柳田邦男のレビュー一覧

  • 空白の天気図

    Posted by ブクログ

    第2次世界大戦がはじまる前、当時の中央気象台は軍による統制を受けることになり、真珠湾攻撃における気象予報も行った。戦時は人員も拡大し、軍事に資する気象予報を行う。

    昭和20年8月1日には、中央気象台が大本営に組み込まれ、大本営気象部となる発令がでるはずだったが、ポツダム宣言の諾否にかかる調整で二の次のなるなか、原子爆弾が広島と長崎に落とされる。

    終戦後、通信事情が悪くなったこともあり、気象電報の入電がほとんど止まってしまう。8月17日午前6時の入電は、前橋の熊谷の2地点だけという状態であった。
    これでは天気図が書けるわけもなく、空白の天気図が残されている。しかし、8月22日には気象管制が解

    0
    2023年04月16日
  • 絵本の力

    Posted by ブクログ

    5年間ではあるが、図書にかかわる仕事をして、絵本もたくさん読んだつもり。
    それでも、読むタイミング、自分の人生の位置、その時の気持ちで、絵本から受ける影響は都度違っていて、毎回違う感情になる。
    子どもにはたくさん読んであげたいし、自分も気になる絵本は手に取りたい。
    まさしく「絵本の力」
    短く、優しく、分かりやすく、心にまっすぐ刺さってくる絵本。
    改めて絵本の存在に感謝。

    0
    2023年01月05日
  • 犠牲 わが息子・脳死の11日

    Posted by ブクログ

    家族の生や死を描くことはできても、それと向き合う自分を描くのは簡単なことではない。言葉では何かを描き漏らしているような気がしてしまう。それでも一冊描き上げた柳田邦男はすごい。

    0
    2022年10月25日
  • この国の危機管理 失敗の本質 ドキュメンタリー・ケーススタディ

    Posted by ブクログ

    過去記事の寄せ集めながら、柳田氏の本質を突き核心に迫る書きっぷりは変わることなく切れ味抜群。その中でも2・3章が白眉。凶弾に倒れた安倍元首相の早逝は悼むが、1・5章を読んで、それでも国葬を執り行う蛮行に政治家の浅薄さが浮き彫りになる。

    0
    2022年07月23日
  • この国の危機管理 失敗の本質 ドキュメンタリー・ケーススタディ

    Posted by ブクログ

    柳田邦男はノンフィクション作家。「この国の危機管理 失敗の本質」という表題から分かる通り、危機的状況に陥った際の、日本の国としての対応の失敗の状況を描写し、その原因を探ったドキュメンタリーが本書だ。
    多くの事例が取り上げられている、ミッドウェイ海戦、水俣病、福知山線脱線事故、鬼怒川堤防決壊、熊本地震等。しかし、本書で中心的に取り上げられているのは、コロナ禍と東日本大震災に伴う東京電力福島原子力発電所事故、特に後者の原発事故問題である。それを、「誰がこんな失敗をした」というような個人的な問題に帰すことなく、システムの問題として捉え分析を行い、本書で語っている。

    原発事故で言えば、下記のような分

    0
    2022年07月09日
  • 絵本の力

    Posted by ブクログ

    今では当たり前の様々な絵本がどのように日本や世界で発展していったのかや、絵本の持つ力、可能性を知れてとても素敵な本でした。
    私が感銘を受けた絵本でも、子どもはただ読んだだけで何も感じていないことをずっと残念に思っていましたが、「言葉を詩のような響きとしてぱっと感じるだけでいい。一度子供の心の中に伝えておくと、人生の歩みのどこかで発見をする種蒔きになる。」という主旨が書かれていて、これからもたくさん絵本と関わらせてあげたいなと思いました。
    大人が楽しむ絵本の話もとても納得がいき、私もどんどん楽しんでいきたいと思います。
    国内外の絵本作家や絵描きさんに詳しい御三方の会話なので、当然の知識のようにた

    0
    2022年07月08日
  • この国の危機管理 失敗の本質 ドキュメンタリー・ケーススタディ

    Posted by ブクログ

    防災対策とは、人々の命や財産、地域を守る対策のことだ。議論の余地もないくらい自明のことだが、国や自治体の防災対策の実態を見ると、この自明のことがなされているとはとても言えない。
    (引用)この国の危機管理 失敗の本質 ドキュメンタリー・ケーススタディ、著者:柳田邦男、発行2022年3月、毎日新聞出版、309-310

    不安定な国際情勢、新型コロナウイルスによる感染拡大、多発する自然災害・・・。我が国を取り巻く環境は、常に「危機」に晒されている。この危機に対して、私たちは、日頃から備えをすることができるのだろうか。その答えは、かつての寺田寅彦氏が指摘したとおり、私たちの祖先が経験してきた「過去の危

    0
    2022年04月09日
  • 絵本の力

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    絵本が大好きな気持ちがあふれる。
    大切に、大切に読み進めたい一冊。

    河合隼雄さん
    「すべての人が自分の心の中に秘密の花園をもっている。その花園の中に何を植え、何を育てるのかというのは、その人の人生の大切な課題」
    「これだというものをもっている子は、ものがなくても悠々としている。」

    松居直さん
    「耳から聞いた言葉の世界と目で見た言葉の世界が子どもの中で一つになります。そこに絵本ができる。」
    「絵本の中に印刷されている挿絵は静止画ですが、子どもの中に見えている絵本の絵は、生き生きと動いている。」
    『自分で絵本の物語の世界をつくる体験をする。そういう体験が実は絵本の本質に触れることです。』

