【感想・ネタバレ】国運の分岐点 中小企業改革で再び輝くか、中国の属国になるかのレビュー

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Posted by ブクログ 2023年10月27日


データに基づき、日本の企業分析と中小企業への活路理論は一定の理解を得られるものでした。
日本の財政が厳しい中で選択をする必要性が迫られていると感じます。

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Posted by ブクログ 2022年01月13日

毒にも薬にもならない本は、読んでも意味が薄い、となにかで見た記憶がありますが、この本は一言で言うと劇薬だったんだろうと思います。
というのも、この考えが徐々に浸透していて、書かれていることの通りに現実を直視して、政治家や官僚達が動いていると思えるからです。
経営がうまくいってない中小企業の社長にはオ...続きを読むススメできない、不都合な真実が書いてある良書と思います。
最低賃金を引き上げて、生産性向上というのは目からウロコでした。
そうしないと中国の属国になるよ、という敬称です。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年08月04日

なるほど。そうかも。
デービッド・アトキンソン氏の主張は、納得できることが多いです。

日本の最低賃金を上げて、生産性を上げ、国力をつけよ!
さもなくば、今後、自然災害などで膨大な被害が出てきた場合、支援という名目で中国が参入してきて、日本を中国の植民地にしてしまう可能性がある。

日本の最低賃金を...続きを読む上げないと、生産力が弱まってしまう。
中小企業を優遇した国策のせいで、バブル崩壊以降の現在の不景気が続いている。
それ以前から、中小企業を優遇し過ぎているために、生産力、国益が向上していない。

中小企業を集約させて、大企業にすることで、人材の育成を企業が担っていくべきである。

中小企業の社長は、最低賃金を上げると倒産する、賃上げに抵抗している。生産性が上がったら、賃金を上げると主張しているが、バブル崩壊以降、生産性が上がっても、内部留保して社長の利益を確保することに注力して、従業員への賃金には還元していないため、現在の生産力低迷が起こっている。なるほど。

下町ロケットなどのドラマがもてはやされ、技術力の高い中小企業を美化する文化が根強いが、それは妄想。そういう話を日本人は好む傾向にある。資金力のある大企業が、中小企業に劣るというのは、ドラマの中の話。

そうかも。怖いです。

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Posted by ブクログ 2021年01月07日

私は上の世代ほどではないにしろ、「中小企業は日本の宝」という文句を聞いてきているのでこの本は衝撃的だった。著者は経済学に基づき一貫した主張を行い、今までの日本の経済形態を事細かに洗い出していてそのほとんどが頷けるものだった。

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Posted by ブクログ 2020年12月22日

1964年の革命 OECD加盟(東京オリンピック)中小企業基本法(63年)
外資から日本経済を守る 過剰な保護政策 長期的に弱体化させた
→転換が図れず、「人口減少」のなか、「国力」はジワジワと衰退の一途へ
アトキンソン氏は思いきった厳しい政策が必要と主張するが、
日本国内はすでに「ゆでガエル」状態...続きを読むで、耐えられない

1.苦いクスリを飲む 中小企業の淘汰=統廃合により生産性を高める
日本は中小企業が行き過ぎて社会主義経済化 生産性より雇用確保
大企業がカバーしきれず、国の衰退に
→菅政権の看板戦略 竹中平蔵氏の新自由主義 
 感情的に、政治的に受け入れられにくい 「苦いクスリ」
マスコミ世論と選挙
 2009年中小企業金融円滑化法 亀井静香大臣
2.収支責任の明確化 どんぶり勘定 無責任体制
政治=国家予算が無責任体制 どんぶり勘定
国、都道府県、市町村の連帯責任は無責任
財政投融資→Fund→コロナ対策 
道州制で最終責任・財政チェックを確立しないと破綻へ
団塊の世代が後期高齢者(2025年)
 郡部と都市部の利権戦争 
 日本の分断 地域間 世代間
3.国家戦略 個々の経営者の最適は合成の誤謬
非正規雇用の拡大=人件費の削減→労働分配率の低下
消費の減少 マクロ経済の停滞 事業の不調 悪循環
労働者の能力開発がなされず長期的に生産性上がらず
長期的には失うモノの峰が大きい

