石平のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
中国で生まれ育ち、共産党による思想教育を受け、文化大革命、天安門事件を経て、祖国に幻滅した著者の体験談。前半では、中国共産党の“洗脳教育”と、一党独裁政治の歪みを痛烈に批判し、後半では、現在、日本に帰化した著者の日本に対する感謝の言葉が滔々と述べられている。どちらかと云えば、前半の「元・中国人による中国への強烈な皮肉と冷笑」に重きが置かれた本と云える。
著者が幼少の頃の共産党主導者は毛沢東であった。学校では、中国社会主義国家こそが最も豊かな国であり、中国国民が最も幸せな国民として叩き込まれた。そして、今ではそれを「洗脳教育」だったと語る。共産党が作り上げた欺瞞と虚偽を、子どもたちは純真無垢に信じていく。それはさながら、ひとつの巨大な「新興宗教」だと語る。最も美しい言葉を並べて、この世界中で最も残酷無道な政府を粉飾していたのだ。
外部からの情報が遮断され、共産党に対するいかなる異議異論をも封殺する。口にすれば処刑されるか、強制労働施設へと送られるか。
著者が幼少の頃の話だ。近所で空き缶拾いを生業としている貧しい老婆が、突如、逮捕された。市中を引き摺りまわされ、銃殺刑にされた。「反逆罪」に問われたのだ。老婆がしたことは、なんと云うこともない、毛沢東の顔写真が掲載された新聞紙で大根をくるみ、クシャクシャにしただけのことである。それでも処刑は正当化された。毛沢東こそが正義であり、すべてであったのだ。
中学生になった著者は、毎週の授業で必ず「毛沢東への決意文」を書かされた。己が「毛沢東の・中国共産党の戦士」として生きることを誓う文を書かされたのだ。
北京大学へ進学したのち、著者の心の中で共産党政治に対する疑問が膨らんでいく。幼少の頃に受けさせられた教育を思い出し、虚しさと悔しさが込み上げてきた。ひとつふたつのウソが集まり固まって、「1つの完璧な大ウソ」ができあがり、そのもとで中国という国家ができているのだと。著者、19歳。毛沢東の肖像画を引き裂き、踏みつけ、涙した。この頃の中国は「大躍進」という名の誤った経済失政により、数千万人の餓死者を出してしまった。
著者はやがて、「共産党が国家権力を独占しているからこそ、毛沢東のような独裁者が生まれる。共産党一党独裁体制が諸悪の根源なのだ」と気付く。民主化活動に加わった。著しい経済発展を遂げた日本へ留学し、民主主義を学び始めた。
そして、著者が中国を捨てる決意をさせる日が来てしまう。1989年6月4日。天安門事件である。共産党政府が軍隊と戦車を出動させて、自らの首都を「占領」し、丸腰の学生や市民に夥しい銃弾を浴びせた。体制維持の為には手段を選ばない、その卑劣さと残酷さ。著者の同士の多くも銃弾に倒れた。
そして現在。ときおり日本でも報道される「反日運動」の多くは、中国共産党が自らへ向かう敵愾心を日本へと向けさせるために続けてきた反日教育・煽動活動によるものだ。これにより、現在を生きる中国人の多くを、共産党への盲従的擁護者へと変えていってしまう。すなわち、これは世紀のペテンである。
歪んだナショナリズムが、時の政権や為政者によって煽り立てられた挙句に、国家と国民を戦争や破滅への道へと導いた前例は、歴史を紐解けば、あまりにも多く見られるではないか。中国と云う国家は、ひとつ間違えれば、このような道へと一気に突き進む兆しを呈しているのである。
元・中国人によって書かれた、中国の内情を克明に記した著作として、一定の評価を与えるべき1冊だ。 -
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百田さんと中国人ジャーナリスト石平さんの対談。
石平さんは、学生時代に日本に留学して、そのまま日本に居着いてしまい、日本から中国批判をしているという変わり種。
そんな2人が、コロナウイルスについて、日本政府の最低最悪の対応を批判する。
中国でコロナによる武漢閉鎖が発表され、世界各国は中国からの入国を禁止したのに、日本はそれをせず、コロナ感染拡大の懸念があるのに、漫然と中国人を入国させた。
春節の時期だったため、大量の中国人が日本に入国し、その後の日本での感染拡大に繋がった。
日本がこんな対応をしたのは、習近平の国賓来日を控えていたために中国に忖度したからだと2人は推察する。
日本はこれまでも中国から恫喝・暴力的な扱いをされながら、懐柔されると途端にすり寄るということを繰り返してきた。
今回も中国から利用されているだけで、用済みになったらあっという間に切り捨てられると2人は予想。
安倍総理は本人の本心から中国と接近しようとしているのか、自民党議員の働きかけによるものなのか不明。
百田さんは、自民党議員の半分以上は中国に買収されていると予想しているから驚き。それもたかが数百万円で。
お金のために国を売るその姿勢は売国奴そのもの。
また、そんな状況を放置している安倍さんにも責任はある。プライベートで仲良しの安倍さんのことを徹底的に批判しているのが百田さんらしかった。
また、本書の後半では「カエルの楽園」に沿って、日本がいかにして中国に乗っ取られるかを予想している。
経済的理由を優先して、中国と仲良くすることを主張している人達は、中国がウイグル、チベットでどんな残酷な民族浄化政策をしているか知る必要がある。
まして、積年の恨みがある日本を侵略するとなると、ウイグルチベット以上に残酷なことが行われるだろうと2人は予想する。 -
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『#これはもう第三次世界大戦 どうする日本』
ほぼ日書評 Day582
本書で一貫して述べられるテーマを一言で示せば、ウクライナ侵攻でロシアが悪者にされ、締め上げを食らっているが、それが奏功した暁に利を得るのは、ロシアの属国化を狙っている中国だということ。
その文脈で、マスコミの報道姿勢を改めて見てみると、なるほどと頷ける面も多い。
ただ、中身の8割は、昼のワイドショーのコメンテーターが喋っているレベル感。
議論の方向性は、昨今のマスコミの報道姿勢に対するアンチテーゼとなり得るものの、本を一冊通して読むべきか、となると疑問符のつく内容だ。
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<目次>
はじめに
第1章習近平という新しい皇帝の誕生
第2章皇帝の本質は秦の始皇帝に学べ
第3章前漢王朝が定着させた国不可無君
第4章中華思想に基づく歴史の法則とは
第5章なぜ蒋介石は皇帝になれなかったか
第6章皇帝政治の終焉を狙った鄧小平改革
第7章新皇帝率いる中国の戦略と日本の覚悟
おわりに
セントレアで出国前買った本。
長いあいだ読みかけ放置であったものを何気に読んだ。
言っていることは以前から言われていることなので
つまらなくて放置していたのだろう。
出版後4年して状況はどうなのか?と考えて
あまり大差ないと思う。
このコロナ禍の下、どのように考えるるのか。。。