    0
    2022年03月12日
  • 犠牲 わが息子・脳死の11日

    Posted by ブクログ

    誰にも言えず、誰にも理解されない苦しみ。
    筆舌に尽くし難い思い。
    それでも、人は、生きていく。
    この本を通して背中を見せてくださった。

    0
    2021年10月24日
  • 大人が絵本に涙する時

    Posted by ブクログ

    実は、モモ、を読んでいない。
    やっぱり読まなきゃと強く思った。

    戦争は絵本を通じて語り継がれるのかもしれない。

    0
    2021年09月27日
  • 大人が絵本に涙する時

    Posted by ブクログ

    絵本の様子が目に浮かぶようで、この本を読みながら涙が出そうでした。
    これを切っ掛けに絵本も読んでみようかなと思いました。

    0
    2021年06月18日
  • 悲しみとともにどう生きるか

    Posted by ブクログ

    個人的に興味深い作者名が並んでいたこともあり、本屋で衝動買いしたもの。ただひたすら真摯に、悲しみと向き合ったからこそ到達し得た心境が、ことばで生きている諸氏によって語り起こされる内容は圧巻で、それぞれに異なった対峙方法にも関わらず、通底する温もりは十分に享受できる。心のどこかに本書の存在を認識しているだけで、ずいぶん楽に感じられる、そんな座右の一冊。

    0
    2021年01月12日
  • みんな、絵本から

    Posted by ブクログ

    絵本の良い部分が書かれている。
    ケータイやゲームのしすぎに警笛をならし、子どもにも大人にも絵本を薦めている。

    0
    2020年10月27日
  • 空白の天気図

    Posted by ブクログ

    終戦のあと2年ぐらいに大きな台風被害が日本で出たことはきいたことがあったが、原爆投下の翌月である1945年9月に広島を枕崎台風が襲ったことは、不勉強にして知らなかった。
    その意味で、魂のこめられた(=臨場感があって読みたくなる)ノンフィクションとしてこのような記録がのこされたことの意義は非常に大きい。著者があとがき(p.428)でも言うように。
    自分自身も、読んで本当によかった。

    原爆投下の瞬間の閃光・熱戦(p.91)や、その後の街中の人々の死にかけたような様子(遺言をきいて下さいとか、水を下さいとか。P.139)の描写も鮮烈で印象にのこるが、やはり9月の台風の時のおそろしさ(河川水位上昇、

    0
    2020年08月26日
  • 悲しみの涙は明日を生きる道しるべ [絵本は人生に三度]手帖III

    Posted by ブクログ

    柳田邦男さんが、読んだ絵本を紹介している。簡単に書くと、それだけです。でも、ただの紹介で終わらない。

    「あとがき」にご本人が書いているように、"絵本を素材にして、人生や生きることや心の持ち方を語るものか、子どもの心の発達についての気づきを語るものが大半を占めている” から、柳田邦男さんの絵本のエッセイを読むと、心が柔らかくなるような、耕されるようなそんな気がする。

    この本に紹介されている絵本を全部読みたい。

    0
    2020年03月28日
  • 絵本の力

    Posted by ブクログ

    3人による対談や講演をまとめたもの。生きていく上で、どんなときにどんな絵本に出会ったかなど、悲喜交々のエピソードにうなずきながら読んだ。
    近しい人の死や被災などの哀しい体験をした後のグリーフケアについても触れられており、もうすぐ阪神淡路大震災から四半世紀なのだと改めて感じた。

    0
    2020年01月11日
  • 零式戦闘機

    Posted by ブクログ

    柳田邦男が書いた堀越二郎のドキュメント。

    7試艦戦の失敗から9試単戦・96艦戦の成功、そこから無茶な要求に必死で答えた零戦と開発の物語が続く。

    そして真珠湾奇襲攻撃で幕。

    その後の零戦のドキュメントは『零戦燃ゆ』シリーズに続く。

    0
    2019年12月28日
  • 恐怖の2時間18分

    Posted by ブクログ

    技術の発達は私たちに様々な恩恵を与えてくれる。その反面、使う
    側の人間が振り回されることも多いのではないか。

    本書は1979年3月28日に発生した、アメリカ・スリーマイル島原子力
    発電所の事故を再現し、巨大なシステムを運用する際の安全面を考察
    している。

    ヒューマン・エラーとして片づけてしまっては、巨大事故の本質は
    見えてこない。では、何故、ヒューマン・エラーが起きたのか。

    そこには最新技術への過度の依存と、その技術が使う側の視点から
    構成されたシステムではなかったことが大きい。

    重大な危機に直面して、人は平常心を保っているのは難しい。どうに
    かこの危機を脱しなけれ

    0
    2018年10月14日
  • 犠牲 わが息子・脳死の11日

    Posted by ブクログ

    脳死。自分がそうなったら意識がないのだから死と同じ、延命治療は不要。そう思っていた。知ってるつもりでいたけれど、何にも分かっていなかったんだと思った。
    脳の機能は失っていても身体が語りかけてきて、それを身内は感じる。そんな状況を経験したらとても脳死イコール死といったドライな考え方を持ち続けることはできないんじゃないか。自分が声をかけると脳死状態にある人の血圧が上がったら、人工呼吸器を外すなんてことは考えられなくなりそう。
    実際に脳死状態に陥った人の家族として経験された方ならではの意見はとても考えさせられるものがある。

    0
    2018年04月30日
  • 犠牲 わが息子・脳死の11日

    Posted by ブクログ

    この本を古本屋さんで見つけたとき、正直これほど感動するとは思っていませんでした。

    打ちのめされました。壮絶な苦悩がこの家庭にはあり、普通ならなぜ自分がこんな目にあわなければならないのかと運命を憎むかもしれません。

    でもこの家庭は違いました。壮絶というより
    むしろ崇高という言葉がしっくりきます。

    崇高な生き方ではないでしょうか。犠牲…というタイトルに込められた深い意味を理解するでしょう。

    0
    2018年03月07日