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Posted by ブクログ 2020年08月27日

日本の生産性が向上しない理由は、行き過ぎた中小企業優遇によるものだと喝破した優良書。OECD加盟・中小企業基本法制定に至る歴史的経緯から、不文律のように語られる中小企業神話が、日本の生産性向上を大きく阻害している根本原因であることを論理的に解説している。タイトルが今一つなのと中国の属国までは眉唾だが...続きを読む、素晴らしい政策提言の書として広く万人に読んでもらいたい良書。中小企業がバタバタと倒産した際の従業員の再雇用までのタイムラグの救済が問題点か。

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Posted by ブクログ 2020年05月19日

日本の中小企業の付加価値が低いのは、確かに規模が小さいからだと思います。小規模の製造業は確かに設備の稼働率も低いし2次3次受けの賃仕事が多い感じがします。
元請に強く出れないから安く仕事を請けてしまう。そのなかでつつましく生活している。最近はそんな感じがします。
高度成長期の頃は羽振りがよかったのに...続きを読む・・・

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Posted by ブクログ 2019年12月09日

私も中小企業の一員でありるが、これにて一皮剥けた。まさしく低賃金雇用が正だと思っていたが間違いと気づきました。また、今行なっているmaの規模拡大&業種拡張も間違いないと感じた。 5年後には結果をだしたい。素晴らしい。

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Posted by ブクログ 2019年11月09日

常々感じていた「中小企業への事業承継支援は必要なのだろうか?」という疑問に、ハッキリとノーの答えをくれた一冊。
人口増加時代に、雇用の受け皿として中小企業数の増加施策を始めたのだから、人口減少時代になればその施策を打ち切るべきとの意見は腹落ちした。
これから先、同じような仕事をしている企業を統廃合さ...続きを読むせることを第一に、第二に創業支援をするのが適切な中小企業施策なのではないか?
承継や再生支援は、本当に必要な一部の企業以外に施す必要はない気がする。

中小企業を減らすために賃金を上げる…のくだりは、なんとも言えないところ。
とはいえ、考え方を変えるきっかけに、何かしらのアクションを起こすことは必要だろう。

とにかく面白い本だった。

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Posted by ブクログ 2019年11月04日

最初は一方的で極論なのかと思い読み進めましたが、終始論理的で納得感のある内容でした。歯に衣着せぬ感じで既得権益を守ろうとしている方々を攻めてるのも面白かった。不動産業に携わっているので、仕事を通して低賃金だけでなく、法律で必要以上に守られた低賃料の恩恵受けている生産性の低い企業も散見され、この本の内...続きを読む容にも共感できた。低金利でもあるし、少しこの国は新陳代謝が少なすぎるのは実感してます。伸ばせるのに利益や成長を抑えようとする企業も本当に多い。そういう意図的に楽する企業のために国全体を低成長にするのは理に適っていないと思う。もっと頑張ってる企業が報われる国になってほしいな。

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Posted by ブクログ 2019年10月23日

自分が持っている中小企業診断士の資格が、どうしてできたのか、恥ずかしながら初めてこの本で知りました。
要は、戦後の成長期「前」において、外国の脅威がいまよりももっときつかった時代に、国の零細企業を守るため、S38年に中小企業基本法が成立したとの由。
それが日本の足かせになってる部分があり(中小企業の...続きを読むままでいれば補助金制度が手厚いなど)、だからいま騒いでいる生産性の向上・働き方改革とか言う前に、中小企業→大企業への成長ができるような環境を整えるべき、というのが筆者の主張。
ただ一点惜しむらくは、生産性向上をなぜ目指さなければならないのか、この本はそういうことを教える趣旨ではないものの、ちょっと残念かな。
これは働き方改革の文脈でもあまり「なぜ」というところに力点を置いていないような・・・。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年10月05日

デービッド・アトキンソンさんの新作。

前作の「日本人の勝算」の未来のある提言に比べて、かなり危機感を煽る側面が強い作品。
しかし、それも読めば納得できる。

地震に関しては、あまり普段の生活で意識してなかった。
昔は「関東はいつか必ず大地震が来る」と言われたものだけど、別エリアの関西や東日本に大地...続きを読む震が起こり、何となく関東に住んでる人は今の生活が永続すると勘違いしている節がある。

自分は東日本大震災のときは関西に住んでて、今は関東に住んでいるが、最近は周期的な地震がなくなってきた。なので、あまり危機感を感じていなかった。

けど、この本読んで、その考えがいかに甘いか、改めて感じた。

自然災害に関しては年々酷くなってる。
今後良くなることはないだろう。さらに大地震が襲ったら・・・・。
この本の最悪のシナリオは、かなり現実になるだろう。というか、場所によってはもう進んでるわけだし。

また、経済学者たちは、日本は永遠に借金しても問題ない、実質借金はゼロだ、国の借金を一般人の家計と一緒にするのは愚かだ、などと言う。
たしかに国の収益を家計と一緒にする必要はないし、国や企業として借金ゼロが素晴らしいわけではない。投資のための借金はむしろ積極的に行うべきだ。しかし、今日本が行なっている借金は将来の投資のための借金なのか?

