石平のレビュー一覧
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中国の成長率の失速、不動産バブルの正体、それに対応策を見いだせずにジリ貧になってる政府の実情を描く。
消費者物価指数や各都市の不動産価格など、数字を引き合いに出しながら論じていた。
成長率を率いていた「外需」と「投資」→リーマンショック前後から外需が失速→量的緩和を際限なく進めて金余りに→内需がふるってない企業は調達資金を不動産で運用→不動産バブルの流れ。
財政出動も出尽くして、インフレとバブルの板挟みになってる様子はよくわかった。
後半4割は経済というより、それに関係する中国の社会や軍の影響力の話に進めて、若干風呂敷を広げ過ぎな印象も。
中国の経済の実情が、データとあわせてよく理解でき -
Posted by ブクログ
ネタバレ中国の経済成長の歪みについて書きます。日本経済で個人消費が弱いと言われながらGDPの60%は個人消費。それに対し中国は37%でしかもその比率は下がりつつある。大量の銀行融資を行うことで経済成長を維持してきたがその反動で設備余剰がひどい。消費も弱く設備も余剰、ということで本来ならデフレ傾向に向かうはずが過去供給したマネーサプライの過剰によりインフレが止まらない。今年6月以降各地でちょっとしたことで暴動が起きるようになっており、ネットの普及とあわせ党の高級幹部ですら批判の対象になるようになってきている。中期的に見ても急速な老化(一人っ子政策のため、若年層が少ない)に襲われるのは既定の事実であり、
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中国で生まれ育ち、共産党による思想教育を受け、文化大革命、天安門事件を経て、祖国に幻滅した著者の体験談。前半では、中国共産党の“洗脳教育”と、一党独裁政治の歪みを痛烈に批判し、後半では、現在、日本に帰化した著者の日本に対する感謝の言葉が滔々と述べられている。どちらかと云えば、前半の「元・中国人による中国への強烈な皮肉と冷笑」に重きが置かれた本と云える。
著者が幼少の頃の共産党主導者は毛沢東であった。学校では、中国社会主義国家こそが最も豊かな国であり、中国国民が最も幸せな国民として叩き込まれた。そして、今ではそれを「洗脳教育」だったと語る。共産党が作り上げた欺瞞と虚偽を、子どもたちは純真無 -
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百田さんと中国人ジャーナリスト石平さんの対談。
石平さんは、学生時代に日本に留学して、そのまま日本に居着いてしまい、日本から中国批判をしているという変わり種。
そんな2人が、コロナウイルスについて、日本政府の最低最悪の対応を批判する。
中国でコロナによる武漢閉鎖が発表され、世界各国は中国からの入国を禁止したのに、日本はそれをせず、コロナ感染拡大の懸念があるのに、漫然と中国人を入国させた。
春節の時期だったため、大量の中国人が日本に入国し、その後の日本での感染拡大に繋がった。
日本がこんな対応をしたのは、習近平の国賓来日を控えていたために中国に忖度したからだと2人は推察する。
日本はこれまで