デービッド・アトキンソンのレビュー一覧

  • 日本人の勝算―人口減少×高齢化×資本主義

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    金融業界、文化財業界、観光業界で、異常なほどの「変わらない力」を見せつけられてきた著者の、いくつものツッコミが日本人にたくさんの気づきを与えてくれる本。

    「日本の生産性を上げるために問題となるのは、人でも設備でもありません。日本の場合、問題は全要素生産性にあります。人と設備の組み合わせ方、活かし方に問題があるのです。これはデザイン、発想転換、クリエイティビティの問題ですから、労働者ではなく経営者の領域です。」(P.299-300)
    この方の本をもっと読みたくなった。

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    2020年10月11日
  • デービッド・アトキンソン 新・観光立国論―イギリス人アナリストが提言する21世紀の「所得倍増計画」

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    人口減少していく中でGDPを伸ばすには外国人観光客を増加させることが不可欠である。その中で観光資源を十分に備えている日本はまだまだ外国人観光客を伸ばすことはでき、そのための整備が不十分である。観光収入を上げていくことを考え、多様性を考えたお金を落としてもらう仕組みづくりが足りていない。観光に対して予算を増やすことが必要。

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    2020年09月30日
  • 国運の分岐点 中小企業改革で再び輝くか、中国の属国になるか

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    日本の生産性が向上しない理由は、行き過ぎた中小企業優遇によるものだと喝破した優良書。OECD加盟・中小企業基本法制定に至る歴史的経緯から、不文律のように語られる中小企業神話が、日本の生産性向上を大きく阻害している根本原因であることを論理的に解説している。タイトルが今一つなのと中国の属国までは眉唾だが、素晴らしい政策提言の書として広く万人に読んでもらいたい良書。中小企業がバタバタと倒産した際の従業員の再雇用までのタイムラグの救済が問題点か。

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    2020年08月27日
  • 日本企業の勝算―人材確保×生産性×企業成長

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    円が20年後は紙屑になる理由

    よく言われるなぜ日本企業の生産性は世界的に見ても非常に低い。
    その理由が企業が労働者を安い価格で買い叩くことができるmonopsony効果が日本では強烈に働いていると言う論点。
    ではなぜ企業は労働者を本来の価値よりも安く雇えるのか。
    それは政治が直接及び間接的に極めて小規模な中小企業に補助金をばらまいているからだというのが本書の論点。
    それを改めれば日本は良くなるというのが筆者の主張だが、やれ聖域なき構造改革だ、やれ最小不幸社会だと耳障りのいいだけで状況を悪化させてきた日本の政治屋を今更国民が信用するだろうか?
    初戦、政治家は国民の民度以上にはなれない。結局は現行の正社員優遇、中小企

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    2020年08月23日
  • 日本企業の勝算―人材確保×生産性×企業成長

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    前作同様に、これでもかとデータを示した主張には説得力がある。中小企業の合併促進など、やろうとすると現実的には数多くの壁に直面すると思うが、ジリ貧の日本の将来の為には待ったなしの施策である。是非政治家や官僚の方々に読んでいただき、これを受け入れること自体に、プライドの問題や抵抗感あったりするのかもしれないが、まずはやってみて欲しい。

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    2020年08月21日
  • デービッド・アトキンソン 新・観光立国論―イギリス人アナリストが提言する21世紀の「所得倍増計画」

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    地方創生のお手伝いをしたいと思い、手に取った本。

    観光に必要な要素は
    気候、文化、食事、自然。

    日本はそれを全て満たしている国なのに、まだまだ足りない。

    『誰に』『何を伝えるか』この二点を突き詰める。


    『誰に』
    訪日外国人ではなく、もっと分けるべきだと。
    タイ人なのか、アメリカ人なのか、ロシア人なのか。

    そりゃあそうだ。

    商品・サービスをマーケティングするときは、
    例えば30代女性など、明確にターケィングをする。
    訪日外国人は広すぎだ。

    『何を伝えるか』
    日本のおもてなしは間違ってると。おもてなしを求めてわざわざ高い金と時間をかけてきてるはすがないと。

    そりゃあそうだ。

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    2020年07月02日
  • 日本企業の勝算―人材確保×生産性×企業成長

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    【求達最適解】
    ― 分析するデータ ―
    データがものをいう。
    わざわざデータを人が故意に入力することは面倒なため、自動ログが必要です。