老人世代を支えるため、その票田を失わないため、つまり政治家のため、つまり若い世代のことなんか考えていないのではないか?だって、若い世代は選挙に行かないから。これを将来への投資と言えるのか?

楽観的なシナリオは、日本に災害がなく今後も人口が変わらないか増え続ける前提での話でしかない。経済学者の楽観論は単にアメリカが今後も人口が増えるからだ。どこの国の話をしてるのやら。。

どちらの前提も意味がない。
だって、日本はこれから人口が減っていくし自然災害も多いのだから。

本当に一刻の猶予もない。本当の本当に。

この本のメインテーマである「人口減少」は待ったなしで進む。人口動態ほどわかりやすい分析はない。ほぼ予測通りに進むので。現実を見ない振りをしようがしまいが、予測通りに生産労働人口は減り続ける。
なのに、現時点で何の手も打てていない。

基本的には「中小企業神話」をさっさと捨てて、最低賃金をあげることで経営者にプレッシャーをかけよう、という提言の本で、趣旨それ自体は前作同様に明快なのだが、何というか、それ以上に日本人のどうしようも無さを感じてしまった。。。
こんな状態なのに、過去の栄光が捨てられないからか、何も変えようとしない。。。直近で関西電力幹部への笑うしかない資金(裏金)供与のニュースを見た影響かもしれんが。。

本気で思うけど、デービッド・アトキンソンさんが日本に居て、日本語を話せて、日本に思い入れを持ってくれて、こういう本を出してくれる幸運を、日本人はもっと喜ぶべきだ。
少なくとも、今の段階で切迫感を持つことができる。

個人的な実感としても、来年2020年のオリンピック後(・・むしろその前から)の日本経済は確実に停滞するだろう。消費税を上げたことでさらに確定となった。

この本で書かれている提言を実現できなければ、日本は間違いなくこのまま沈んでいく。

中小企業の社長の利権を守って一緒に沈んでいくか、今すぐ手を打つか、日本人が主体的に決断すべきだ。本でも書いてくれてる通り、まだ人的リソースはあるのだから。

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Posted by ブクログ 2023年03月23日

新たなグランドデザインが必要。
中小企業は、大規模投資ができず労働生産性が上がらないので悪。
中小企業を統合し、大企業を増やすことと、政府主導で最低賃金を上げ、人口減少に歯止めをかけることが日本社会には必要。

もしそれが出来なければ状況は変わらず、南海トラフ地震、首都直下型地震が起きた場合、首都の...続きを読む機能が止まり、国家の体力が奪われ、中国資本の流入により中国の支配化となるシナリオも考えられる‥


中小企業から比較的大企業に転職した自分としては、確かに中小企業では人がいないので変わりも利かず、そもそも休んだり余裕のないことも多かった。
利益をあげられない中小企業は酷だが無くなるほうが全体として合理的ではありそう。

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Posted by ブクログ 2021年04月08日

ほー。ほー。と唸ることばかり。基本的に、この人の意見に賛成。

特に、中小企業庁の施策が無駄である点について、大賛成。小さい企業では生産性はあがらない。というのは私の体感と一致。

日本の生産性の低さを、企業規模に求めた論は初めて見たな。

あと。賃上げって、なんとなくやつてるかと思ってたけど、人口...続きを読むが減少する中で消費を増やす策として重要らしい。へー、そーだったんだ!

