デービッド・アトキンソンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
タイトルから妄想
「元ゴールドマン・サックスの凄腕の人が日本の国宝に魅せられて…はたまた日本の美術品か寺社仏閣の修復する会社の跡取り娘と恋愛して苦労しながらも会社を継いでいく苦労話ストーリー」なのかな~と思っていたら…
あ~た!
もう全然違う内容に読みながらびっくり!
(いや…勝手に内容を妄想した私が悪いんだが…)
日本の経済界のバカバカしいところやらからくりやらを説明しつつ「観光大国になるには根本考え直さなきゃムリ~」っていうのを解説している内容だった!
でも、ある意味これがおもしろかった。
日本の経済界の大物たちはデータではなくカンで仕事してる話やら、(だから占い師とか頼っちゃって詐欺 -
Posted by ブクログ
全体的に、経済アナリストという視点での個人的見解と主観を書き連ねました、という印象。
要点はわかるけど、具体的な主張の根拠が乏しいから細かい部分で説得力に欠ける。
観光立国の大きな方針として、インバウンドに力を入れていくという点については賛成。観光地として宿やサービスの質を高めていくというのも必要だと思う。
観光PRとして「おもてなしの精神」だったりを押し出していくのは的外れだということも納得できる。その他、展示やガイドの必要性などはもっともな指摘。
しかし、期待してたほど面白くはなかったしさほど目新しさもなかった。初版が2015年で、用いられてるデータも古いから仕方ないかも。
国ごとの -
Posted by ブクログ
日本の生産性の低さについて、データを用いて客観的に指摘し、その原因は日本企業の経営者に生産性を向上させるインセンティブが無い事を上げている。それに対する唯一の解決策は、GPIFに対する運用成績のプレッシャーを与え、結果的に時価総額を上げるプレッシャーが経営者に向くという事である。その通りだと思う。
GDPが議論の切り口になるが、日本のGRPは95年に500兆円を超えて以来横這いである。対米比較において日本経済のピークであった1995年に日本のGDPは約7割だったのが、2014年には26%にまで縮小してしまっている。
業界別の生産性についても、よく言われているようにサービスの生産性の低さにつ -
Posted by ブクログ
本書の発刊は2014年6月であるが、その1年後の2015年6月発刊の『新・観光立国論』を先に読んでいたため、内容の重複も多かった。
日本のGDP全体に占める観光産業は2%であるが、世界平均は9%である。
したがって観光産業はまだまだ伸びしろがあり、そのためにはきちんと日本文化を伝えるサービスを提供するべきである。
京都には約200万人の外国人観光客が来るが、大英博物館は年間420万人が訪れる。京都でさえまだまだ伸びしろがあるのだ。
日本の文化財保護は単に保護することを目的としてきた。
客を楽しませる観光資源であるという発想がなかったのだ。
しかも、観光産業は女性の比率が高いため、観光産業が元気 -
Posted by ブクログ
2015年 購買力調整後一人当たりGDP 世界27位、シンガポールの半分以下でアジアでは香港、台湾に次ぐ第四位ながらすぐ下に韓国が迫る。労働者一人当たりのGDPは先進国17位でついでにアメリカの州別ランキングと比べると50位に相当する。一人当たり輸出額は4914$で44位、ただこれはアメリカもそれほど変わらないが。
技術立国なのかというとデータはそれも否定する。一人当たりでは研究開発費はシンガポール、韓国、台湾に次ぎアジア4位で世界では10位。研究開発費の対GDP比率は3.58%と世界3位つまり研究開発が経済の成長に貢献できていないということだ。最近増えた印象のノーベル賞授賞者は1000万 -
Posted by ブクログ
元ゴールドマンサックスのアナリスト。現在は、重要文化財や国宝修復を行う、超伝統企業の社長。そんな著者が伝統文化に対して警鐘を鳴らす。この本を読みながら、昔読んだ、「美しき日本の残像/アレックス・カー」を思い出した。
日本人は日本の良さに気がついてない!とは言わないが、インバウンドブームで「日本の良さを海外に!」という前に、まずは自分たちが知らなければいけないことがたくさんある気がする。。。(個人的には、「クールジャパン」と海外に発信するのも大事だけど、自分が日本文化に関われば関わるほど、日本人自身も知りたいけど知る機会やきっかけがないだけなんだと。。。)
日本のことをもっと日本人に!笑
そ -
Posted by ブクログ
観光大国になる4条件は「自然・気候・文化・食]と筆者は指摘。
そして、日本は文化観光に頼りすぎて、より客層が広い国立公園などの自然観光を十分に整備しておらず、観光客向けの情報発信も不十分。
世界の人が日本に求めてるのは豊かな自然でそれこそ大事にすべきだと主張する。
日本では、自然はお金にならないと言われることがありますが、それは世界の常識に反しています。自然こそ、「稼げる観光資源」なのですと。
とくに日本では、スキーを除いて、自然を使うアクティビティが十分に育っていない。
たとえば釣りや狩猟。日本ではとくに害獣で問題になっているけど世界には金をはらっても狩猟したいひとがたくさんいる。
そういう