あらすじ
武漢ウイルスを世界に撒き散らした習近平は失脚する? 世界中から損害賠償を請求され中国は潰れる?
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Posted by ブクログ
今年(2020)の5月末に発行された本なので、緊急事態宣言下において書かれた本だと思います。延期された東京五輪まであと1年となりましたが、果たしてどのような展開になるのでしょうか。
この本の副題は2021年中国の真実、とあります。ソ連が崩壊する5年前、私は高校生でしたが「ソ連崩壊」に関する本が多く出版されていました、中国は果たしてどうなるのでしょうか。
この本の内容を信じるかどうかは別にして、中国について私が今までに何冊か読んできた、お二人による対談形式の本です。特に、一帯一路、AIIBに関する情報については興味深く読みました。
以下は気になったポイントです。
・日本人と欧州人との衛生観念は相当違ったものがある、衛生観念の欠如が欧州のアキレス腱であり、その弱みに(武漢ウィルス拡大が)突っ込まれた格好である。アメリカもマスクをする習慣がなかったのが拡大した一因だろう(p64)
・中国に投資している会社は、テスラとスターバックスくらい、アップルやHP、DELLが中国生産撤退を表明している、任天堂やワタミも撤退決定(p87)中国の輸入の決済には、大量の外貨ドルが必要、それには輸出と、もうひとつは外国企業による中国への投資で獲得してきた。投資は減る傾向(撤退)にあり、貿易戦争により輸出も大きく減っている(p88)
・ハーバード大学の予測では、武漢ウィルスの収束は2022年と予測している、日本のエンジニアが中国の現場に戻らないと、ハイテク用の半導体生産は中国ではできない(p90)
・農村出身者の労働者にも都市部で不動産が買えるようにした都市が、天津市である。天津市は、地方から出稼ぎにやってきた農民に都市戸籍を解放して、不動産、マンションを取得できるようにした(p101)
・中国は、2020.1-3にかけて損失したGDPを、中央・地方政府合わせて40兆元の巨額投資でカバーしようとしている。これはGDPの4割に相当する(p145)
・中国は裏付けのない人民元を長期間刷ってきたので、経済理論に従えばインフレとなり貨幣価値が下がる。これが下がらなかったのは、外国企業からの投資と、アメリカとの貿易の黒字である。これがなくなると大暴落である、刷ったほとんどの現金が不動産市場に流れている(p148、150)
・ソ連は崩壊する時、1ルーブル=240円から、最後には12銭となり、200分の1となった。それでソ連政府の債務が帳消しとなった。年金で食べていた人たちの生活が大変となった(p149)
・AIIB(アジアインフラ投資銀行)は、資本金1000億ドルにするとスタートしたが、実際は80億ドルしか調達できていない、2019.5に25億ドルの債券を発行したが、2.5%という厳しい条件であった(p155)
・多くのプロジェクトが未完成だが、開通したのは、エチオピア・ジプチ間の鉄道である、エチオピア出身のWHO事務局長、テドロス氏が中国を持ち上げたわけ(p160)
・巨額な資金が中国へ返済できなくなると、港や領土を奪われる可能性がある、有名なのがスリランカのハンバントタ港、2017年から99年間の予定、さらにキルギス、モルディブ、ラオス等8カ国がその危険がある(p162)
・アメリカが日本人のビジネスで一番驚くのは、不動産の売り手と買い手の代理人が一緒ということ、アメリカでは有りえない(p172)
・日産は売上、利益も中国のウェイトが高い、日産の下請け会社は300社ある、日産は自動車部品を中国工場で生産し日本に持ってきていたので、日産の種力工場である九州工場が動かない、トヨタは全投資額の15%くらいが中国でありこの程度ならまだ助かる(p188)
・中国が自分で半導体を作れない理由は、半導体製造装置が中国で生産できないから、これが作れるのは、アメリカ・日本・オランダの3カ国のみ、「武漢ウィルス事件」でわかったこと、武漢からチャーター便で帰ってきた日本人の半分が半導体のエンジニアであった(p190)
・中国の外貨準備高は3兆ドル(ピーク時は4兆ドル)あるが、ほとんどはドル建てで借金の担保となっているので取り崩せない。なので海外から穀物など食糧品を買う資金がなくなる可能性は否定できない(p196)
・武漢肺炎の影響で、中国全国の失業者数は2億500万人にのぼる、中国の労働人口は8億数百万人であるが、4分の1が失業する(p214)
・世界でのウィウス拡散が終息したら、アメリカを中心に各国政府と民衆による中国の責任追及と中国に対しての賠償を求める運動が本格化するだろう(p219)
2020年7月26日作成