土屋晃のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレベースが狂人な殺人鬼が当たり前のように存在する定番が光り輝く海外サイコサスペンス。
一転 二転と大きく動く展開が楽しかった。
ただ一夜の出来事にしては大容量過ぎて、おっとりポケポケ風の「ジャガー」は裏方ではむっちゃ急いで行動してたんだろうな、といらん想像にクスッとしてしまいました。
首謀者が発覚してからの確保を経てもまだまだ落ち着こうとしない終章は心から興奮した。しかしその最終対決の呆気なさは少し寂しい。初戦と復活戦のあっさり度が同等でまるで再放送を見ているかの様だった。
首謀者の頭の良さが際立っているが、この時間をかけて作り上げた超大計画を一夜の間で裏をかき先回る(事が出来たり出来なかったり)な捜査官。
事実これが数時間の間に閃いてるとなるとタイムリーなサスペンスとしての見所が薄まったかのようで、脳内再生が忙しい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ舞台は70年代のアメリカ、失恋したての大学生が連続殺人事件を追ったり、新しい恋に出会ったりしながら、大人への一歩を踏み出す物語。
大人になってから、印象的だった青春の1ページを思い出すというのは『スタンドバイミー』でもおなじみの手法で、読みながら主人公とともにほろ苦い“あの頃”を追体験するような、懐かしさを覚える。時おり挟み込まれる主人公の現在の姿が、過去の様々なエピソードの結末を先に提示しているのだが、そのさじ加減がまた絶妙だ。
最初のうちは、うじうじした主人公とキング特有の脇道にそれていく描写になかなか集中できなかったが、中盤から一気に引き込まれた。幽霊あり、犯人探しあり、大人の恋と不治の病などなど盛りだくさんだが、読み終えてみればバランスのいい作品だったと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレザ・スティーブンキングだった。ほんとにいつもの、青春と死。今回はその死の部分が弱かったけど、青春の描写はいつもどおりに最高だった。とくに、主人公がハウイーの毛皮を着て、遊園地の託児所でホーキー・ポーキーを踊る場面。人生でいちばん煌めく時間をこんなに嫌みなく、切ないほど鮮明に描くのがたまらない。キングが描くのは、スタイリッシュさとは程遠い、毒がなく田舎っぽいダサい青春だけど、格別にノスタルジーを換気させる。
その素晴らしく美しい青春からまっ逆さまに恐怖のどん底に落とされるのがまたいいんだけど、今回は恐怖の要素が薄目だった。そのため後半はタルい。でもまあ、前半だけでも読んで損はなかった。 -
Posted by ブクログ
筆跡鑑定士パーカー・キンケイドが脅迫状や現場に残されたメモなどの証拠から、ワシントンで発生した大量無差別殺人犯を追う。
証拠物件を詳しく分析という意味でリンカーン・ライムシリーズに似ているが、そのリンカーンも電話で登場。
捜査で出会ったFBIのマーガレット・ルーカスとの関係やパーカーと前妻との子供の養育権の問題など今後気になる点がいくつもあるのでシリーズ化されているのかと思って調べたが現状ではされていないらしい。
パーカーが古巣FBIに召喚されてすぐの場面で「三羽の鷹が農夫のニワトリを狙っていた。農夫はある日、三羽が鶏舎の屋根にとまっているのを見つけた。銃には一発の弾しか入っておらす、距離も遠いので一羽しか撃てない。彼は左側の鷹を狙って撃ち殺した。弾が跳ねて飛ぶことはなかった。さて屋根にいる鷹の数は?」というクイズの記述があり、作中何度もこのフレーズが繰り返される。
音にびっくりしたあとの二羽は飛び去ったので屋根にはいないというのだろうと思ったが、その答えは著者あとがきでしっかり明かされる。