デービッド・アトキンソンのレビュー一覧
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読んでみて、すごい、目から鱗の連続。
来訪する外国人はどの国の人が多いのか。それは知っていた。けれど、それは即ち、そういう意味を持つのかなんて考えたこともなかった。
国毎、何を目当てに観光に来る傾向があるのか。どれだけの日数を滞在するのか。その分析が大事。
そして、それを元に何日滞在させたいのか。それならばどこに何時間つかってもらう必要があるのかを考える。
そこまで考えたことはなかった。
まず日本にきた外国の人が何を感じるのか。どこに不満を抱くのか。この本の話は説得力がある。
なぜなら、今まで意識していなかっただけで、言われてみればそうだな、という点が多いのだ。
つまり、無意識に日本はこんなもの、という考えに浸かっていた。
言われてみれば、自分も最初に国内観光に行けば思ったのだ。文化財については何も知らずに行っても何がすごいのか、入館料と引き替えにもらう薄いリーフレットを見てもわからない、あまり面白くないな、と。
短い文章を読んで、わかったような、わからないような。1時間も見ればもういいや、となる地味な展示。
いや、自分の勉強不足で行ったのが悪い。だって文化的な価値ってそういうものだろう、と思っていた。
でも、それで終わらせてわざわざ外国人観光客が来るのか。そう、こないのだ。
文化的に価値がある施設とは言え、いかに楽しませるか。時間を使ってもらうか。お金を使ってもらうかが大事であると。
ホテルの件もそうだ。日本には高級ホテルもあるし、色々な層に対応していると思い込んでいた。
自分が想像する高級ホテルとは1泊10万円とか、そんなものを想像していたのだ。1泊400万円を払う世界の富裕層の存在など考えたこともなかった。
自分の考えの狭さを突きつけられた。
コロナ前の観光政策の本なんて読む価値あるの?と期待せず読んだのだけど、本当に読んで良かった本。
地方再生にも活かせそうな考え方が盛りだくさんだった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ少子高齢化による人口減少問題について、他国から人を呼ぶのも悪い訳ではないが、まずは自国の生産性をあげることが大切だということを論理的に解説している。
そのためには最低賃金引き上げによる所得の向上、多すぎる中小企業の統合による生産効率の向上などが必要だと説明した。
また、こどもの教育は盛んだが、大人の教育、トレーニングの実施率が他国と比べて23位(だったかな?)と低く、55歳以上の教育実施となると非常に低いようだ。最新の教育を受けてない層の増加によって、企業の新陳代謝が落ちている。任意にすると、大人の教育格差が広がってしまうので、強制的に大人の教育を行うことが必要とのこと。
日本人の人材評価はかなり高く、しかし、経営者の分析力や能力の評価はかなり低い。経営者教育を行なって上記の取組みを進めれば、かなりの生産率の向上が見込めるということだ。
人手不足と嘆いていたが、それは随分と古い考え方らしい。今ある人材でどう生産性を向上するかに頭を働かせることが、経営者として必要なことだ。
短期的、短絡的に判断すれば、大変なことばかりかもしれないが、長期的に見れば、経営者にとっても非常に意味のあることになるだろう。 -
ネタバレ 購入済み
円が20年後は紙屑になる理由
よく言われるなぜ日本企業の生産性は世界的に見ても非常に低い。
その理由が企業が労働者を安い価格で買い叩くことができるmonopsony効果が日本では強烈に働いていると言う論点。
ではなぜ企業は労働者を本来の価値よりも安く雇えるのか。
それは政治が直接及び間接的に極めて小規模な中小企業に補助金をばらまいているからだというのが本書の論点。
それを改めれば日本は良くなるというのが筆者の主張だが、やれ聖域なき構造改革だ、やれ最小不幸社会だと耳障りのいいだけで状況を悪化させてきた日本の政治屋を今更国民が信用するだろうか?
初戦、政治家は国民の民度以上にはなれない。結局は現行の正社員優遇、中小企業への補助金ばらまきで終わる気がするし、最低賃金の上昇も物価の上昇に全く追いつかない上に少子化で社会崩壊という結果で終わる気がする。
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ネタバレ 購入済み
前作同様に、これでもかとデータを示した主張には説得力がある。中小企業の合併促進など、やろうとすると現実的には数多くの壁に直面すると思うが、ジリ貧の日本の将来の為には待ったなしの施策である。是非政治家や官僚の方々に読んでいただき、これを受け入れること自体に、プライドの問題や抵抗感あったりするのかもしれないが、まずはやってみて欲しい。
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Posted by ブクログ
地方創生のお手伝いをしたいと思い、手に取った本。
観光に必要な要素は
気候、文化、食事、自然。
日本はそれを全て満たしている国なのに、まだまだ足りない。
『誰に』『何を伝えるか』この二点を突き詰める。
『誰に』
訪日外国人ではなく、もっと分けるべきだと。
タイ人なのか、アメリカ人なのか、ロシア人なのか。
そりゃあそうだ。
商品・サービスをマーケティングするときは、
例えば30代女性など、明確にターケィングをする。
訪日外国人は広すぎだ。
『何を伝えるか』
日本のおもてなしは間違ってると。おもてなしを求めてわざわざ高い金と時間をかけてきてるはすがないと。
そりゃあそうだ。
日本の気候、文化、食事、自然を求めてきているのだ。
この要素をしっかりと訴求すること。
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【求達最適解】
― 分析するデータ ―
データがものをいう。
わざわざデータを人が故意に入力することは面倒なため、自動ログが必要です。
人の行動をすべてクラウドで行えば、ログはできそうです。
メールは完全にクラウドになっています。googleスプレッドシートを使えば表計算はクラウド、究極はOSをクラウドにすればOKですね。
