土屋晃のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
スティーブン・キングは久しぶりに読んだけど、やっぱり面白いなあ!読み出すと時間を忘れて読んでしまう。
これは文庫1冊でキング的には短いし、読んだことない人にもおすすめ。
死者が見え、会話もできる主人公の、6~15歳の間に起こった”事件”を、22歳の現在に語る構成。
子供が死者と向かい合わないといけない状況にハラハラするし、身勝手に利用しようとする大人には腹が立つ。
そして回顧録なので、原題のLater、”あとになってわかったけど”のような記述が頻出する。
もう戻ることのできない子供時代を思い起こさせて、怖いだけでなく背後にせつなさもあってとてもいい。
最高級のホラーエンタメ。キングはやっぱりすごい。 -
Posted by ブクログ
とてつもない「どんでん返し」だと思う
絶対面白くないと思ったんです
時間を遡っていくサスペンスだって言うんだもの
まぁ、実験的な内容なんだろうなって思うじゃない
「完成度はイマイチだけど、こういのも書き切ることで経験値が積み重なりディーヴァーの他の作品に生かされるわけだよね」なんて偉そうなレビューを書いてる自分を想像しながら読んでたんですよ実際
読んでみたらすげー面白かったー
さすがっす
絶対面白くねーって思いながら(ディーヴァーコンブのために)読み始めたけど、すげー面白かった
これ以上の「どんでん返し」ありますか?ってね
でまぁね、実はわいくらいのミステリー巧者になるとね正直結末は見えてたのよ
時系列を遡って最後(物語としては最初)に読者をびっくりさせるにはこのオチしかないやろうなーって
んでそれはまぁほぼ読み通りだったのよ
まぁ、せやろなーって
でもねディーヴァー好きなら分かってもらえると思うんだけど、その時点でまだがっつりページが残ってるのよね
いやまだ終わらないんかい!っていうね
わいの読みなんかあっさりと超えてくるさらなる「どんでん返し」がちゃんと用意されてました
さすが魔術師ディーヴァー! -
Posted by ブクログ
岡田斗司夫さんの読書特集で紹介されていたこの小説、普段あまり小説を読むことのない私にとっては、新たな読書の扉を開くきっかけとなりました。物語の魅力に引き込まれ、気づけば最後まで一気に読み切ってしまったほどです。小説が持つ物語の力、キャラクターの魅力、そしてその先に広がる深いテーマについて考えさせられる素晴らしい作品でした。
この本を読んで特に感じたのは、物語の緊張感とスピード感です。作者の筆致は非常に巧みで、グロテスクな描写や複雑なテーマにもかかわらず、全体のテンポが絶妙に保たれています。そのため、一瞬たりとも飽きることなく、ページをめくる手が止まりませんでした。映像化を望む気持ちもわかりますが、描かれているシーンの中にはかなり衝撃的なものもあり、映像化には確かに挑戦が必要だと感じます。
特に、この作品の中で扱われるレズビアンの関係や近親相姦という難しいテーマは、読む者にとっての挑戦でもあります。これらのテーマは一般的には避けられがちですが、作者はそれらをあえて取り上げ、人間関係の複雑さや個々の登場人物が抱える葛藤を描くことで、物語に深みを与えています。単なるエンターテインメントの枠を超え、人間の本質に迫るような問いかけが随所に感じられました。こうした重いテーマをどう受け止めるかは読者に委ねられていますが、私にとっては、考えるきっかけとなる貴重な体験でした。
集中して読めたこの読書体験は、私にとって最高のものでした。小説の力強さを改めて実感し、言葉が持つ魅力に引き込まれました。普段、小説を読むことが少ない私にとって、この作品との出会いは大きな刺激となり、もっと多くの本を手に取ってみようという気持ちになりました。読むことで新たな世界が広がり、これまで知らなかった感情や思考に触れることができるということを、この作品は教えてくれました。
また、この作品を通じて感じたのは、物語を通じて他者の視点を理解し、共感する力の大切さです。人間関係の複雑さや、それぞれのキャラクターが抱える葛藤や痛みを描くことで、私たち読者も自分の経験を重ね合わせて深く考えさせられる瞬間がありました。これが小説の持つ本来の力であり、だからこそ私はこの読書体験を「最高」と感じることができたのだと思います。
最後に、この作品に出会えたことに感謝し、今後も様々なジャンルの本に挑戦していきたいという思いを強くしました。読書を通じて、新しい視点や考え方に触れることができる喜びを再確認し、今後も多くの本との出会いを楽しみにしています。 -
Posted by ブクログ
「次から次へと」
まさにジェットコースターだ
そしてこのジェットコースターが長い
ぐったりするぐらい長い
ようやくスピードが収まってやっと終わりかと思った途端に急加速「次から次へと」どころじゃない「次から次から次から次からあーもういい加減にせい!」だ
追いつ追われつ、追うものを追うもの現れ、追うものを追うものを追うものが逆に追われって『追撃の森』過ぎるだろ!ってなんだ『追撃の森』過ぎるだろって
まぁどうせ 一番犯人ぽい奴が犯人じゃなくて、一番犯人ぽくない奴が犯人なんだよ
でもディーヴァーは一番犯人ぽい奴が犯人じゃないと思わせておいてやっぱ犯人でしたーってパターンもあるし、一番犯人ぽくない奴が犯人と思わせておいてやっぱり犯人じゃないと思わせておいてやっぱりそのまんまやないか!というパターンもあって、やっぱ一番犯人
あーもう!
