽になれました。
漫画もあるので読みやすく分かりやすい本です。対人関係でメンタル落ちてる人におすすめ。