デービッド・アトキンソンのレビュー一覧
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ネタバレなるほど。そうかも。
デービッド・アトキンソン氏の主張は、納得できることが多いです。
日本の最低賃金を上げて、生産性を上げ、国力をつけよ!
さもなくば、今後、自然災害などで膨大な被害が出てきた場合、支援という名目で中国が参入してきて、日本を中国の植民地にしてしまう可能性がある。
日本の最低賃金を上げないと、生産力が弱まってしまう。
中小企業を優遇した国策のせいで、バブル崩壊以降の現在の不景気が続いている。
それ以前から、中小企業を優遇し過ぎているために、生産力、国益が向上していない。
中小企業を集約させて、大企業にすることで、人材の育成を企業が担っていくべきである。
中小企業の社長は、最低賃金を上げると倒産する、賃上げに抵抗している。生産性が上がったら、賃金を上げると主張しているが、バブル崩壊以降、生産性が上がっても、内部留保して社長の利益を確保することに注力して、従業員への賃金には還元していないため、現在の生産力低迷が起こっている。なるほど。
下町ロケットなどのドラマがもてはやされ、技術力の高い中小企業を美化する文化が根強いが、それは妄想。そういう話を日本人は好む傾向にある。資金力のある大企業が、中小企業に劣るというのは、ドラマの中の話。
そうかも。怖いです。 -
Posted by ブクログ
monopsony、一つの買い手の解消
イノベーションを起こせない企業に補助金を支給しても、効果は出ない。
商工会議所は中小企業の労働者の団体ではなく、中小企業の経営者の団体。
人件費の上昇や非効率的企業の撤退について、どのように考えるか。
現状でデータに基づいて、説明しても現場では感情論となる。教育についてと同じかな。
エビデンスベースよりエピソード従来の中小企業戦略
経験と勘と度胸、年長者がリーダーとなる。
これからの人口減少によって労働人口も減少し、monopsony の力が弱くなり、労働集約型の企業は大きな影響を受ける。何もせずにいても、減っていくのは間違いない。 -
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日本の一人当たりのGDPについて調べてみると、この本が出版されて6年も経っているのに、世界における順位は3位も下がっており、数字としては6000ドルほどしか上がっていない。周りの国も上がっているからしょうがない、と思うかもしれないが、そこで、他の国も上がっているから自分達も上げるべきだ、という姿勢で好成績を出している国から積極的に学ぶ姿勢が重要であると考えられる。
日本はご都合主義である、ということに大いに納得した。みんなすぐに隠蔽を試みる...サイエンス誌でも世界で一番データの改ざんが多い国ランキングで、日本は不名誉にも1位を獲得した。科学従事者としても、これらが与える印象は大きく、自分達の論文の正当性が疑われる結果につながるのではないか、と危惧してしまった。これらの根底にあるものが日本人の気質だとしたら恥ずかしいばかりである。
観光業についてはまさにその通りという、気づいているけれど面倒くさいから、一人ではどうにもできないし、という思いで放置していることに気づかされた。英語が公用語でない国でも、英語ツアーを簡単に見つけることができる。それらは主にボランティアではなく、商業的に行われている。そして、内容もかなり充実したもので、5時間ずっと歴史について語ってもらうものだったりすることもある。また、イタリアやスペインでも英語だけではなく、アジア諸語やヨーロッパ諸語のガイドを見つけることができた。こういうところはどんどん見習って、内向的な国ではなく外交的な国になっていく必要があるな、と考えさせられた。
文化財保護について、デービットさんは本当に日本人以上日本文化を愛してくれて、守ろうと必死になってくれている。私も家族で、職人を守る試みとして、華道道具、書道道具、茶道道具、まな板や食器は職人から購入するようにしている。つい先日も近所の神社に一人1マ年ずつ修復寄付をしたばかりである。こういう個人個人の興味が日本文化を救うことに繋がれば良いな、と思う。
