デービッド・アトキンソンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
日本経済に対する厳しい見方と、現在関わっている文化事業の在り方と
二つのテーマが重なる部分がある様でも有り、ストーリーを難しくしている
日本経済については、戦後「高度成長」を皆で頑張ろうというムードでできた
問題はその後、「サイエンス」を習得することが出来なかった
年功序列の仕組みが、実力主義も革新も否定する
著者は戦後日本の成功の大部分は生産年齢の人口増によるものとする
いわゆる「人口ボーナス」である
これから逆回転をしようとする日本の前途は悲観と言うこと
アベノミクスの経済政策も2−3年で出来るわけはなく、
サッチャーイズムと同じなら、10年かかる
問題は金融が持続可能ではないと言うこと -
Posted by ブクログ
外国人から見た日本。素直な意見。
観光業や伝統産業について、その接客のマズさ、特にルール至上主義で融通利かず、クレームに対して大多数を無視して禁止項目の乱立、そんな風にリスク回避思考が強いためにIR誘致や富裕層向けホテルの発想にも到らない。
日本は勤勉さや技術力に自信があるようだが、GDPの成長との相関関係は証明されておらず、データサイエンスによるEBPM(証拠に基づく政策立案)ができていない。だから、自分たちが「おもてなし」を目的に海外旅行をした事がないにも関わらず、外国人には日本の「おもてなし」を目的に日本に来てくれる事を期待してしまう。クールジャパン政策。お客さんではなく、社内の論理 -
Posted by ブクログ
ネタバレイギリス人元アナリスト兼文化財修復企業代表兼、政府成長戦略会議メンバー(だったらしい。今はどうだか知らない。)たる、異色外国人活動家(でいいのかな)による日本改革論。
・良かった点
8章「経営者と政府の動機の乖離」
「(※競争や圧力に晒されない状況下の)経営者は自分のことだけ。変わることへのメリットがない」という指摘にあーまー確かにね~というのは思った。
だから政府が介入し生産性の向上を促すべき、らしい。
ここ最近の最低賃金上昇とか電子帳簿保存とかああせいこうせい言ってくるのはこういう意図なんだなーと。こういう方向性については今更ながら頭の隅においといて損はないと思う。
・よくなかった点
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Posted by ブクログ
300ページ以上ある本ですが、主張としては「日本は最低賃金上げよ」の1点のみだと思います。
最低賃金を上げれば、企業は生産性を上げざるを得ない。
その結果として、企業は高付加価値・高収益体質になり、税収が増えるので、少子高齢化が進んで人口が減少しても、社会保障制度は維持できる、という内容です。
そういう意味では、シンプルでわかりやすい主張なのですが、そのためだけにこれだけの紙面を使うのは、生産性が低い(著者にとっても、読者にとっても)ように思います。
また、生産性を上げよ、と繰り返し書いている割には、具体的な施策があるわけではないので、具体的な行動にはつながらない気がします。
ここ最近、現 -
Posted by ブクログ
生産性と効率性を混同しない
誰も求めていない商品を効率よく作ることは可能、しかし売れない以上生産性はゼロ。生産性のないものを無駄と呼ぶ。効率性を上げることが生産性の向上に繋がるわけではない。
日本人は有能で仕事の質に問題はない。
国連他各種国際機関も日本人労働者の有能さは絶賛に値すると非常に高く評価されている。
World Economic Forumによると日本の人材の質の高さは世界4位。トップテンの国の中で唯一の人口大国。
高品質・低価格は労働者の地獄を生む
先進国として胸を張れる世界最高水準のモノづくりが求められ、それに応えているにも関わらず、先進国の最低水準の所得しかもらえない。 -
Posted by ブクログ
日本の経済問題
・先進国で唯一経済成長してない
・デフレから抜け出せない
→これらの原因は人口減少が大きい。経済理論において成長が持続するのは単に人口が増え続けるから。しかも、解決策は「不明」
さらに、賃金の低下、生産性の減少が挙げられる。
これらの結果、経済成長が止まってる理由は、「生産年齢人口の減少により、需要が減る→価格下落→賃金低下」のデフレスパイラルに陥っているため。
どうすればよいかというと、賃金を上げればよい。
賃上げは個人消費の刺激を生み、経済活性化し、デフレを食い止められる
日本停滞の原因は、「中小企業が多い」という社会構造から。
女性の有給取得、最先端技術の導入、社