磯崎憲一郎のレビュー一覧

  • 「利他」とは何か
    利他とはうつわのようなもの
    自分が立てた計画に固執せず、常に相手が入り込めるような余白を持つ
    組織のあり方、会議の議事進行のなかでも雑談のような「余白」が必要
  • 文藝春秋2021年4月号
  • 終の住処
    男の結婚生活を描いた結婚小説とも言え、ある意味サラリーマン小説でもある。しかし、そのように括ってしまうには読後にあまりに不穏な手触りが残る。時間の中に、人生の中に閉じ込められているとうことが描かれる怖さ。
  • 終の住処
    話題になった本ということで手に取ってみましたが、面白いというよりはそんな人もいるんだなという感じでした。
  • 終の住処
    ちょっと驚きの作品、私にはそのような感じでした。タイトルにとらわれているからか、この作品の本旨?のような部分としっくりこない、先入観というか、そのようなものを感じました。もう一度よめば楽しめるのか、どうだろうか、という印象。 別に、芥川賞の選考委員の方々の選評というのも、興味深く拝見しました。
  • 鳥獣戯画
    自伝風の小説.昭和の喫茶店がとっかかりとなって,美人と出会い京都から明恵上人へと広がって鎌倉時代から高校時代へと移りゆく,心象風景といった感じの物語.心の動きが少し言い訳がましいような気もするが,何に向かって心情吐露をしているのだろう,読者かしら.
  • 往古来今
    「過去の話」
    旅行というのは日常からの逃避で
    その意味では一種の祝祭で
    擬似的な冥途旅と言うこともできる
    それに行った人は、つまらない日常のありがたみを思い
    新たに生きる活力を得るわけだ
    そのまま帰ってこられない旅もあるんだけどな、本当はな

    「アメリカ」
    四次元的な直感能力を発揮して
    生粋のアメリ...続きを読む
  • 終の住処
     一人の男の結婚から定年間近までを描いた作品。
     結婚の時に見た、疲れたような、あきらめたような表情はいつもの時もそこにあったのかと思うと、結婚は嫌なものだなと感じてしまう。安易に結婚してはだめだと言われている気がした。
     会社に飼われる男性の哀愁さそわれる作品だった。
  • 終の住処
    妻と11年口をきかなかった男の話。
    妻との関係性が強調されるけれど、この男、妻に限らず誰ともコミュミケーションが取れていない。会社勤めはしているし不倫相手もいるし家を建てるのに建築士とも会話をするんだけれど、でも向き合っても会話をしてもなにしても、本当は全て一方通行で、何一つ相手に響いていないし、自...続きを読む
  • 終の住処
    あー、芥川賞だねえという感じです。意に染まぬ結婚生活から、ある日を境に妻が口をきかなくなって、次に話したのは11年後。こういうと意外とわくわくしちゃいますが、殆ど散文に近いものとして考えて貰ってよいかと。リズムで文章を読ませる以外のなにものでもないような気がします。全然わからないけど意外と好き。
  • 肝心の子供/眼と太陽
    肝心の子供、なんでブッダをモチーフにしたのでしょうか。眼と太陽、なんでいきなりアメリカの女と寝たがるのでしょうか。読み進めていきたい何ものかが欠如しているので断念。
  • 終の住処
    改行をほとんどせず淡々と書き綴れた作風には好き嫌いがありそうだが、自分は嫌い。内容は男の孤独感を描いており共感できるところがあり、のめり込めた。
    同収録の「ペナント」はよくわからなかった。
  • 終の住処
    うーん、深い。
    私の年齢で読むには早すぎたのかも。
    短い話だから話の流れに乗れないまま終わった感じ。
    でもたまにハッとさせられる文章があったりもして。
    これが文学なのか、と。
  • 終の住処
    抽象的というかちょっとファンタジックというか、掴みどころのない雰囲気。彼も妻も娘も、みんな考えていることがわからなかった。
  • 終の住処
    これはけっこうな大人になってからまた読み返したいかなと思う。正統派な文章、起伏の激しくない展開ではあるがフィクション性が強い不思議な小説。著者がしばしば言及するように北杜夫の影響が文章の端々に窺える(特に収録作品の「ペナント」)。
  • 赤の他人の瓜二つ
    ずっと磯崎憲一郎の作品は読みたいな、と思いながら、読んでいなかった。これが初めて手につけた作品ていうことになる。のだけれども、予想以上に読みやすく、そして、面白かった。他のも読んでみようかしら。(12/2/13)
  • 赤の他人の瓜二つ
    カカオとチョコレートの起源についてお勉強になりました。又戦後から昭和30年代の往時の労働者たちの暮らしぶりもリアルでした・・・がッ・・・・テーマも読者に伝えたいことも・・・よく解りませんでした。私の見識の浅薄さかもしれません・・・?

    読後感=・・・そういえば、うちの父親も似た様な暮らしぶりだったな...続きを読む
  • 文藝春秋2023年9月号

    秋篠宮家の娘たちの擁護記事

    どんな内容かと思って購入しましたが、A宮一家の娘たちがいかに大変で悲壮感たっぷりで辛い目に遭っているかという話がつらつら書かれていただけでした。残念です。皇族の方々が並々ならぬ重圧の中で役目を果たしてくださっているのは最もですが、この一家の人々と他の皇族の方々を並べて語ることは許せません。やたらと、...続きを読む