個人的には、こういう批判的な本を読むのは日本を客観的に見ることができて面白かった。こういう本を読んで、「いや日本は...」や「外国人に何が分かる」と思ってしまう人は、愛国心が強すぎるあまり、盲目的になってしまっているのかな...? -
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▶︎ 日本の自然資産のポテンシャルを理解
▶︎ 文化と自然の掛け合わせ
- 世界では、基幹産業に(「石油」「化学製品」に次ぐ)
- 世界のGDPの1割
- 世界の総輸出の7%
- 雇用の1/11
- アウトバウンドの興成比率
- 欧州 :50%、減少傾向
- アジア :25%、伸び率高い
- アメリカ:15%、減少傾向
- 観光予算の約半分が宿泊費と食費
- 2016年時点で、訪日客の割合は、中国と韓国で50%、アジアで85%。
- 日本の地の利:
- もっともお金を使う欧州が遠い(遠いと長期滞在してお金を落とす)
- もっとも成長率が高いアジアが近い
- 長崎の潜在市場を洗い出す
- 地域内観光:8割
- 遠方観光 :2割
- シェアは10%くらいが限度っぽい
- 満足度を上げてリピーターを増やせ
- 自然観光は若い人を呼びやすい
- 説明があると、自然観光の感動度合いもます
- フィッシング・ツーリズム -
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1964年の革命 OECD加盟(東京オリンピック)中小企業基本法(63年)
外資から日本経済を守る 過剰な保護政策 長期的に弱体化させた
→転換が図れず、「人口減少」のなか、「国力」はジワジワと衰退の一途へ
アトキンソン氏は思いきった厳しい政策が必要と主張するが、
日本国内はすでに「ゆでガエル」状態で、耐えられない
1.苦いクスリを飲む 中小企業の淘汰=統廃合により生産性を高める
日本は中小企業が行き過ぎて社会主義経済化 生産性より雇用確保
大企業がカバーしきれず、国の衰退に
→菅政権の看板戦略 竹中平蔵氏の新自由主義
感情的に、政治的に受け入れられにくい 「苦いクスリ」
マスコミ世論と選挙
2009年中小企業金融円滑化法 亀井静香大臣
2.収支責任の明確化 どんぶり勘定 無責任体制
政治=国家予算が無責任体制 どんぶり勘定
国、都道府県、市町村の連帯責任は無責任
財政投融資→Fund→コロナ対策
道州制で最終責任・財政チェックを確立しないと破綻へ
団塊の世代が後期高齢者(2025年)
郡部と都市部の利権戦争
日本の分断 地域間 世代間
3.国家戦略 個々の経営者の最適は合成の誤謬
非正規雇用の拡大=人件費の削減→労働分配率の低下
消費の減少 マクロ経済の停滞 事業の不調 悪循環
労働者の能力開発がなされず長期的に生産性上がらず
長期的には失うモノの峰が大きい -
Posted by ブクログ
日本在住のイギリス人アナリストで、現在は国宝などの修復を手掛ける会社の社長をやってる人が書いた本。
すごくわかりやすく書かれていて、子供に言い聞かせるかのように丁寧な文章。
高度経済成長は人口が右肩上がりに増えていたから達成出来たのがほとんどの理由で、それに日本人も気づいてないし、1990年から人口が増えなくなって日本の経済成長が止まってますよ、と書かれている。
なかなか説得力もあって楽しく読んだけれど、日本全体がどうなるとか考えるほどの余裕もなく、自分の日々の糧を稼ぐので精いっぱいな自分がいます。
これから日本が、そして世界がどう変わっていくのがを死ぬまで見届けたいと思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ菅政権で重用されている理由を知りたくて読んでみたが、ファクトに基づいた分析、主張で、非常にわかりやすかった!