    人の行動をすべてクラウドで行えば、ログはできそうです。
    メールは完全にクラウドになっています。googleスプレッドシートを使えば表計算はクラウド、究極はOSをクラウドにすればOKですね。
    全作業をクラウドにすれば自動ログが完成します。

    データを取るとなると精度を増すために母数を増やす必要があり、全データを取れないために恣意的なデータになる可能性があります。全データを取れば例外はなくなり、統計データでもなく、事実そのものができあがります。あとはどういう切り

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    2020年06月28日
  • 国運の分岐点 中小企業改革で再び輝くか、中国の属国になるか

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    日本の中小企業の付加価値が低いのは、確かに規模が小さいからだと思います。小規模の製造業は確かに設備の稼働率も低いし2次3次受けの賃仕事が多い感じがします。
    元請に強く出れないから安く仕事を請けてしまう。そのなかでつつましく生活している。最近はそんな感じがします。
    高度成長期の頃は羽振りがよかったのに・・・

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    2020年05月19日
  • デービッド・アトキンソン 新・生産性立国論―人口減少で「経済の常識」が根本から変わった

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    今の日本の1番の問題は人口減少問題。

    GDPを下げる1番の要因も人口減少。
    その中でGDPを上げるためには、人口増加ではなく
    生産性を上げること。

    生産性と効率性は違う。どれだけ作業が早く終わっても
    その売り上げが0だと意味がない。
    どれだけ付加価値をつけることができるか。

    企業の生産性を上げるためには。
    最低賃金の大幅アップ。また企業の数の縮小。

    付加価値の低い企業がすごく多い。
    絞りに絞り、その中で生産性を上げていく。

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    2020年04月03日
  • デービッド・アトキンソン 新・観光立国論―イギリス人アナリストが提言する21世紀の「所得倍増計画」

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    ・日本の観光産業の課題をズバズバ切ってて爽快明快。課題を「伸び代」と言ってポジティブに捉えさせてくれる点が好感。

    ・日本の弱点は、他者目線の弱さ。

    - お金をたくさん落としてくれる人を呼ぶ
    - 気候・自然・文化・食事
    - 昔を壊さずに、新しいものを入れていく
    - オーストラリア人が支出が多い
    - ヨーロッパ・アメリカ・オーストラリア
    - 日本の文化財は相対的に「地味」なので、説明が必要

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    2020年02月25日
  • 世界一訪れたい日本のつくりかた―新・観光立国論【実践編】

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    著者のデービット・アトキンソンは凄い経歴の方だ。元ゴールドマン・サックスにして、現在は国宝、重要文化財の補修を手掛ける会社の取締役社長。日本政府観光局特別顧問なども務めている。

    そんな方が様々な統計データを用いて、日本の観光を本気で考える。

    昭和的な観光を続けてはダメだという強いメッセージを感じた。
    そして、ハイレベルな5つ星ホテルを増やそうと発信している。カジノありきのIR事業も推進している。
    もちろん統計データでロジカルに語ってくる。

    日本の観光はものすごい産業になりそうだ。

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    2020年01月31日
  • デービッド・アトキンソン 新・生産性立国論―人口減少で「経済の常識」が根本から変わった

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    感想
    生産性上げてGDP増やさないと、社会保障制度維持できない、国の借金を返せない。


    手段
    生産性の向上
    ・同じ人数でより多くの付加価値
    ・少ない人数で今までと同じ付加価値
    →2つ両方必要
    そのために、
    人材の適材適所、適量労働
    →女性の就労とその補助
    →いらない企業廃止
    →最低賃金up


    1章
    生産性が同じだとGDP縮小する理由→2060年には労働人口が今と比べて40%
    縮小してはいけない理由→医療費負担ができなくなる、国の借金を返せない

    2章
    生産性→購買力調整済みの一人あたりGDP
    世界GDPランキング 3位
    しかし、
    一人あたりGDP 28位
    就労者あたりGDP 29位
    →一

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    2020年01月26日
  • デービッド・アトキンソン 新・観光立国論―イギリス人アナリストが提言する21世紀の「所得倍増計画」

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    観光後進国である日本。しかし、観光立国になる要素や条件は兼ね備えている。「おもてなし」は観光の動機になるのか?日本人やマスコミによる自意識過剰、勘違い、自画自賛、供給者側からの「おもてなし」の押し付け。外国人観光客が日本観光に求めるものとは?筆者の主張する「総合力」という指摘は、まさにもっともなことだと納得。

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    2020年01月13日
  • デービッド・アトキンソン 新・生産性立国論―人口減少で「経済の常識」が根本から変わった

