土屋晃のレビュー一覧

  • ジョイランド

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    大学生時代の遊園地バイトでの甘酸っぱい青春、そこで起きた恐ろしい事件を回想形式で振り返るという、フォーマットこそスタンドバイミーと似通ってはいるが、焼き直し感は感じずウェルメイドな一級品の青春ミステリに仕上がっている。恋愛要素が特に最初の不安感を孕んだ失恋のくだりから、沢山の大人に囲まれて働いて、周囲の信頼を勝ち取っていくさまは、自身のバイト経験を振り返って共感することが多く、恋愛だけではなく仕事の青春という側面もある。主人公が絶妙にモテない等身大の男子大学生というのもあって、語り口はロマンチックに過ぎるが、友達の彼女との間に一瞬芽生えた、タイミングの違いによる恋愛の萌芽などは、青春期の恋心の

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    2019年05月29日
  • ジョイランド

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    いつも思うのだが
    スティーヴン・キングの描く青春は
    甘酸っぱく愛らしく、そしてじーんと切ない。
    余韻がずっと残っている。

    アメリカでドラマ化するらしい。
    出来栄えはともあれ見たい!

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    2018年11月29日
  • 限界点 上

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     ディーヴァーのノンシリーズ。
     殺しのプロと擁護のプロの戦い。
     
     珍しく一人称です。
     これがすごい閉塞感を生む。
     狙っている殺し屋が誰か、わかっているけれど、それだけ。守る方も守られる方も、一体なぜ狙われるのかわからない。で、一人称だから、主人公が知り得ないことは絶対わからない。
     なんか、夜中にやたらカーブの多い山道を走ってる感じだった。しかも、注意してゆっくり行くのではなくて、高速で走っている。
     
     その中で、主人公の人となり、そしてそのチームのつながりが、エンボスのように浮かんでくる。
     また、殺し屋の姿もそれなりに明確になってくるのだけど、そっちは逆光の中の像のように感じた

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    2018年08月18日
  • 限界点 下

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     ディーヴァーのノンシリーズ。
     殺しのプロと擁護のプロの戦い。
     
     珍しく一人称です。
     これがすごい閉塞感を生む。
     狙っている殺し屋が誰か、わかっているけれど、それだけ。守る方も守られる方も、一体なぜ狙われるのかわからない。で、一人称だから、主人公が知り得ないことは絶対わからない。
     なんか、夜中にやたらカーブの多い山道を走ってる感じだった。しかも、注意してゆっくり行くのではなくて、高速で走っている。
     
     その中で、主人公の人となり、そしてそのチームのつながりが、エンボスのように浮かんでくる。
     また、殺し屋の姿もそれなりに明確になってくるのだけど、そっちは逆光の中の像のように感じた

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    2018年08月18日
  • ジョイランド

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    傑作!キングの本なので反射的に購入してしまったけれど、正直なんの期待もなかった。
    いや、面白いではないか、泣けるではないか!
    女の子としたい盛りの大学生の主人公は冒頭で振られてしまう。夏のバイト先として選んだ遊園地で不気味な体験と素敵な経験をする。筋ジストロフィーにかかった男の子とのふれあいは泣かせる要素満載。ホラー要素をちょっぴり効かせたミステリーで痛いところをえぐるのだけれど、最近のキング、人間に対して優しくなってない?厳しい状況を描くなかにも優しさが溢れている感じ。出張帰りの新幹線の中で泣いてしまった。ささくれ立った心にしみる、穴場的傑作。

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    2018年07月14日
  • ジョイランド

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    序盤これは何の話だろうと思っていたが、まさか中盤以降毎日読むたびに泣かされそうになるなんて。たまらなくロマンチックな時のキング筆による過ぎ去りしきらきらした青春の日々。ラストシーンも染みる(息子さんジョー・ヒルの『ポップ・アート』もちょっぴり思い出した)。