全作業をクラウドにすれば自動ログが完成します。
データを取るとなると精度を増すために母数を増やす必要があり、全データを取れないために恣意的なデータになる可能性があります。全データを取れば例外はなくなり、統計データでもなく、事実そのものができあがります。あとはどういう切り口でソートするかだけです。
エピソードではなくデータから仮説を立てることは基本です。エピソードから入ると事象としては真実であっても、それがよく起きる事象なのか、たまたま起きた事象で真実は別のところにあるのかが見極めることができません。ただ、なぜエピソードに頼るかと言えばデータがないからです。比較検討しようにもデータがないのです。やはり、自動ログが必要になります。データは存在するが、分析されていない、こういう状態でないと一から収集するという途方もない作業と、全データを収集できない事情から恣意的なデータを集めてしまいます。
― 無きプライバシー ―
自動ログとなると、すべて監視されているようで気持ち悪いと思われるかもしれませんが、かなりの部分ですでにデータとして集められ監視されているようなものです。
メール、SNS、携帯電話、GPS、インターネットの閲覧、防犯カメラ、ナビゲーション、クレジットカード、銀行を介したお金の動き、どこにプライバシーがあるのでしょうか。もうすでにないも同然です。すべての動きが把握されている状況です。個人的なデータはそろっていますので、何か事件を起こせばアリバイもなにも関係なく、過去のデータを調べれば簡単に捕まってしまう訳です。悪いことはできません。
企業のデータとなるとまだまだ公に出てきません。犯罪を犯しているわけではないのでメールを検索することもできませんし、上記に挙げたものでは「銀行を介したお金の動き」ぐらいしか見えません。
― 企業価値 ―
確かに中小企業の優遇措置には期限を設けるべきです。5年間がちょうどいいような気もします。6年目からは優遇措置がないので起業した経営者はなんとか5年で優遇措置がなくても成長していける生産性を身につける必要があります。5年で見につかなければ経営が苦しくなり最終的には倒産するというごく自然な淘汰が起きます。非常にすばらしい事業で経営者に能力がない場合、せっかくの事業が消えてなくなる可能性はありますが、事業内容がすばらしければ、また別の能力のある経営者が立ち上げて会社として成長させるでしょう。
― 最適解な中小企業経営者 ―
中小企業の社長が最も裕福な暮らしをしている現状を変える必要があります。家庭の財布と会社の財布が同じ状態で、家族は役員になっており給料が支払われ、車、旅行、外食などはすべて会社の経費として扱い、会社としては利益がない状態(赤字)で税金を払わない、しかも雇われている側は最低賃金で雇われるという状態になっています。雇われる側はいいように搾取されているだけです。
ただ、中小企業の社長もルールに乗っ取って最適な方法を見出しているのであり、雇う側が悪いわけではありません。雇われる側がルールを把握していないことが問題です。あるいはルールそのものが間違っている可能性もあります。ルールが変われば、そのルールの中で最適解を求めていくことが合理的な流れです。ルールを理解せず最適解を求める努力を怠り、給料が安いと文句を言っても意味はありません。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ感想
生産性上げてGDP増やさないと、社会保障制度維持できない、国の借金を返せない。
よ
手段
生産性の向上
・同じ人数でより多くの付加価値
・少ない人数で今までと同じ付加価値
→2つ両方必要
そのために、
人材の適材適所、適量労働
→女性の就労とその補助
→いらない企業廃止
→最低賃金up
1章
生産性が同じだとGDP縮小する理由→2060年には労働人口が今と比べて40%
縮小してはいけない理由→医療費負担ができなくなる、国の借金を返せない
2章
生産性→購買力調整済みの一人あたりGDP
世界GDPランキング 3位
しかし、
一人あたりGDP 28位
就労者あたりGDP 29位
→一人当たりの生産性の低さが尋常ではない
GDPを増やす=付加価値を増やす≠利益を増やす
GDP=付加価値の総和=金利、配当、企業の利益、税金、給料
内訳の比率をどうにかするのではなく、生産性を上げてパイをおおきくする
生産性≠効率生
4章
日本の女性の生産性は男性の半分。
日本の社会保障はアメリカではなく欧米のものを参考にした。
欧米も男尊女卑はあったが、少ない人口でGDPを上げるために、男女の生産性を上げるための施策や制度が生まれた。
イギリスでは1991年までは、妻は夫の性行為を断ってはいけないという法律があった、
5章
他の国は労働者の質と生産性の相関がある。日本は質は世界4位だが生産性は先進国でビリ。これは経営者の問題。適材適所ができていない。
1958年は会社に対して新卒の数は3.2、2015年は0.28
→生産性の最大化のために人材の適材適所が必要
6章
中小企業減らすべき
理由 中小企業の中には低生産性低賃金なものが多く、GDPに貢献しない、従業員の消費が抑制される。貴重な人口の一部を非生産的な中小企業に留まらせるより、より生産性が高く給与が高い企業に送り、国の生産性を上げることが重要。
移民
移民が来ると、上記の中小企業を生き残らせることになる -
Posted by ブクログ
常々感じていた「中小企業への事業承継支援は必要なのだろうか?」という疑問に、ハッキリとノーの答えをくれた一冊。
人口増加時代に、雇用の受け皿として中小企業数の増加施策を始めたのだから、人口減少時代になればその施策を打ち切るべきとの意見は腹落ちした。
これから先、同じような仕事をしている企業を統廃合させることを第一に、第二に創業支援をするのが適切な中小企業施策なのではないか?
承継や再生支援は、本当に必要な一部の企業以外に施す必要はない気がする。
中小企業を減らすために賃金を上げる…のくだりは、なんとも言えないところ。
とはいえ、考え方を変えるきっかけに、何かしらのアクションを起こすことは必要だろう。
とにかく面白い本だった。