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    「効率性」と「生産性」を混同してはいけない。「高品質・低価格」という妄想が日本を滅ぼす。必要なのは「高品質・相応価格」。「女性」をどうにかしなければ生産性は上がらない。世界も認める日本の経営者の無能さ。中小企業の淘汰を助けるな。
    という点が、印象的。

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    2020年01月12日
  • 国運の分岐点 中小企業改革で再び輝くか、中国の属国になるか

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    私も中小企業の一員でありるが、これにて一皮剥けた。まさしく低賃金雇用が正だと思っていたが間違いと気づきました。また、今行なっているmaの規模拡大&業種拡張も間違いないと感じた。 5年後には結果をだしたい。素晴らしい。

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    2019年12月09日
  • デービッド・アトキンソン 新・生産性立国論―人口減少で「経済の常識」が根本から変わった

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    著者には批判も多そうだけど書いてあることには概ね同調出来るので頑張って欲しい。この本を読むことでは世間で起きている事象と生産性に関する相関を見出しやすくなるというメリットがあると感じる。個人的に人口減は周りにまわってあまり憂いてはいなかったが、やはり多少考えを改める必要はあるかな。

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    2019年11月15日
  • 国運の分岐点 中小企業改革で再び輝くか、中国の属国になるか

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    常々感じていた「中小企業への事業承継支援は必要なのだろうか?」という疑問に、ハッキリとノーの答えをくれた一冊。
    人口増加時代に、雇用の受け皿として中小企業数の増加施策を始めたのだから、人口減少時代になればその施策を打ち切るべきとの意見は腹落ちした。
    これから先、同じような仕事をしている企業を統廃合させることを第一に、第二に創業支援をするのが適切な中小企業施策なのではないか?
    承継や再生支援は、本当に必要な一部の企業以外に施す必要はない気がする。

    中小企業を減らすために賃金を上げる…のくだりは、なんとも言えないところ。
    とはいえ、考え方を変えるきっかけに、何かしらのアクションを起こすことは必要

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    2019年11月09日
  • 国運の分岐点 中小企業改革で再び輝くか、中国の属国になるか

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    最初は一方的で極論なのかと思い読み進めましたが、終始論理的で納得感のある内容でした。歯に衣着せぬ感じで既得権益を守ろうとしている方々を攻めてるのも面白かった。不動産業に携わっているので、仕事を通して低賃金だけでなく、法律で必要以上に守られた低賃料の恩恵受けている生産性の低い企業も散見され、この本の内容にも共感できた。低金利でもあるし、少しこの国は新陳代謝が少なすぎるのは実感してます。伸ばせるのに利益や成長を抑えようとする企業も本当に多い。そういう意図的に楽する企業のために国全体を低成長にするのは理に適っていないと思う。もっと頑張ってる企業が報われる国になってほしいな。

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    2019年11月04日
  • 国運の分岐点 中小企業改革で再び輝くか、中国の属国になるか

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    自分が持っている中小企業診断士の資格が、どうしてできたのか、恥ずかしながら初めてこの本で知りました。
    要は、戦後の成長期「前」において、外国の脅威がいまよりももっときつかった時代に、国の零細企業を守るため、S38年に中小企業基本法が成立したとの由。
    それが日本の足かせになってる部分があり(中小企業のままでいれば補助金制度が手厚いなど)、だからいま騒いでいる生産性の向上・働き方改革とか言う前に、中小企業→大企業への成長ができるような環境を整えるべき、というのが筆者の主張。
    ただ一点惜しむらくは、生産性向上をなぜ目指さなければならないのか、この本はそういうことを教える趣旨ではないものの、ちょっと残

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    2019年10月23日
  • 国運の分岐点 中小企業改革で再び輝くか、中国の属国になるか

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    デービッド・アトキンソンさんの新作。

    前作の「日本人の勝算」の未来のある提言に比べて、かなり危機感を煽る側面が強い作品。
    しかし、それも読めば納得できる。

    地震に関しては、あまり普段の生活で意識してなかった。
    昔は「関東はいつか必ず大地震が来る」と言われたものだけど、別エリアの関西や東日本に大地震が起こり、何となく関東に住んでる人は今の生活が永続すると勘違いしている節がある。

    自分は東日本大震災のときは関西に住んでて、今は関東に住んでいるが、最近は周期的な地震がなくなってきた。なので、あまり危機感を感じていなかった。

    けど、この本読んで、その考えがいかに甘いか、改めて感じた。

    自然災

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    2019年10月05日