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    2017年12月18日
  • ジョイランド

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    ロンドンの空港でペーパーバックを購入して読んでいたがそのうちに日本語版が出版されこちらに切り替えた。テイスト的には『スタンド・バイ・ミー』に近いか。個性的で魅力的な登場人物の中で古めいた遊園地を舞台に物語が紡がれていく。ホラー主軸ではないがそれがロマンスの周辺にスパイス的にちりばめられて飽きさせない。そして忘れてはいけないのは藤田新策。もう還暦を迎えたであろう氏の素晴らしい装丁はいまだに健在。ジャケ買いと言われても差し支えない。

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    2016年12月06日
  • ジョイランド

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     夏休みに<ジョイランド>でバイトする大学生の話。

     大学にはいって彼女ができて、でもなんかうまくいってなくて…。という悶々が続くのでなんか切なくなる。
     うんうん、10代の終わりから20代の前半って、四六時中こんな感じだったよなって思う。自分が好きな人が、自分が好きなほど好きでいてはくれない、っていうのは本当に切ない。

     それでも人生は続いていくわけで、遊園地というちょっと特殊なバイトを選んだことが、彼をいい方向に導く。
     このあたりって上手いなって思う。人間、ちゃんと働けばお腹がすくし、お腹がすいてご飯食べれは、満たされた気持ちになる。そして、創造的な仕事はやりがいに直結してい

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    2016年10月03日
  • 青い虚空

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    何故だか今まで読み忘れていたので。原著の出版が2001年なのでDECとかSUN MICROSYSTEMSなど今は亡き企業名がたくさん出てくるのはなんとも古くさいし、IT技術的観点からも「それはいくらなんでも無茶でしょ」的テクニックがたくさん使われている点はどうにも腑に落ちないのですが、それを超える面白さが本書にはあります。著者は渋っているそうですが、シリーズ化を是非ともお願いしたいところです。

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    2015年06月24日
  • 悪魔の涙

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    さすがはジェフリーディーヴァー!
    全く予想のつかない展開。すごい。
    最近読書意欲が激減していたけれど、こんな本なら意欲復活!
    ライムも出てきたし。
    下手な新刊本読むより、ライムシリーズでも読み返そうかなあ。

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    2015年04月14日
  • 青い虚空

    購入済み

    難解だけどおもしろかった!

    天才ハッカーの話なんですけど、PCに詳しくない僕にとって凄く難しくて泣きたくなりました。しかし!難しいところを飛ばし飛ばし読んでも十分面白かったです。こんな難解な話をこんなにおもしろく書けるなんて、やっぱりこの著者は凄いなと思いました。

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    2014年12月04日
  • 悪魔の涙

    購入済み

    やられた!

    最初、そういう設定でドキドキさせるのか、うまいなぁと感心して読んでいたら、それはドキドキさせるためではなく・・・と、良い意味で裏切られ、2転3転と楽しませてくれる傑作です。

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    2014年12月03日
  • 悪魔の涙

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    文書検査士って初めて知りました。
    犯罪捜査って本当にいろいろ細かい操作を地道にやっていくんですね。
    海外ドラマでも「CSI」とか観てましたけど。

    今回もやられました~(笑)
    私がわかるわけないけど、それにしてもあのシーンで事件は解決かと思ったら、残りページがかなりあることに気がついて、これはまだなにかあるんだ~と期待しましたけど、まさかねぇ・・・
    びっくりでした。
    まったく考えても見なかったです、あの人がねぇ・・・

    そして「えぇ!!」でした。
    本当に次から次への大どんでん返しで、夜も眠れず、朝も早くから気になって目が覚めて(笑)

