デービッド・アトキンソンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2018051
人口が減少する日本でやれること。生産性を向上して、付加価値を高めることが必要だと著者は言う。年金制度を維持するには、人口の減少に合わせて、1日17時間労働の必要がある。女性が働かなければ、21時間とか。
供給側の問題よりも、需要の問題が何よりも大きい。供給はAIや効率で何とかなる部分もあるけど、需要は増やせない。低価格高品質をキーワードに、これが何よりも付加価値を下げている。
日本人の潜在的な能力は世界4位とか。これを活かすことのできない経営者が情けないという。
政治に期待しようと思うと、高齢者が幅を利かせることになり、思いきった改革はできない。高齢者の、意識改革が先じゃ -
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前著「新・観光立国論」から約2年。その提言を受けた世の中の変化も反映して、実践編としてどのようにしていけば良いのか。その問いに答えた内容になっています。豊富なデータを駆使し、説得力ある内容で書かれています。観光につながるサービス産業に携わる人間は必読なのではないでしょうか。我々はどうなれる可能性があり、そこにどのようにして向かって行くのか。参考となる外国の具体例も書かれており、イメージしやすくなっています。日本人を始め近場から来日する観光客向けにしか整備されていない設備。爆買いに頼る問題点。そこからどのように変化をして行くべきなのか。思い切った「やる」という覚悟を決めるか決めないかだけ。著者の
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日本はGDP世界第3位の成熟国家であり、これ以上の大きなのびしろはない。そもそも資本主義そのものが終焉に近づいている、なんていう話の方をよく聞く。そうなんだ、と納得するところはありつつも、どこか閉塞感を感じていた。でも本書では、がらりと印象がかわる。生産性では、世界第27位で、日本なんてまだまだのびしろがあるんだよ、って。そういわれると、妙に元気になるなぁ(苦笑)。
サブタイトルに「日本病」とある。それは「英国病」という今では忘れられた感もある過去を持つ国から来た人ならではの表現かもしれない。所得倍増論というのは、客引きかもしれないが、実際のところ所得うんぬんの話は、結果的にそうなりますよ、 -
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ネタバレ観光ビジネスについて全くの知識なしですが、先輩からの推薦を受けて拝読。
日本は「世界一訪れたい国」になるポテンシャルがあるとの主張をアナリストらしく様々なデータを持って説明。
客観的な分析でありながらも、著者の熱量が伝わってくる文章だった。主張もはっきりしていて分かりやすい。
安倍政権の方針もあり、今後拡大が予想される観光産業の入門にもとても興味深い良著という印象を受けた。
※以下気になった点メモ
・日本は「世界一訪れたい国」になるポテンシャルがある
・グローバルでは観光は大きく伸びている産業。
・WTTCの試算では、観光産業は全世界のGDPの10%。全世界の雇用の11分1を生み出して -
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ネタバレタイトルに惹かれて読んでみました。
所得倍増論という昭和の古き良き時代の響きを感じたので。
しかし内容はその古き良き昭和の日本の凄まじい成長は
日本型資本主義や日本の技術力、国民性によるものではなく
先進国では異常なまでの人口増に支えられたものだった
という事実が淡々と語られます。
あまりにGDP至上主義な話の展開ではありますが
日本人の一人当たりの生産性が低いという指摘は
間違っていないと思います。
私も社会人になって10数年が経とうとしていますが
無駄と思われる手続きや慣習の何と多いことかと
日々感じています。
まさに人を雇用している大義名分が立つように仕事を
作り出しているような感じで -
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日本在住歴30年以上のイギリス人、デービッド・アトキンソン氏による日本観光論。彼は元々証券アナリストなのだが、現在は国宝や文化財などの修復をする日本企業の社長を勤めている。
昨年、日本に訪れた外国人観光客は2400万人で、10年前と比較すると3倍に増えており、さらに日本政府は2020年に4000万人、2030年には6000万人という目標を掲げているそうだ。この大きな目標を達成すために必要な施策について、アトキンソン氏は豊富なデータを元に分析している。
現在の外国人観光客は、中国や台湾などアジアからの短期滞在者が中心なのだが、今後目標達成のためには、欧州などアジア以外の地域からのインバウンド -
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<目次>
はじめに~観光はもっとも「希望のある産業」である
第1章 日本の「実力」は、こんなものじゃない~「大観光時代」を迎える世界と日本の現状
第2章 「どの国から来てもらうか」がちばん大切~国別の戦略を立てよう
第3章 お金を使ってもらう「魅力」のつくりかた~「昭和の常識」を捨てて、質を追究しよう
第4章 自然こそ、日本がもつ「最強の伸び代」~「長く滞在してもらう」ことを考えよう
第5章 「誰に・何を・どう伝えるか」をもっと考えよう~「So What?テスト」でうまくいく
第6章 儲けの9割は「ホテル」で決まる~「高級ホテル」をもっと増やそう
第7章 観光は日本を支える「基幹産業」~あらゆ -
Posted by ブクログ
イギリス人から見た日本人の良いところ、また、日本人の技術は素晴らしいと言いながらも客観的な数字で見ると決してそうではないといった現実。これから見えてくるのはもっと数値化することで精神論や曖昧さを無くし色々なことが効率化できるのではと。
実際に会議では結構長時間使いながらも中身が有るように思えないのは事実であり、数値を用いることで結果が見えて少しずつでも改善されていくように思う。
一方著者が文化財の保護と観光に力を入れることで日本経済の成長率や雇用機会が増えると述べている。確かにそうだと思うが、この方が文化財の会社を経営しているからかもしれないが、何か自分寄りの解釈が強すぎるようにも感じた。 -
Posted by ブクログ
日本が経営していくと言うこと。
作者は小西美術工藝という、日本の古くからある建築物などの修理などを手がける会社の社長で、この本に書かれているような内容を複数の書に記している。
うがった見方をすれば、衰退している伝統工芸としての建築メーカーのアピールであるのかもしれないが、昨今しきりに騒がれているインバウンド、海外の方が日本に旅行にいらっしゃることについて、再度考えてみることができた。
というのは、海外の方が何故日本に?と考えると、分からなくなってくるので、私たちは何故、そこに旅行するのだろうか?で考えてみたら良いのだと考えた。
私は行ったことが無いが、ハワイや、グァム、ラスベガスなどの