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Posted by ブクログ 2020年11月03日

日本のGDPが戦後大きく成長したのは人口が増えていたから。人口減少の今後は中小企業を統合して無駄をなくして効率化し、労働生産性を高めるしかない。さもないと社会保障のために税金を上げれば若者が、税金を上げなければ年金が不足して高齢者が貧困に陥る。
著者は菅政権のブレーンに参画。国会のゴタゴタを見ている...続きを読むとこの政権にも期待できない気もするが、なんとか少しでも良い方向に舵取りをお願いしたい。

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Posted by ブクログ 2020年09月04日

本書では、最低賃金を上げれば、中小企業が減ることで生産性をがあがり、人口減少してもGDPや社会保障制度が維持できるとされている。最賃や生産性が上がれば、生活コストも上がって、社会保障費が増加し、結局相殺されるのでは?と思ってしまった。
社会保障費の上昇をどこまで想定して、主張を展開しているのか?そこ...続きを読むだけが見えなかったので、星4つです。
根拠となるデータが非常にわかりやすい。データを根拠とした筆者の主張に矛盾がない。

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Posted by ブクログ 2020年07月24日

高度成長時代の世の中が当たり前と考え、まだその仕組みにしがみついている人が、特に中小企業に経営者に多い。行きつく先まで行かないと、世の中は結局変わらない。

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Posted by ブクログ 2020年06月20日

人口減少社会の日本が今後30年間の間に首都直下型地震と東海・東南海・南海地震の巨大災害を受けていかに立ち直れるのかは、今現在考えておくべき日本社会の最大課題である。そこに最低賃金を今後40年間で2倍以上に引き上げることで、中小企業の再編を促すことが必要だとするのが、著者の論である。現状でも失われた3...続きを読む0年間の間抑えかまれていた最低賃金の引き上げはぜひ必要なことだと思うが、中小企業の再編がそれだけで実効性のあるものになるかはまだ疑問が残る。

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Posted by ブクログ 2020年03月08日

日本の生産性(賃金)が上がらないのは中小企業が多すぎるからだとして、その歴史的背景から現在の制度そして今後の展望を語ります。零細企業経営者としては経営者の連帯保証人制度など言いたいことも多少ありますが、概ね同意せざるを得ない耳の痛いお話です。ある意味、中小企業経営者のエゴが浮き彫りにされているようで...続きを読む、とても考えさせられました。

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Posted by ブクログ 2020年01月04日

<目次>
はじめに
第1章低成長のワナからいかにして抜け出すか
第2章日本経済の最大の問題は中小企業
第3章この国をおかしくした1964年問題
第4章崩壊しはじめた1964年体制
第5章人工減少。高齢化で国益が変わった
第6章国益と中小企業経営者の利益
第7章中小企業 護送船団方式の終焉
第8章中国...続きを読むの属国になるという最悪の未来と再生への道
おわりに

<骨子>
少子高齢化、社会保障の崩壊からすれば、生産性を上げる
しかない。
生産性向上は、大きな会社組織でないと、達成できない。
中小企業の統廃合、労働生産性を上げ、従業員の賃金アップ
を図る。さもなくば、日本特有の自然災害によって立ち直れ
なくなった時に、中国に買われてしまい、属国となるだろう。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年12月20日

人口減、生産性の低下、大地震のリスクにより、日本の貧乏化が懸念される。
改善できるところは、生産性の改善。
これは、中小企業が多く、保護されているとこに問題があるという。
最低賃金を上げることが、生産性を上げる要因の一つになる。
もちろん経営者側の方にも問題はあるが、働く方も賃金の良い方に積極的に流...続きを読むれていく姿勢が大切だと思う。
そのためには、スキルを上げることはもちろんなのだが、根本的にその気概があるかどうかが一番大切だが、そもそも働く方にその気がないのではないか。
ゆとり教育が失敗のような気がする。
中国の経済援助による、経済的な植民地化はさすがに避けたい。

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ネタバレ購入済み

深刻な日本

2019年12月07日

とてもわかりやすく、一気に読めました。
日本人は、行くところまで行かないと動かないので、最悪な状況になってから、やっと改革に動くことになるでしょう。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年11月10日

日本の少子高齢化という事象で、最大の問題は『生産年齢人口の激減』
労働者は減るのに、高齢者が減らない事によって社会保障費が逼迫されます。

つまり課題は、GDPを増やさないといけないということ。
世界の経済分析の世界では、もはや常識と言われていることがあります。

それは、企業の生産性と従業員数(規...続きを読む模)は相関関係がある。
そして企業の生産性と給与も、相関関係がある。

よって、従業員の給与を積極的に上げれない生産性の低い中小企業は、さっさと統廃合をすすめる必要がある。これが、アトキンソンが分析した結果です。

メタ分析の詳細は前作の『日本人の勝算』に書かれていますが、日本の改革はもう待ったなしです。

本当に中小企業の統廃合がすすめば、今まで以上に暮らしの場所の変化があるでしょう。

国運の分岐点とは、そういうことなのです。

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Posted by ブクログ 2020年06月07日

日本の経済問題
・先進国で唯一経済成長してない
・デフレから抜け出せない
→これらの原因は人口減少が大きい。経済理論において成長が持続するのは単に人口が増え続けるから。しかも、解決策は「不明」
さらに、賃金の低下、生産性の減少が挙げられる。

