零式戦闘機

零式戦闘機

小説・文芸
682円 (税込)

3pt

設計主務、堀越二郎34歳。開発スタッフの平均年齢20代。国家の存亡を賭けた新鋭機は、若者たちの手によってつくられた――。
日中戦争後期から太平洋戦争を通じ、5年もの間日本海軍の主力戦闘機として戦い抜いた零式艦上戦闘機、通称零戦。今また映画『風立ちぬ』や百田尚樹さんの小説『永遠の0』などで注目を集めていますが、この高性能戦闘機が世に出るまでには、若い技術者たちの長く苦しい闘いがありました。彼らは、技術後進国という厳しい条件下で、いかにして外国機をしのぐ新鋭機をつくり出したのか? 『風立ちぬ』主人公のモデル、堀越二郎氏へののべ40時間にわたるインタビューをはじめ、当事者たちへの徹底取材に基づいて書き上げられ、1977年に刊行された長篇ノンフィクション。「零戦」を知るのにこれ以上の本はなく、当時を知る人のほぼすべてが鬼籍に入ってしまった今、これからも書かれることはないでしょう。

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零式戦闘機 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    柳田邦男が書いた堀越二郎のドキュメント。

    7試艦戦の失敗から9試単戦・96艦戦の成功、そこから無茶な要求に必死で答えた零戦と開発の物語が続く。

    そして真珠湾奇襲攻撃で幕。

    その後の零戦のドキュメントは『零戦燃ゆ』シリーズに続く。

    0
    2019年12月28日

    Posted by ブクログ

    物語は著者である柳田さんが堀越二郎氏にインタビューする場面から始まる。
    インタビュー時の堀越氏の年齢は72歳。
    そもそも柳田さんが零戦に関心を抱いたきっかけは新聞の投稿川柳だった。
    「ゼロ戦の心長髪族知らず」
    では「ゼロ戦の心」とはいったい何なのか?
    掲載紙である読売新聞紙上で、読者の投書による論争が始まったのだ。
    飛行機の構造について何ひとつ知識を持たない私にもわかるように、とても丁寧に当時の様子が再現されていた。
    まったく新しい発想による戦闘機の開発。
    若き技術者たちが集まり、それぞれの得意分野において全力を尽くした結果が「零戦」という形をとったのだとわかる。
    わずかな狂いも許されず、軍部からの要求はとても現実的とは思えないようなものばかり。
    開発にかけられる時間も限られている中で、どのような飛行機を作っていくのか。
    全体の形は?翼は?速度優先にするのか、強度優先にするのか。
    「えっ、そこから?」と思うような本当にゼロからの出発だった。
    零戦開発者として堀越氏の名前は有名だが、ひたすら計算に明けくれた者や何度も何度も設計図を書き直した者など、多くの人間の努力と苦労と工夫の結晶だったのだと、あらためて知ることができた。
    試運転飛行での事故で失われていく機体。不具合を確かめようとして犠牲になった命。
    もちろん戦闘機は戦争のための凶器だ。
    それでも、堀越氏たちの海外に負けない性能を持った飛行機を日本人の手でという熱い思いが伝わってくる。

    世界の最先端飛行機となった零戦も、他国の激しい技術開発に飲み込まれていく。
    あまりにも有能すぎたために、軍部が新しい開発の時期を逸したこともポスト零戦の登場を遅らせた原因のひとつだろう。
    規則が絶対と言われてた軍の担当官にも、堀越氏もいっさい臆することなく進言している。
    技術者の誇りと自信があればこそ零戦は完成したのだろう・・・とも思う。
    ひとつの工業製品が、まったく新しい発想を持つ人たちの手によって作り上げられていく過程が素晴らしかった。
    技術後進国と言われている自分たちにも出来るのだ、やってやるのだという気概が、当時の人たちのようすから感じ取れる作品だった。

    0
    2017年03月02日

    Posted by ブクログ

    日本の底力…
    匠のわざ…
    日本の技術力が再認識されているが、後進国から這い上がろうとした、この時代の技術者達の熱意と努力があってこその現在。
    零戦を反戦・愛国・悲劇等の見方ではなく、工業製品としての視点でみている点が印象的。

    0
    2016年11月07日

    Posted by ブクログ

    面白かった。重厚な読みものだけど重たさを感じさせない書き口はすごいなと思う。零戦ってすごかったんだなー。当時の技術者はさぞかし誇りだったでしょう。

    0
    2013年11月13日

    Posted by ブクログ

    設計者なら一度は読みたい本。設計者じゃなくても読んでみると思いしろい。熱い技術者魂が伝わってくる。設計者としては見習いたい。しかし、兵器を作る仕事はどのような心境で行われているのか、純粋に技術を追求する探究心に支配されているのかが気になる。

    0
    2013年10月28日

    Posted by ブクログ

    『航空テクノロジーの戦い―「海軍空技廠」技術者とその周辺の人々の物語』
    著者 : 碇義朗
    と、合わせて読むと更にいい。
    上記の本では競合機の開発メーカーの人間のインタビューなども掲載されており、更に広く深く味わえる。

    0
    2013年08月13日

    Posted by ブクログ

     世界に名高いゼロ戦の開発に焦点を当て、『技術者とはかくあるべし』を豊富な取材とインタビューで綴った、名作です。とうてい実現できそうもない目標値をおき、それを現実のものにしていく唯一の道は、あきらめずにやり続けること。そして、小さな一歩を積み重ねること。ゼロ戦の機体設計で貫いた、グラム単位の軽量化へのこだわり、ねじり下げ翼などの新技術を果敢に取り込む姿勢、すべてが技術者の鏡。
     また、太平洋戦争当時、前線の局地的勝利を追求するあまり、増産と改良パッチ当てを続け、次期型機の開発に遅れた結果、類型1万機強も生産されながら戦争終盤でアメリカの戦闘機軍に太刀打ちできなくなったという物語も、マネジメントや戦略立案時の良い教訓になるはず。
     エンジニアで飯を食う以上、一度で良いから、ゼロ戦のような名機を生み出す功績を残したいものです。

    0
    2012年04月09日

    Posted by ブクログ

    会社の課題図書でした。
    零式戦闘機の開発をめぐるノンフィクションストーリー。
    この時代にこんな機械を作ったことに対する驚きが一番大きいですね。
    とにかく危険極まりない実験と、なんだかんだのしがらみ。
    安全、攻撃性などなど様々なことを考慮しなければならない状況での開発の大変さが身に染みました。

    0
    2009年10月07日

    Posted by ブクログ

    靖国神社に飾られていると、イデオロギーや政治上の意味を持されてしまう「ゼロ戦」も、この本ではひとつの、優れた飛行機として扱われる。この本で持つ意味は、開発陣の制約の中での性能の向上に対するあくなき追求と、創意工夫の結晶であるということに尽きる。どこかで読んだ言葉の受け売りだが、「優れたデザインには昂ぶりがある」。まさしくそのとおりだ。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    堀越二郎の話。
    「私の武器は、自分で考えることだけであった」『これで十分』とか『満点』ということをいうことは、まずなかった。『もうすこし』『ほかに何か』が、まるで口ぐせのようでした。毎日毎日がそうだったのです。」とかをみると才能もあったのだけど仕事への誠実さがすさまじい。だからこそ「「機体重量の十万分の一までは徹底的に管理する」」を行い革新的に軽量化に成功した零戦を開発できたのだろう。

    0
    2015年06月21日

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