濱野大道のレビュー一覧
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すごく重く深い本でした。
アメリカで白人警察官が黒人女性を路上で逮捕するという2015年に起きた事件を元に、数々の実在の犯罪や事件を取り上げて検証していきます。
スパイやテロ犯罪など日本で普通に生きている私とかけ離れたことも多く、悲惨な事例もあり読み進めるのがつらかったりしましたが、それを取り上げることで最初にあげた事件の真実を考えることにつながるという納得の展開でした。
「私たちの予想どおりに相手が行動しないこと」と思い込みから生まれる誤解や悲劇。
日常生活にもあることだと思います。
「見ず知らずの相手とコミュニケーションを取ることのむずかしさ」
最近社会での他者への批判や誹謗中傷がひどく -
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世界的企業での潜入ルポ。
内容としては、徹底したコスト管理の上で、世間的弱者にあたる移民をゼロ時間契約で搾取するなど、差し詰め現代版の奴隷のような図式にも捉えられる内容が赤裸々に語られていた。
そして本著は「人生とは、必然的にどちらか一方が他方の上に立とうとする、拮抗する力のあいだのせめぎ合いなのだ」と、締めくくられた。
最後のこのフレーズ、なんかすごい考えさせられるなー。
確かに、人生って常に選択の繰り返しだよね。だけど出来れば第三者の思惑の中で上下の優位を決めるような選択ではなく、一個人の想いの中で並列に選択できる環境でありたいよねって、自問自答してみる。 -
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【感想】
この本を読んでいるとき、通信傍受に関する事件が日本国内でも発生していた。
LINE株式会社が自社のサーバーを中国に置いており、LINEに登録されている日本人の個人情報やプライベートな会話を、システム管理を委託していた中国企業の技術者が閲覧可能な状態にあった。その後同社は中国からのアクセスを完全に遮断し、サーバーを日本国内に移すことを発表している。
このニュースを見て、私は、「今さらなんだ」という感想を抱いてしまった。LINEが個人情報を外国に流していることなど周知の事実であり、それを割り切りながらサービスを使っていたのではなかったのか、と考えてしまったのである。
そして同時に、 -
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イギリス人から見た日本におけるスポーツの立ち位置、在り方を通じて日本人論としても読める一冊。学生やアマチュアにおいてはスポーツとは人間形成の一環であり、努力、忍耐が必要とされ、和を尊び「チームの為に」目標とする箱根駅伝で燃え尽きる長距離ランナーの現状。
なぜ日本でここまで駅伝人気があるのか、半年間の日本滞在でよく考察されていて非常に面白かった。
駒澤大学の大八木監督も登場するが、駅伝名物「男だろー!」の発破は西洋人から見ると翻訳できない日本独特の観念だろう。
この本が書かれた2014年からは科学的根拠に基づいたトレーニングや調整方法が取り入れられ変わってきている部分も多いけど、スポーツとは愉し -
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著者は2009年オバマ大統領に任命され、2017年にトランプ大統領に罷免されるまで、連邦検事としてインサイダー取引、麻薬取引、武器売買、ギャング・組織犯罪、サイバー犯罪、マネーロンダリングなど、ニューヨーク州における刑事・民事事件の捜査・訴訟において指揮をとってきた。格差と分断がひろがる社会のリアル人間模様にみる現代の「罪と罰」を通して、司法の立場から、ひとりの人間として「正義とは何か」「正義はどこへ向かうのか」と真摯に読者に問いかける。
かなり厚みがあり読み終えるまでに結構時間を費やしました。正直アメリカと日本では裁判制度も量刑の重さも全く異なる(そもそも日本では銃犯罪はほとんどないし)ので -
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イングランド北西部、湖水地方の羊飼いの暮らしがどういったものであるかを回顧録的に綴ってくれている一冊。
自身、だいぶ昔に湖水地方でないがイギリスを旅したときの電車からの風景、透き通った青空の下、木々の少ない一面牧草地の広大な丘があってそこに沢山の羊が放牧されていた風景をふと思い出しました。
私は日本の畜産農家の下で生活したことがないので、完全に想像の域であるが、日々の生活や人間関係など、日本のそれと結構近いものがあるんじゃないかなって想像してしまった。
コントロールできない自然現象との戦いに泥臭い人間関係、でも都会の生活より圧倒的に人間らしさを感じれる、そんなことを読んで思い考えました。 -
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原題が「Chasing Phil」なので、するすると間一髪でたくみに逃げていく詐欺師をFBIが追うという、プリ夫さんの映画「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」みたいな話かな?と思っていたら、まったく逆だった。FBI捜査官が詐欺師にあっちこっち連れまわされて飲まされまくるという話だった。
タイトルは、chasing っていうより dragged by の方が正しいんでは?
この事件の捜査が行われたのは1970年~80年初頭、ってことで、先に読んだ「花殺し月の殺人」の頃の、カウボーイの延長のようなFBI(1920年代)と比べれば、もう十分に「現代」だな、と思って読み始めたけれど、二人の捜査官が -
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広島県三原市 冷たい手を掖に挟み、校舎の壁際で時間を潰しているよりはずっと愉しそうだった。 参加者としてではなく、見学者としてレースを見ていると、いつも同じ思いが頭をよぎる。何故、自分は参加していないんだろう? 誰もその牙城を崩し崩すことことは出来ない 上尾シティハーフマラソン 拙速な判断は避けたかったが 世界で最も深いバイカル湖の湖畔に坐ってアイスクリームを崩し食べたり ウラジオストク到着時間までのカウントダウンが始まっていた 未知の場所を探索する方法としてランニングを愉しんだものだ どんな事にも効果覿面だと話す彼は うやうや恭しくお辞儀し 促した 夜のしじまが一層増した気がした すうけい崇
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イギリス湖水地方の羊飼いの手記。
羊飼いというと、羊の大群を引き連れて散歩させて羊毛を刈って生活をしてるのかな、とテキトーな想像をしていたがそれは誤り。
彼らの生計は育てあげたよい羊を売ることで成り立っている。それを行うにはまた色々なTo Do listがある。親の雄羊&雌羊の最適な組合わせを見つけ、羊が繁殖に専念できるよう環境作りを注意を払う必要。産まれた羊飼いが健やかに育つよう、エサ(干し草)の確保。広大な牧場で羊がどこかに行ってしまわないよう、牧羊犬との連携などなど。
先代からの伝承を受け継ぎ、時には破壊的な大自然を前にして、羊飼いは日々従事している。
生と死の場面に何度も遭遇する仕事で -