デービッド・アトキンソンのレビュー一覧
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新たなグランドデザインが必要。
中小企業は、大規模投資ができず労働生産性が上がらないので悪。
中小企業を統合し、大企業を増やすことと、政府主導で最低賃金を上げ、人口減少に歯止めをかけることが日本社会には必要。
もしそれが出来なければ状況は変わらず、南海トラフ地震、首都直下型地震が起きた場合、首都の機能が止まり、国家の体力が奪われ、中国資本の流入により中国の支配化となるシナリオも考えられる‥
中小企業から比較的大企業に転職した自分としては、確かに中小企業では人がいないので変わりも利かず、そもそも休んだり余裕のないことも多かった。
利益をあげられない中小企業は酷だが無くなるほうが全体として合 -
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ゴールドマン・サックス元マネージング・ディレクターで、日本在住歴30年以上の経営者、デービッド・アトキンソンさんの著書。
女性や高齢者などの労働参加率を高めることによる生産性向上を行ってきたが、これ以上は厳しいから労働生産性そのものを上げざるを得ない、
99.7%の中小企業を生きながらえさせるための補助金を減らして、中堅以上の会社が規模拡大(→生産性向上)に繋げられるような投資をすべき、
最低賃金をもっと上げるべき、最低賃金が低すぎるが故に雇用主側が強く、流動性が低くなり、企業側は新たな人材確保が難しくなる(結果的に生産性が高まらない)
などの指摘はまぁごもっとも。
ただ、結局は言うは -
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アナリストとして働いていたころから、つくづく「日本は本当に根拠の検証をしない国だ」と思っていました。1990年代から日本政府のさまざまな委員会にかかわり始め、その思いは一層強くなりました。委員会の会議では、物事が感覚的に話されていて、その根拠を検証することも当然ありませんでした。
1990年代に入ってからの日本経済は、4つの要因によって需要が減っています。
(1)労働人口の減少による需要減(マクロ要因)
(2)世代構造の変化による需要の変化(ミクロ要因)
(3)平均給与の減少による需要減
(4)福祉制度を充実させるための、政府の設備投資削減による需要減
日本経済は主にこの4つの要因 -
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観光立国として、外国人客に日本でお金を落とさせなければいけないという内容。爆買いなどは経済的に良いように思えるが、海外製品や海外工場で作ったものを購入していくので、日本のGDPを上げるには、観光でお金を使ってもらう必要がある。
瀧川クリステルの「おもてなし」は海外からは不評。ヨーロッパ圏で一音一音切って話すのは、相手をバカにしていることになるそう。そういった批判もあるといった時に、本人は「日本では絶賛された」という回答をしたらしいが、受け取る相手のことを考えず、こちら側の解釈で「絶賛された」といってしまう、おもてなしとはなんなのか。
実は海外の人はおもてなしを求めていないし、文化も違うので -
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アトキンソン氏の生まれから家族、学生時代の話など日本語を学ぶに至った経緯やオックスフォード入学の裏話、ソロモン・ブラザーズからゴールドマン・サックスへ。銀行との対立や、社内政治における抗争劇まで、ドラマあり、経済についても学べる要素ありと二度美味しい本。
市場への影響が大きいレポートを幾つも書いて、しかもそれが的確に経済現象を当てていく事で頭角を現し、存在感を高めるアトキンソン氏。とりわけ、不良債権や日本の主要銀行の淘汰合併についてのレポート、銀行株に関してなど、マーケットを操作していると勘繰られる程の的中率。こうした歯に衣着せず本質を突く人の視点は面白く、学びがある。これからもアトキンソン -
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書いてあることは強度のある主張だと感じる。
違和感もない。これはアトキンソンさんのスタンスから誠実に説明すればこうなりそれはおおよそ的を射ていたということだと思う。
別のプランも考えられるかもしれないが現状を踏まえた現実的な提案をしておられる様に思う。
問題点とその原因、目指すところと解決法まで明快でわかりやすい。
こういう人の話を上手くピックアップできる政治家が優秀な政治家なんだと思う。
なぜこういう人がもっと居ないのだろう?
具体的な道筋と正しい見通し。
解決策は近道遠回りと自分の力点次第で考えられるはずだからこれぐらい強度のある発信者が増えてくれたらなと思う。
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Posted by ブクログ
本のおもてなし、は実は独りよがりな自己アピールだったんだなぁと本書を読んで、初めてそういう視点が持てた。きっと多くの日本人が気づいていない。だって、それは自分たちにとって疑いもなくいいことだから。でも、それが外国人が求めていることとは一致しない。よね?
最近思うのは、日本人よりも外国人の方が日本という国に関心を持ってくれているのでは、と思う。日本の文化、歴史、自然、私たちはなぜ関心がないのだろうか?今の日本人は自分のことばかりが気になってしょうがない気がする。
本書の全てを受け入れ、観光立国を目指す気にはなれないけど、大いに取り入れるべきポイントもたくさんあると思った。
特にゴールデンウイ -
Posted by ブクログ
デービッド・アトキンソンさんが書いた日本をどのように再生するのかについて書いた本。とてもロジカルで論の要旨としては「最低賃金を上げる」「女性の賃金を上げる」「生産性の低い中小企業を減らす」という感じですが、どれも実現すれば日本の生産性向上に大きく寄与すると感じました。
一方で、この方は様々なところで反発を受けていますが、その理由が「ロジカルすぎる」ところに有ることもよく分かりました。
現在の国策的にも「最低賃金は上げている」「男女の年収平均を開示する」という方向性にあるため、あとは「生産性の低い中小企業を減らす」という事が出来れば、日本も良い感じで経済成長していくのでは、と感じました。