磯崎憲一郎のレビュー一覧
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磯崎憲一郎作品のほんの一部しか読んでいないけれど、この作家の「時間」というものの捉え方、特に「過去」というものを見つめるまなざしはとても特徴的だと思う。一種の「温かさ」というか、「目線」や「視線」というよりも「まなざし」と表現すべき、人の肌の温度や意思のようなものを感じる。
まるで自分の子どもを見つめるそれのような。
それは多分、過去の「切り取り方」によるものなんじゃないかと思う。
仰々しい前置きや有り難い後日談なんか無しにして、無限に続く時間軸の一部を、無造作に切り取ってそのまま記述するだけの。
「時間軸」という言葉を遣うと、人は大体、「過去があって、その上に今があって、その先に未来があ -
Posted by ブクログ
ネタバレえっ、コメディ?(笑)
タイトルから、暗~いしみじみした地味な話かなぁと思ってたら、なんかこのダメ男くんおもろいんだけど!
妻が分からん・・・女は怖い・・・・ともがき続けながらも8人と不倫て!www 逆走くん?なんなの?
8人と次々に不倫してるぐらいだし、会社でも出世してるみたいだからエリートのモテ男なんだろうけど、その内面が結構行き当たりばったりで、本当に直面しないといけないことからは逃げ続けてて、挙句の果てに延々もんもんと悩み続けてる・・・て、なんかもはやギャグですなw
最後はいきなり、えっ、しまこうさく!?と思った・・・。案外そんな出世コースをたどるのかも。 -
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果てしない時の流れを感じる文体は『肝心の子供』からそうだったのか。途切れない命の積み重なり、あるいは永遠なる命の流れ。川が流れるのと同じように、命も流れていく。そして、それがブッダであるかラーフラであるか、またティッサ・メッテイヤであるかは大きな違いではない。誰も皆、同じ命、太古の昔から続いてきた命であることに変わりはないのだから。
最後に収録されていた対談の内容は、あまり良く分からなかった。小説家ってこんな難しいことを考えているんだ、ということで。そして、二人の話が本当にかみ合っていたのかどうかも疑問。それは単に私が内容を理解できていなかったからか。 -
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読む前
利他はほとんど存在しないでしょう
見返りを求めたり、「利他」的な行為をする自分に酔ったりしてるだけなのでは→結局は利己
でも、親が小さな子を守るみたいな行動は利他だといってもいい?
↓
いずれの章にも共通するものとして、「余白」「うつわ」、つまり自分の意志以外のものの介入を許しているということがあった。逆に、その介入を許さない場合、それは利他ではない
利他が「生まれる」(「する」ではない)時は、自然に、すなわち「オートマチックに」生まれるものであり、それは自分の意志ではなく何か大きな力がはたらいてこそのものである
3章〜5章で論じられていることが利他に結びついているのかあまりわからな -
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利他に関する論考集。
第一章の伊藤亜紗氏は、合理的利他主義や効果的利他主義といった利他についてのトレンドを概観し、その根底には利他の効果の数値化があること、数値化により漏れてしまったり失われてしまったりすることがあると説く。利他の効果を数値化することは、自らの利他的行為が相手に与える影響を規定することに繋がり、押しつけや他者の支配に繋がる。そうではなく、予測不可能性を受け入れること。予想外の他者の反応によって、自らの方が変わること。これを「うつわ的利他」と表現しているが、相手を享けることのできる利他が、良き利他ではないかと述べている。
第二章では、中島岳志氏が、贈与論から利他を考察している。 -
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遊びと利他を読んで、利他を、もう少し知りたくて。
後半になるにつれて、どう利他に関係するんだろうとかわかりづらくて飛ばし飛ばし読んでしまった。
数値的利他は、違和感を感じた
数値ですぐに結果がでない社会課題への支援や関心を廃れさせてしまうのかなぁと。、
利他というと何か押しつけがましく、意識高い系に思ってしまっているけど、
うつわ的利他、、、
自分のやったことをいいでしょ、ではなくて、
その結果自分に戻ってまた変化の可能性がある余白があるものとして捉えた方がよいのでは
ということかなぁと。この考えはしっくり来るし、自分のボランティアのスタンスと同じだなぁと思った。 -
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ネタバレ結婚すれば世の中のすべてが違って見えるかといえば、やはりそんなことはなかったのだ──。互いに二十代の長く続いた恋愛に敗れたあとで付き合いはじめ、三十を過ぎて結婚した男女。不安定で茫漠とした新婚生活を経て、あるときを境に十一年、妻は口を利かないままになる。遠く隔たったままの二人に歳月は容赦なく押し寄せた……。
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芥川賞受賞作。世間体で結婚して後悔した男の独白小説。
妻とうまく話もできず、何度もの不倫を重ねる。
「次に妻と話したのは、それから十一年後だった」
それでもそこは終の住処なのである。