土屋晃のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ミステリー・サスペンスに登場するアメリカの舞台は、ニューヨークをはじめロスやシスコ、ちょっと外れてもシカゴやフロリダがお馴染みのところ、この物語は、ウィスコンシン州ケネシャ郡の森と湖、多分一生自分には行くことのない場所で繰り広げられる命がけの追いかけっこ。
ほとんどが暗い森の中で、文字通り山あり谷ありの、主人公プリンと殺し屋ハートの先の読み合いとトラップのかけ合い。
ハラハラドキドキして、先を読まずにいられない。
最初の別荘襲撃事件の真相は、ほとんどサイドストーリー化していて、最後の章でやっと謎解きが進むが、途中全く気にならないほど追撃場面に引き込まれていた。
プリンの家族の物語は、やや消化不良だけど、全体として映像的な面白さは満点。
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Posted by ブクログ
緊迫した生き残りゲームがほとんどのページを占めている。
保安官補の女性と殺人犯の知恵比べのサバイバルが読みどころかな。
偶然二人組みになった逃げる側と追う側、見方を変えれば、逮捕する側とされる側、警官と殺人犯、という組み合わせ、時間とともに理解が少し深まって二人の関係が次第に変化していく、このところはありかもしれないが、一夜の出来事にしても、暗い森の長い追跡は少し飽きる。
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人里はなれた森林の中の別荘で夫婦が殺される。保安官補のブリンは現地に行き、生き残った女(ミッシェル)と出会う。
二人組みの犯人が追跡してくるが、二人は湖岸の森を抜けて逃げていく。
連れて逃げていく女優崩れの女は足手まといになるし、何かとぐずり続ける。
やっとたどり着いた窪地に止まったキャンピングカーは、ほっとする隙もなく、麻薬製造の一味だった。この一味にも狙われる。
そこで追いつかれた犯人たちの銃撃で一味は殺され、ブリンは生き残った少女を保護する。
隙を見て逃げるが、今度は子ども連れの難行。
ブリンはありえないほどの困難の中で、さまざまな智恵で犯人をまくが、この智恵比べが読みどころ。
* * *
一気に読めばそれなりに面白いが、少し時間が空くと、まだ逃げているのかと思うほど、悪条件が次々に降りかかり、追いつ追われつの果てしない物語に思える。
ただ、そこは実力派というか、ブリン組の人物像、ブリンの家庭や仕事場の事情、犯人達の目的などもあって、興味をひく部分もある。
被害者の夫婦はなぜ殺されなくてはならなかったのか。
ブリンとともに逃げることになった女の真の顔が見えてくるところなど面白い。
だが今回はあまり魅力は感じなかった。
こういう、少しゲームっぽい筋書きは長いと緊迫感が少し薄くなる。
娘はまだ確信がなさそうにしていた。ブリンは罪悪感には複雑なDNAがあることを知っている。毒性を持つものにかならずしも純粋種である必要はない。しかしミシェルは、ブリンの言葉に多少の慰めを見出したようだった。「時計の針を巻き戻せたらいいのに」
それって毎日の祈りじゃないの、とブリンは思った。
こういうところは好きな部分で、つい次の作品に手を出す。
「逃げる」ということで、面白かった映画を思い出したが題名を忘れた。ただ逃げる、どんどん逃げる映画だったが、なぜか面白かった。
ついでに「ジェリー」という映画も思い出した。
砂漠に入った二人の若者が道に迷い、歩き続けていく、二人がついに独りになってしまっても歩く、ただそれだけで、恐怖や孤独感が、すばらしい風景の映像とともに伝わってきた。
事件や出来事の経過を伝えるだけでなく、何か響くものがあってほしい。この作品を読みながら、ストーリーをたどるだけでは面白みがないという感じがした。 -
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ネタバレリンカーン・ライムシリーズと同じ作者だったので。
面白いはず、と絶対的な作者への信頼感がありながらも、
ハッカーの世界を扱ったこの作品は、かなり途中が苦しかった。
「一般人」の身としては、
コンピューターの話がどこで重要な要因となるかわからず、
わからない言葉に必死で食らいつかざるを得なかった。
もちろん素人にもわかるようにはしてあるのだが。
さらに言わせてもらえば、
偏見なのだとわかっていても、
一流のハッカーがお芝居が上手というのはしっくりこないし、
主人公の元妻の新しい恋人が「恋人」ではないのは、ばればれ。
いや、面白かったんだけれど。 -
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リンカーン・ライムシリーズと同じ作者だったので。
もうどの作品だったか分からないが、
リンカーン・ライムシリーズに搭乗していた文書分析官が主人公。
かつてFBI捜査官だったが、今は民間の調査しかしていない。
それは別に良いのだが、退職の理由は娘と息子。
どうも子供が出てくるのはだめだ。
犯人に狙われるのではないか、
誘拐されたりするのではないか、
この作品でいえば、離婚した妻に親権をとられてしまうのではないか、と
そちらの方が気になってしまう。
ワシントンDC市長に市民の身代金を要求する連続殺人犯。
最後まで気を抜けないのはいつものことだが、
もうひとりの子供、
父親を殺されたのにその殺人犯についていってしまった子供、
その行動が最後に理由が判って驚きだった。
それと、FBIの取調室で出されるマグには、
指紋を検知してコンピューターに送る仕掛けがされているという。
それも驚き。 -
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「ジョイランド」
これは青春小説。
スティーブン・キングと言えばホラーと思っていましたが、本書はホラーだけではなくミステリーと青春の要素が合わさった作品である。ジョイランドに幽霊が出る、その幽霊は過去に殺された少女であり、まだ殺人犯がウロウロしている等、ホラーやミステリーのテイストもあるのだけれど、一番焦点が当てられるのは、主人公デヴィンの青春期の様に思える。
作家志望で幸せな家庭(それも恋人ウェンディとの!)を夢見る大学生デヴィン・ジョーンズは、彼女との距離を縮められないない(そう。アレに辿り着かない)鬱屈を抱えながら、夏休みに遊園地「ジョイランド」でアルバイトを始める。ジョイランドの従業員や下宿先の主人、アルバイト仲間のトムとエリンと交流を深めながら、ウェンディと上手くいかないことを段々悩まなくなる。
しかし、デヴィンは遂にウェンディに振られてしまう。そんなデヴィンを励ます仲間たちと新たな女性との出会いを通じて、デヴィンは立ち直っていく。ウェンディとの幸せな将来を考えていたのに、新たな彼氏と自分を比べて落ち込み、終いには自虐ポエムを呟いてしまう哀しくなる姿から立ち直っていく過程がとてもリアルなのです。甘酸っぱさや男特有のいじっぱりもうまく描写されています。
ジョイランドの少女の幽霊をキッカケに連続殺人事件をアルバイト仲間と追うことになり、最後には対決するデヴィンであるが、このミステリー要素よりも、デヴィンの思春期らしいうじうじ感からの脱皮と父との関係が微笑ましく印象に残ります。ホラー2:ミステリー2:青春6くらいの配分だろうか。