デービッド・アトキンソンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
元ゴールドマンサックスのアナリストで現小西美術工藝社(文化財補修を行う職人大工)社長が、客観的事実を積み重ねた極めてロジカルに日本の現状分析と今後の課題を克服するための方策が綴られている。
主張をサポートする図表も的確だ。辛辣な指摘もあるが、読んでいても不快に感じることのない表現や言い回し。
彼によれば、日本人の面倒くさい文化やwooly thinking、客観的事実に基づかない感覚的施策が、様々な成長機会を妨げてきたのだという。(詳しい説明は著書にて)
論理明快、突きつけられる事実は事実であるがゆえに溜飲を下げるしかなく、日本の評論家や知識人と称する人々の意見もいかに散漫な思考が混じっ -
Posted by ブクログ
日本に魅せられたイギリス人の元外資系アナリストによる一冊。
さすがアナリストだけあって、随所にデータに基づいた現状分析とそれに対する処方箋が明示されていますのでいちいち「ごもっとでございます」と思う内容が多いですね。
著者のような第三者的な視点でデータに基づいたりして話を進めるというのは、私は比較的好みですのでここ数日の生活での待ち時間の長い場面を利用してあっと言う間に読むことが出来ました。
日本文化のことだけではなく、観光に関することだけではなく、経済のことだけではなく。
上記の内容はもちろんですが、それらの周辺部分にまで及ぶ幅広い内容がこの一冊に凝縮されています。
年末年始のお休みに、サラ -
Posted by ブクログ
著者は、ゴールドマンサックスでパートナーを務めた後、文化財の修
繕・補修を行なう小西美術工藝社の社長に就任するという、異色のキ
ャリアを積んだ方。ゴールドマン時代は、金融機関の不良債権の実態
を暴き話題になったそうです(驚くべきことに、銀行からは猛烈なク
レームや脅しを受けたそうです)。また、小西美術工藝社の社長にな
ってからは、旧態依然とした会社の体質改善に成功。まだ40代。こう
いう方を真のエリートというのでしょう。
本書は、金融と文化財という、二つの世界から日本を眺めてきた著者
による、日本論・日本人論であり、文化財保護や観光活性化に対する
具体的な戦略提言の書です。凄腕アナリストだっ -
Posted by ブクログ
ネタバレ日本では感情論が優先されがち。
調査→結果の分析→お客様の声を聞く→単価を上げるための戦略を必死に追求する
ヨーゼフ・シュンペターの5種類のイノベーション
・プロダクトイノベーション
従来とはまったく違う、革新的な新商品・サービスを開発すること。
・プロセス・イノベーション
生産工程や流通方法を改善すること。
・マーケット・イノベーション
新たな市場に参入し、新たな顧客、ニーズを開拓すること
・サプライチェーン・イノベーション
商品を作るための材料や、その原材料の供給ルートを新規開拓・確保すること。
・オーガニゼーション・イノベーション
組織変革によって業界や企業に大きな影響を与えること。