これらの結果、経済成長が止まってる理由は、「生産年齢人口...続きを読むの減少により、需要が減る→価格下落→賃金低下」のデフレスパイラルに陥っているため。

どうすればよいかというと、賃金を上げればよい。
賃上げは個人消費の刺激を生み、経済活性化し、デフレを食い止められる

日本停滞の原因は、「中小企業が多い」という社会構造から。

女性の有給取得、最先端技術の導入、社員教育の低さ、こうした中小企業に補助金を投入しても、効率が悪く、「効率が悪いままでも、小さい会社だからなんとかなってしまう」ため、効果の波及が薄い。
結局、会社も日本と同じで「人口が多ければ、売り上げも労働生産性の改善も上がっていく」

生産性の低さは「日本の企業文化」ではなく、規模が小さすぎる中小企業が多すぎるから。→中小企業だと賃金が低いことが多い。それは不動産、経営者報酬、設備投資などの固定費の負担が重くなるため。
注意するのは、企業の規模を大きくすれば自動的に生産性があがるわけではなく、生産性向上のために必要不可欠な賃上げを実行に移せば、企業の規模の拡大が必要となっていくということ。

【1964年問題】
1964年を境に、労働人口増加率以上に企業の数が増え、企業内の労働者数が急落した。何故?
OECD加盟による資本の自由化が進み、外資による会社設立や証券投資が自由化した。
→外国に会社を乗っ取られたくないという思いから、日本企業同士(取引先)での持ち株比率が高まる。
→この結果、株主が身内だらけになり、ガバナンスが低下。ムラ社会化する。
→1963に中小企業基本法が制定。中小企業には法人税率の軽減等の恩恵が与えられる。しかし、このインセンティブを受けられる従業員規模をかなり小さく設定したため、メリットを受けようと少人数の企業が爆発的に増えた。こいつらは中小企業の上に成長するインセンティブが働かない。

さらに、護送船団方式により、成長のスピードが遅い船に合わせて官がサポートした結果、生産性と企業成長が足踏みするような産業構造になったが、人口成長期だったので、問題が表面化しなかった。

零細企業を積極的に潰していくとよい。そのままにしておくと、需要が頭打ちのため、過当競争が起き価格下落競争が始まる。その結果、さらに給料が下がる。(競争の激化により経済が停滞する)
これは失業ではない。弱い会社が強い会社に「統合」されるため、強い会社を増やすだけで、労働者の数は変わらない。(そもそも、人口減少局面のため、人手不足だから失業者は溢れない)
ベンチャーを増やせばいいのでは?という声もあるが、そもそもアメリカのようなベンチャー国家は人口が増えているし、ベンチャーは作ってもバンバン倒産している。

解決策は、「賃上げ」。これは大企業だけではなく特に中小企業が上げないと、もう間に合わない。むしろ、ベアに耐えられない中小企業は潰れたほうがいい。ブラック企業根絶すべし。
そもそも、「賃金を上げれば会社が倒産する」と言ってる輩は、売り上げを固定して考えており、人件費が上がることがマイナスになると思っているが、経営者として売り上げを増やせないのであれば、さっさと死ぬべし。

過去のデータを見れば、逆に最低賃金の引上げは、経済を上向かせる効果がある。
最低賃金を引き上げる→最低賃金ギリギリで働かせていた収益性の低い企業が倒産→労働者がよりよい企業に移る で、生産性が上がる。

人口増加局面では中小企業を、人口減少局面では大企業に重点を置くべき。
中小企業の統廃合を進め、中小企業の規模を拡大していくことが重要。

大地震が起きたときに、集積都市である東京は被害が大きく、直接的な損害だけでなく、経済が麻痺する可能性がある。複合災害の可能性も。
そうした場合、中国の支援なしには生きられず、属国になる可能性が発生。

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