磯崎憲一郎のレビュー一覧
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利他という言葉を最近になってラジオで耳にし興味を持つようになりました。なんとなく自分よりも相手や周りのために尽くす意味合いかと思っていましたが、利他にも色々あるらしいです。
本の内容は全体的に難しく感じましたが、利他について考える行為自体がとても大切な事なのだと感じた。何のための利他なのか、誰のための利他なのか。
一章 伊藤亜紗さんの
・利他は自分のためになる?
・数値化によって消える利他の感情
・他者のコントロール
・信頼と安心
が良かったです。
利他的な行為を行う上で自身が気をつけること、利他的な行為を相手から押し付けられた時の考え方等自分と相手の関わりの中で客観視するヒントを貰えたように -
Posted by ブクログ
伊藤亜紗の「利他」についての概論が一番よかった。
なぜ今、「利他」なのか、ということが、まず知りたかったので、ジャック・アタリの合理的利他主義や効果的利他主義についての説明がありがたかった。
中島岳志のいう「利他」は合理的利他主義とは違い、湧き起こるものであること、親鸞のいう若松英輔の「利他」は民藝の文脈からの「ウツワ」にその本質を見出すものであった。特に中島岳志に関しては、意外。ここだけではわかりにくいので、中島岳志の「思いがけず利他」もこの後読んでみようと思う。
國分功一郎の言う中動態がなぜ「利他」と繋がるのか興味があったが、なるほど「義」がそうであったか。つまりはやむに止まれぬ、湧き -
Posted by ブクログ
「過去の話」
旅行というのは日常からの逃避で
その意味では一種の祝祭で
擬似的な冥途旅と言うこともできる
それに行った人は、つまらない日常のありがたみを思い
新たに生きる活力を得るわけだ
そのまま帰ってこられない旅もあるんだけどな、本当はな
「アメリカ」
四次元的な直感能力を発揮して
生粋のアメリカ人に生まれた、もうひとつの自分の人生を幻視してみると
現実と同じく、幼かった頃の娘に対して威厳を見せようとしていた
恋人みたいに
「見張りの男」
凡庸でない人間はいない
己の凡庸さを認める人間と、認めない人間がいるだけ
「脱走」
孤独でない人間もいないだろう
己の孤独さを認める人間と認めない人