数人しかいない会社がほとんどなんだから、有休消化率が低いのは当然だし、女性を登用する風土なんでない。
全ての元凶は中小企業の定義と優遇策!国際比較をすれば明確!読み書きのレベルが高い国民なのに、最低賃金が低く設定されているので、搾取される仕組みも非常にわかりやすかった。
あとは、どうやって中小企業を中堅、大企業に育てるか。。。
問題が明確だから、中小企業の定義と優遇策、最低賃金を変えれば良いが、、、感情論や、給料を払いたくない中小企業経営者による抵抗が凄い事になりそうだ。。。 -
Posted by ブクログ
日本の文化や経済に詳しい英国人学者による、日本の生産性について述べた本。今後、社会保障費増大が予想される日本はGDPを大幅に伸ばしていかねばならないが、人口増加が望めない現状では、生産性を伸ばしていくしかない。幸い日本は世界第3位の経済規模でありながら生産性は世界第28位と低迷しているため、伸びしろは大きい。生産性低迷の原因となっている中小ゾンビ企業の退出と、合併による規模拡大など痛みを伴う改革を行いつつ、最低賃金の上昇などの生産性改善が見込める政策を次々打っていく必要がある。定量的データと多数の学術論文による根拠が明確に示されており、説得力があった。
「パラダイムシフト(常識の劇的変化)が起きると、それまでのやり方がまるで通じなくなります。当たり前だと考えられていた前提条件が大きく変わってしまうので、対処の方法も大きく変えていかなくてはいけなくなるからです」p1
「IMFが2014年11月に発表した「Impact of Demographic Changes on Inflation and the Macroeconomy」では、人口増加はインフレ率を大きく引き上げると断言して、そのデータを公表しています。逆に、人口が減ると当然、デフレ圧力がかかるという理屈が成立します。高齢者の割合の増加と寿命の長期化も、インフレ率の低下につながっていると分析しています」p26
「人口増加によるインフレ圧力より、人口減少によるデフレ圧力のほうが倍くらい大きいということです。特に22〜44歳までの人口動向による影響が最も大きいとあります」p27
「(企業の要望)1990年代に貸しはがし規制、中小企業を優遇する政策、金利の引き下げ、税率の引き下げなど、さまざまな要望を繰り返してきました。しかし、自ら生産性を高める努力は見られません。設備投資もせずに、従業員の給料を下げることで利益を増やし、内部留保として蓄えを増やしている企業がきわめて多いのです。この動きはすべてデフレ要因です」p35
「企業の生き残りのしわ寄せが労働者に回ってきているのが、日本という国です」p36
「経営者の「Last man standing戦略」(価格を下げて他社の体力を奪い、最後まで生き残った企業が大きな利益を得る戦略)は資本主義の下、合理的な選択ということです。経営者は、悪事をはたらいているわけではないのです」p39
「通貨量によって物価が決まる。これを物価の均衡論といいます(人口減少時には適用できるとは限らない)」p40
「不動産価格は物価に最も影響を与える要因です。だから不動産価格が上昇すると、インフレに戻りやすくなるのです」p49
「経済成長を「人口増加要因」と「生産性向上要因」とに分けて考える」p56
「GDP総額は「人口×生産性」という式で表されます。人口が減って、生産性が高まらなければ、GDPは間違いなく減ります」p64
「日本でGDPを減らすのは自殺行為です。だから結局、何をどう検討しても、人口減少・高齢化による総需要減少を、賃上げによって相殺するしかないのです。それには生産性を向上させ、付加価値を高めていくしかありません。論理的に分析すればするほど、結論はここに辿り着きます」p68
「日本は、人材の質が高い(世界第4位)のでいいものを作っているのですが、価格が安いために生産性が低くなる(世界第28位)のです」p69
「(High road capitalism)最も安いものではなく、ベストなものを作る。そのスタンスの裏には、顧客は自分のニーズにより合っているものに、プレミアムな価格を払ってくれるという信条が存在します」p74
