土屋晃のレビュー一覧
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ネタバレ人里離れた湖畔の別荘から警察への緊急電話。女性警官ブリンが様子を見にいくと夫婦の死体があり、犯人二人組の男達に狙われた。彼らから逃げる夫婦の友人と途中で合流し、森の中を逃げることに…。逃げるブリン達女性二人組と、追撃する男性二人組との駆け引きにハラハラさせられ通し。読みどころはいろいろあるけれど、一番の醍醐味は、タフで知恵者のブリンと、職人気質な犯人ハートとの、騙し合い。正義と悪、警察と犯人という相入れない二人が、相通ずる思考回路で分かりあってしまうところなんか、まるでリンカーンライムとウォッチメイカーみたいだ!なんて、ディーヴァーファンなら思うのでは。ラストが若干物足りない(というか、ある人
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ハッカー vs クラッカーな物語。コンピュータの犯罪ではあるが、ウェイトを占めるのはソーシャルエンジニアリングという名の詐術。2002 年に書かれた本で、若干古い部分はあるが、骨子は古くなってない。
カタカナの人名が多くて若干、混乱するが、慣れれば問題ない。
本書では実在の会社名がいくつか登場するが、そのうち Sun microsystems は Oracle に買収されてしまいました T_T
でもでも Oracle は助けただけで、Sun は自滅したんです。それでも、本が書かれた時は輝いている企業だったんです。きっと。このころに apple 株を購入していれば... -
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ネタバレ見えざる敵。見えているはずなのに「見えざる敵」。
何でもありじゃん!と思ってしまう「ソーシャル・エンジニアリング」は活字で表現されてこそ恐ろしさが増す。かつてマヌエル・プイグ『蜘蛛女のキス』を読んで、最後の電話のシーンでぞっとしたが、見えないものを想像させることや空白を埋めさせるような想像力のかき立て方は上手い。「青い虚空」という邦題も良い。
息もつかせないほどのスピード感や、構成の緻密さは言うまでもない。作者の作品がいつも分厚いのはあまり読書をしない人にとっては困りものだろうが、「序盤のゲームオーバー感」などのどんでん返しの連鎖は多くの人に味わってもらいたい。
この作品で最も良かったのは -
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殆んど病気の域に達している犯罪者が病気であるが故に罠に掛けられても懲りずに再犯するのだが、物語としては車と蒸気機関車の競争という結末で証拠も無くつかまえてしまってから、法廷闘争かと思いきや、まさかの地震。ここで又、今度は蒸気機関車同士の競争となるので、確かにタイトルの大追跡に偽りなし。追跡するというのがテーマであるのであれば、これはこれで在り。前巻でも臭わせていたが、主人公側に心ならずもひかれる女という、良くある勧善懲悪もののお約束通りという展開で、妹の造反と葛藤で幕を引くという話は読め過ぎた感があるが、この時代の話であれば在りでしょう。
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シリコンヴェレーの有名女性の惨殺事件。犯人はハッカーと断定。
コンピュータ犯罪課の刑事は、服役中の天才ハッカーに協力を要請。
ゲームで高得点を狙うように難攻不落の対象のみを狙う連続殺人犯。
天才ハッカー同士の息詰まる一騎打ち。。。
題名「青い虚空」blue nowhereとは
blue→コンピュータを動かす電気
nowhere→実在のない世界
でコンピュータの世界。サイバースペース。
この世界を自在に駆け巡る天才達の攻防戦は、ディーヴェーの本領発揮。
犯人の共犯者が誰か登場人物を疑いすぎて誰も信用できない。ぐったりです(笑)
ブルー・ノーウエアにいればなんでも望むものになれるし
真実を話さ -
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ネタバレ小説としての完成度は高い(ストーリーが練られていて無理がなく、伏線のはり方もソツがない)と思います……が、最後まで「世界に入れない」感覚が残りました。
最初の方で、アンディ・アンダーソンがいかにも主人公(読者の視点を共有する人物)といった風格で登場したため、彼とジレット以外の印象が薄くなってしまったのがその原因かも。そのため、一章だけでアンダーソンが退場したら、後はキャラの区別がつかなくなってしまったのですよ(涙)
犯人の「共犯者」の正体は? という所で、彼らの結びつきの強さから、共犯者は女性なのか、それとも彼はゲイでアッーなのか、と思っていたら……なるほど、そう来ましたかって感じでした。 -
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リンカーン・ライム シリーズでお馴染みのJ・ディーヴァーによる初の歴史サスペンス。
どんでん返し職人の異名をとるディーヴァーならではの、二転三転するストーリー展開はライムシリーズと共通で楽しめた。
1936年、オリンピック開催に沸くベルリン。アメリカ選手団に混じって、ナチス高官暗殺の使命を帯びた一人の殺し屋がニューヨークから潜入するが、現地工作員と落ち合う際に誤って人を殺し、警察に追われる身となる。暗殺を果たし、無事に国外逃亡できるか・・・。
ライムシリーズとの差異が、本書を読む上で楽しめた一因でもある。リンカーン・ライムは四肢麻痺で車椅子に頼らないとどこにも移動できない文字通りの安楽椅子 -
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2人組の殺人鬼に対抗するため、捜査本部は在野の専門家に協力を依頼した。息詰まる頭脳戦、捜査員の死、政治の介入、愛するものに迫る危険。…そしてハッピーエンドの予感。
と並べていくと、『悪魔の涙』とそっくりだ。同じ設定を使いまわしているのか、サスペンスの定石なのか。
今回はハッカー同士の対決の話。誰にでも読める内容ではあるのだが、コンピューターの素養なしに 本書を味わいつくすのは難しい。高等技術の応酬にも、「おお、なるほど!」「そう来たか!」「なんと、そんな手が!」などと感嘆することができず、ただ「へえ」と思うだけだった…。
しかしそれでもおもしろい。この分量を一気に読ませる。4時間読み続け、目が