デービッド・アトキンソンのレビュー一覧
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円が20年後は紙屑になる理由
よく言われるなぜ日本企業の生産性は世界的に見ても非常に低い。
その理由が企業が労働者を安い価格で買い叩くことができるmonopsony効果が日本では強烈に働いていると言う論点。
ではなぜ企業は労働者を本来の価値よりも安く雇えるのか。
それは政治が直接及び間接的に極めて小規模な中小企業に補助金をばらまいているからだというのが本書の論点。
それを改めれば日本は良くなるというのが筆者の主張だが、やれ聖域なき構造改革だ、やれ最小不幸社会だと耳障りのいいだけで状況を悪化させてきた日本の政治屋を今更国民が信用するだろうか?
初戦、政治家は国民の民度以上にはなれない。結局は現行の正社員優遇、中小企 -
ネタバレ 購入済み
前作同様に、これでもかとデータを示した主張には説得力がある。中小企業の合併促進など、やろうとすると現実的には数多くの壁に直面すると思うが、ジリ貧の日本の将来の為には待ったなしの施策である。是非政治家や官僚の方々に読んでいただき、これを受け入れること自体に、プライドの問題や抵抗感あったりするのかもしれないが、まずはやってみて欲しい。
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地方創生のお手伝いをしたいと思い、手に取った本。
観光に必要な要素は
気候、文化、食事、自然。
日本はそれを全て満たしている国なのに、まだまだ足りない。
『誰に』『何を伝えるか』この二点を突き詰める。
『誰に』
訪日外国人ではなく、もっと分けるべきだと。
タイ人なのか、アメリカ人なのか、ロシア人なのか。
そりゃあそうだ。
商品・サービスをマーケティングするときは、
例えば30代女性など、明確にターケィングをする。
訪日外国人は広すぎだ。
『何を伝えるか』
日本のおもてなしは間違ってると。おもてなしを求めてわざわざ高い金と時間をかけてきてるはすがないと。
そりゃあそうだ。
日 -
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【求達最適解】
― 分析するデータ ―
データがものをいう。
わざわざデータを人が故意に入力することは面倒なため、自動ログが必要です。
人の行動をすべてクラウドで行えば、ログはできそうです。
メールは完全にクラウドになっています。googleスプレッドシートを使えば表計算はクラウド、究極はOSをクラウドにすればOKですね。
全作業をクラウドにすれば自動ログが完成します。
データを取るとなると精度を増すために母数を増やす必要があり、全データを取れないために恣意的なデータになる可能性があります。全データを取れば例外はなくなり、統計データでもなく、事実そのものができあがります。あとはどういう切り -
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ネタバレ感想
生産性上げてGDP増やさないと、社会保障制度維持できない、国の借金を返せない。
よ
手段
生産性の向上
・同じ人数でより多くの付加価値
・少ない人数で今までと同じ付加価値
→2つ両方必要
そのために、
人材の適材適所、適量労働
→女性の就労とその補助
→いらない企業廃止
→最低賃金up
1章
生産性が同じだとGDP縮小する理由→2060年には労働人口が今と比べて40%
縮小してはいけない理由→医療費負担ができなくなる、国の借金を返せない
2章
生産性→購買力調整済みの一人あたりGDP
世界GDPランキング 3位
しかし、
一人あたりGDP 28位
就労者あたりGDP 29位
→一 -
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常々感じていた「中小企業への事業承継支援は必要なのだろうか?」という疑問に、ハッキリとノーの答えをくれた一冊。
人口増加時代に、雇用の受け皿として中小企業数の増加施策を始めたのだから、人口減少時代になればその施策を打ち切るべきとの意見は腹落ちした。
これから先、同じような仕事をしている企業を統廃合させることを第一に、第二に創業支援をするのが適切な中小企業施策なのではないか?
承継や再生支援は、本当に必要な一部の企業以外に施す必要はない気がする。
中小企業を減らすために賃金を上げる…のくだりは、なんとも言えないところ。
とはいえ、考え方を変えるきっかけに、何かしらのアクションを起こすことは必要 -
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最初は一方的で極論なのかと思い読み進めましたが、終始論理的で納得感のある内容でした。歯に衣着せぬ感じで既得権益を守ろうとしている方々を攻めてるのも面白かった。不動産業に携わっているので、仕事を通して低賃金だけでなく、法律で必要以上に守られた低賃料の恩恵受けている生産性の低い企業も散見され、この本の内容にも共感できた。低金利でもあるし、少しこの国は新陳代謝が少なすぎるのは実感してます。伸ばせるのに利益や成長を抑えようとする企業も本当に多い。そういう意図的に楽する企業のために国全体を低成長にするのは理に適っていないと思う。もっと頑張ってる企業が報われる国になってほしいな。
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自分が持っている中小企業診断士の資格が、どうしてできたのか、恥ずかしながら初めてこの本で知りました。
要は、戦後の成長期「前」において、外国の脅威がいまよりももっときつかった時代に、国の零細企業を守るため、S38年に中小企業基本法が成立したとの由。
それが日本の足かせになってる部分があり(中小企業のままでいれば補助金制度が手厚いなど)、だからいま騒いでいる生産性の向上・働き方改革とか言う前に、中小企業→大企業への成長ができるような環境を整えるべき、というのが筆者の主張。
ただ一点惜しむらくは、生産性向上をなぜ目指さなければならないのか、この本はそういうことを教える趣旨ではないものの、ちょっと残 -
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ネタバレデービッド・アトキンソンさんの新作。
前作の「日本人の勝算」の未来のある提言に比べて、かなり危機感を煽る側面が強い作品。
しかし、それも読めば納得できる。
地震に関しては、あまり普段の生活で意識してなかった。
昔は「関東はいつか必ず大地震が来る」と言われたものだけど、別エリアの関西や東日本に大地震が起こり、何となく関東に住んでる人は今の生活が永続すると勘違いしている節がある。
自分は東日本大震災のときは関西に住んでて、今は関東に住んでいるが、最近は周期的な地震がなくなってきた。なので、あまり危機感を感じていなかった。
けど、この本読んで、その考えがいかに甘いか、改めて感じた。
自然災