あーもう!(二回) -
Posted by ブクログ
結末から始まる物語なんて、大傑作の映画『メメント』に対する挑戦みたいなものだと思ってたら、負けず劣らずの名作となりました!
正直めちゃくちゃ読みにくくて、「これ、誰だっけ?」「この人、さっき何してたっけ? いや、時系列で言えば『この後』どうなることになったっけ?」と、何度も読み返したりしながら進めましたが、後半から物語が始まりへと繋がっていくと、一気に加速! そしてどんでん返しのラスト2章! 「えっ? んっ!?」が止まらないです!
再読必須! 真相がわかってからの『答え合わせ』で、時系列が繋がっていくのが気持ちいい!
さすが、どんでん返しの魔術師……名作です! -
Posted by ブクログ
2013年刊。
ジャンルは「ミステリー」ということらしい。が、半ばほど読んでもなかなかミステリーらしさは無い。60代の筆者が21歳の頃の夏から秋にかけての体験を回想し、叙述していく内容は「青春小説」である。大学生の彼がジョイランドという遊園地で働くのだが、その遊園地の中の幽霊屋敷には本物の幽霊が出るという。その幽霊の正体は以前そこで殺害された女性の霊なのだそうで、彼女を殺したのは誰か、ということが本作の「ミステリー」としての主眼となる。幽霊が出てくるからいつものキングのホラーとしての色彩も濃いはず。
しかし、このエピソードは当面、物語の核の部分には無くて、150ページを超えてもまだまだストーリーは青春物語であって、失恋の痛手やら、夏に出会った人々との交流が丁寧に描かれ続ける。従って小説の大半は「怪奇」や「謎」への求心力に支えられているわけではないのだが、ぐいぐいと読ませるキングの語りは本当に見事だ。
ここには、キング特有の一人称独白体の魅力が溢れている。そのモノローグ体は典型的なアメリカ人の語りを示しているようにかねてから私は感じていた。モノローグの肉薄性、リアルさ、重さという点で共通性を感じるのはドストエフスキーだ。ドストエフスキーの小説内のモノローグも、私は当初ロシア人の典型的な語り口なのかなと感じていたが、よく考えたらそれはロシア人の普遍的な語りというよりも、やはりドストエフスキー個人のそれなのだった。キングの場合もやはり、アメリカ人の普遍というよりも、キング個人の体質が現れているのだろう。
モノローグの魅力に加えて、順次描かれていく小エピソードの配列の仕方が、「読ませる小説」特有の巧みな技に則っているのに違いない。読み進むにつれて引き込まれ、読者は語る主体に導かれて彼の経験を一体となって経験していくのである。
ようやくミステリーらしくなっていくのは小説の残り3分の1くらいになってからだ。徐々に過去の殺人事件についての謎解きに引き込まれ、同時に「幽霊の出現」というキングらしい超自然現象のカラーも明確になっていく。クライマックスは実にサスペンスフルだ。最後の最後に、ああ、これはミステリーだったと納得させられる構造になっている。
ミステリーであり、ホラー要素もあるが、読者の記憶に残る全体的な印象やエピソードはやはり、みずみずしい青春小説のそれである。それは輝かしく、同時に痛みを伴っており、切実で愛おしいような追憶だ。
これはスティーヴン・キングの傑作だと思う。 -
Posted by ブクログ
ハッキングで得た情報を素に殺人を犯す天才ハッカー『フェイト』と協力者『ショーン』、対抗の手段として警察は服役中の天才ハッカージレットを捜査に加えた。彼らはお互いの先を読み、更にその先を読み、更にその先を…パソコンさえあれば、そんな事やこんな事、あんな事までやってのける。出版された20年も前からすでにその危険が始まっていた恐怖。2人のハッカーの過去、ジレットと刑事ビショップ、ジレットと元妻のエピソードと読みどころも多い。ハッカー達の攻防の末の、ラスト100ページの畳み掛ける展開が凄まじかった。
ちょっと泣かせてくれるエピローグまで満足させれくれたこの本、早くも今年のベスト5入りか!?