「仕事をこなすのではなく、仕事を改善する能力。組織の論理に追従するスキルではなく組織を変える能力。このように「広く応用できるスキル」がメタスキルです」p74
「生産性と輸出には強い相関があることが確認されています(輸出が伸びると生産性が上がる)」p103
「産業の分野を問わず、大企業の生産性が高く、中小企業の生産性が低い。(ただ単に規模が大きければ生産性が高まるのではなく、生産性を追求することによって、結果としてある程度の規模が必要とされる)」p126
「さまざまな国のエコノミストたちは、最低賃金と生産性の相関があまりにも強いので、「生産性が高いから最低賃金が高くなった」という可能性はとりあえずおいておくことにしました」p168
「最低賃金を引き上げると必ず企業の倒産が増える、失業者が街にあふれるという、新古典派経済学の仮説は、現実世界で起きた事実をもってすでに否定されています。現実の世界で実際に最低賃金を引き上げてみてわかったのは、最低賃金を引き上げると雇用が犠牲になるという単純かつ簡単な予測が正しくなかったことと、最低賃金の引き上げの方が重要だということでした」p237
「40歳を過ぎると人間はなかなか変わろうとしませんし、新しい考え方を受け入れなくなる傾向があります」p250
「日本のビッグマックがタイより安く、発展途上国並みの安さです。材料などは同じなのに、なぜそれができるのでしょうか。日本は不動産も高いし、電気も高い。材料もタイより安いはずがありません。理由は最低賃金が安いことに尽きます」p258
「日本の企業間競争の熾烈さは世界第1位です。熾烈すぎる企業間の競争環境は、生産性を向上させるのにはマイナスに働きます」p277
「先進国の場合、解雇規制と生産性の相関関係はあまり強くないのがわかります」p291
「日本の経営者の分析能力は63か国中59位、有能な経営者の割合は第58位、経営教育は第53位と、惨憺たる評価を受けています。国の将来を背負っている経営者の教育は、日本にとって最も重要な課題の1つなのです」p315 -
Posted by ブクログ
読んでみて、すごい、目から鱗の連続。
来訪する外国人はどの国の人が多いのか。それは知っていた。けれど、それは即ち、そういう意味を持つのかなんて考えたこともなかった。
国毎、何を目当てに観光に来る傾向があるのか。どれだけの日数を滞在するのか。その分析が大事。
そして、それを元に何日滞在させたいのか。それならばどこに何時間つかってもらう必要があるのかを考える。
そこまで考えたことはなかった。
まず日本にきた外国の人が何を感じるのか。どこに不満を抱くのか。この本の話は説得力がある。
なぜなら、今まで意識していなかっただけで、言われてみればそうだな、という点が多いのだ。
つまり、無意識に日本はこんなもの、という考えに浸かっていた。
言われてみれば、自分も最初に国内観光に行けば思ったのだ。文化財については何も知らずに行っても何がすごいのか、入館料と引き替えにもらう薄いリーフレットを見てもわからない、あまり面白くないな、と。
短い文章を読んで、わかったような、わからないような。1時間も見ればもういいや、となる地味な展示。
いや、自分の勉強不足で行ったのが悪い。だって文化的な価値ってそういうものだろう、と思っていた。
でも、それで終わらせてわざわざ外国人観光客が来るのか。そう、こないのだ。
文化的に価値がある施設とは言え、いかに楽しませるか。時間を使ってもらうか。お金を使ってもらうかが大事であると。
ホテルの件もそうだ。日本には高級ホテルもあるし、色々な層に対応していると思い込んでいた。
自分が想像する高級ホテルとは1泊10万円とか、そんなものを想像していたのだ。1泊400万円を払う世界の富裕層の存在など考えたこともなかった。
自分の考えの狭さを突きつけられた。
コロナ前の観光政策の本なんて読む価値あるの?と期待せず読んだのだけど、本当に読んで良かった本。
地方再生にも活かせそうな考え方が盛りだくさんだった。