    チラッとリンカーン・ライムが登場したのは嬉しかったです(^

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    2014年05月17日
  • 追撃の森

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    通報で、森の別荘を訪れた、保安官補ブリンを、殺し屋の銃撃が襲った。ブリンは、現場で出会った女をつれて、深夜の森を走る。襲撃、反撃、逆転。知力を尽くした戦いがはじまる!
    すごい、の一言!息もつかせぬ、スリル!かなり長い作品だが、時間を忘れて、ストーリーに、のめり込んでしまった。ただ、あえていうなら、登場人物の性格が、冷たい感じで、どのキャラにも、感情移入できない。アクションの要素が強く、あまり、余韻は残らない。

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    2013年11月17日
  • 追撃の森

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    女性警官が深夜の森林をひた走るスリリングな作品。
    ジェフリー・ディーヴァーの久々のノン・シリーズです。

    ブリン・マッケンジーは、ウィスコンシン州の女性保安官補。
    家庭でくつろいでいた夜、通報で一人、別荘地に向かうと、夫婦の遺体が!
    殺し屋二人に追われ、夫婦の友人の女性ミシェルと共に、広大な森林公園を逃げ回ることになる。
    これといった装備も、携帯もないまま、いかにして闘うか。
    殺し屋の正体は?
    警察や夫は、いつ事態に気づくのか‥?

    8割が一晩の出来事で、すぐ緊迫した状況になり、引き込まれます。
    ブリンは優秀で隙がないタイプだが、仕事中毒気味。バレリーナのような体型だそう。
    造園師のスティーヴ

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    2013年03月08日
  • 追撃の森

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    「別の結末を読んでみたい」
    解説の言葉がぴったり。
    もちろん、これもいい。でも他でも…
    と欲張りたくなる、いいストーリー展開とキャラ。

    どんでんがえしは期待を込めるけど、今回も、意表をつく。
    ああ、うまいな。
    今回もどっぷりと、森の中で、一緒に時間を過ごせた。
    ありがとう。

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    2013年01月14日
  • 大追跡(下)

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    探偵アイザック・ベルが連続強盗殺人犯を追い、アメリカ大陸を疾走する大冒険活劇。まるで映画のキャッチのようだが、これだけストレートな冒険小説は久しぶり。まるでインディ・ジョーンズの映画を見るかのような大活劇に大コーフン。まさに大追跡。ストーリーは単純だが、素直に楽しめた。これがアイザック・ベルシリーズの初作ということで、次作も非常に楽しみだ。やってくれるぜ、扶桑社ミステリー(#^.^#)

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    2012年06月19日
  • 大追跡(上)

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    文句無しの痛快冒険小説。連続強盗殺人犯に探偵アイザック・ベルが挑む。探偵が探偵らしい時代、20世紀初頭という時代設定が素晴らしい。アイザック・ベルの魅力的なヒーロー像、強盗犯の逃亡の手口に唸らされる。まるで扶桑社ミステリーが元気な頃を彷彿させるような傑作。昔は扶桑社ミステリーは頑張っていたよな。毎月、海外の良質ミステリー、冒険小説を世に送り出してくれた。これを機会に完全復活してくれ、扶桑社ミステリーよ(#^.^#)

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    2012年06月19日
  • 悪魔の涙

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    ワシントンDCを舞台に起こる連続大量殺人。手がかりは手書きの脅迫状のみ。FBIは 文書鑑定の第一人者であるパーカー・キンケイドに協力を依頼するが、パーカーには捜査に参加できない事情があった。
    おもしろかったー!法科学・推理・アクション、家族の危機にほのかなロマンス。いろいろな要素が高密度につまっていて読み応え十分。どんでん返しに次ぐどんでん返しで、最後までみっちり楽しめる。
    読んでいて場面がはっきりと浮かぶのも特徴的。作者は絵が描ける人なのではないかという気がする。ストーリーとあいまって、まるで映画を見ているようだった。
    ただひとつだけ気になったところが。パーカーのせりふに、文法上のミスがある

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    2012年01月09日
  • 悪魔の涙

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    最後まで気の抜けないエンターテインメント。
    制御の利かない連続殺人事件と思いきや、練りに練った完全犯罪。

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    2011年09月23日