土屋晃のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレディーヴァーらしくどんでん返しやら各所の仕掛けやらが満載、なのでもうお腹一杯よ!になる人も決して少なくないんじゃないかと思う。ディーヴァーといえば何と言ってもリンカーン・ライムシリーズが有名だけど、その世界とも今後とも関わってくる筆跡鑑定の第一人者、パーカー・キンケイドが主人公。ライムはゲストでちょこっとだけ登場するよ!
ストーリーは本当にラストに向けて疾走してターン、またターン!みたいなスピード感溢れるもの。そもそも「●時までにこれこれをしろ、さもなくば」というのが犯人の要求なんだから、作中の時間経過が緊迫感と焦りを連れて来るのも無理からぬところだ。そういう雰囲気を描くのがディーヴァーはとても上手いから、特定の人物に感情移入するというよりも、ただそのスピード感と謎を解く感覚に酔いながら進むべき本かもしれない。
そもそも文書鑑定って仕事が興味深い。事件には関係ないんだけど、ストーリー内でキンケイドが行っているトーマス・ジェファーソンの手紙の鑑定話とかもっと読みたかった!出てくる贋作者の話とかも。
筆跡鑑定というジャンルは、実際に鑑定すべきものがそこにあるという意味で、プロファイリングとかキネクシスよりも「理解されやすい」のではないか、と思う。読んでいるこちら側だけでなく、作中の人物達にとっても。派手ではないけど鮮やかなキンケイドの手並みをもっと見てみたいので、シリーズ化されたらまた読んでしまうんだろうな。
でもまあ、
[※ここからちょっと犯人に関するネタバレ※]
最初に「未詳」とされた人物が、犯人とされた証拠が首を傾げるものだったので、現実にはどうかわからんが小説的には「ああこれ真犯人別にいるわ」と思ってしまったのが残念。もっと驚きたかった。
[※ここまで犯人に関するネタバレ※] -
Posted by ブクログ
ディーヴァー初の歴史サスペンスということだが、どちらかというとスパイ小説或いは冒険小説な味わい。それはそれで構わないし、とってもよく出来た小説なんだけど、わざわざディーヴァーが書かなくても良いのにって思ってしまう。もちろん、そこここにディーヴァーらしさもあり、やられちまうところもあるのだけどね。
例えばル・カレとか、いろいろ居るじゃないですか(あまり詳しくないので列挙できないようだ)。こういう作風はそっちに任せておいて、ディーヴァーにはもっとドンデン返されたいのが読者としてのわがままだったりするのです。
作家のわがままは聞いてあげないのだ。