石平のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
こうした本に出会うのが新書の面白さである。
いかんせん、著者の日頃の中国嫌悪/日本賛美の傾向とそれが全面に出たタイトル及び帯が、読者の幅を狭めているのではないかと思う。私も中身を読んだ人に勧められなければ読まなかったであろう。
しかし、中身は斬新な切り口から日本の思想史を見渡しており、特に前半は非常に興味深い内容であった。
途中、江戸時代の朱子学批判以降が冗長になるが、前半の聖徳太子から奈良、平安、鎌倉時代への流れは、「なるほど、そういうことかもしれない」と思わせる説得力があった。
おそらく、各時代、各分野について細かく研究している人にとっては、ツッコミどころや反論があるだろう。
しかし、(哲学科出身とはいえ)狭義の専門家ではない著者による新たな視点での通史は、それまでとっつきにくく興味がなかった人に、その分野に目を向けさせる入口になることは確かである。
また、単に事実を追うのではなく、その意義を考える上での一つの考え方を提供する点で非常に有意義であると考える。
同様の書として思い浮かんだのが、渡部昇一氏の「ドイツ参謀本部」である。
内容に関する論争を生んだ本ではあるが、我々にとって馴染みの薄いテーマについて、分かりやすくコンパクトに、かつ興味深く分析した点に意義があると思う。
これらの新書は、よしこの分野をもっと学んでみよう!という気を起こさせる。
だからこそ、この作品については、思想を打ち出しすぎたタイトルと帯が読者を狭めるだろう、とやや残念であった…
メモ
日本の独立をどう守るかを切実に追求し、中華秩序に下らなかった聖徳太子以後の大和政権、天皇
→P54 普遍性のある仏教という世界宗教のなかに身を置くことによって、中国文明ならびに中華王朝の権威を相対化し、中国と対等な外交関係の確立を模索
P70
663年の白村江の戦いで唐・新羅の連合軍に敗れた日本は国家存亡の危機
→国防体制強化のために律令制を整備 -
Posted by ブクログ
面白かったっちゅうか、もう、高句麗新羅百済の頃からそうだったのかというか、その辺が大元かって、ムッチャ呆れる。
大体拗らせるのは他国との関係ではなく国内の力関係、つっか、私利私欲。その解決が自国でできないものだから、近隣の大国を頼る
つっか、自国内への侵略を誘導する。
それに感謝するわけでもなく、次に行く。
昔から蝙蝠外交だったわけだ。
ここ取られると日本としてはムッチャ困るわけで、別段植民地にしたかったわけでもなんでもないのが、本当によくわかる。
別にそれはそれで小国の生き方として悪いわけでもないんだろうが、変なプライドと妄想に基づいて、あらゆるものを再構築しているのがまたたちが悪い。
のだが、本としては、他人の著書を研究した体なので、その辺がどうかなと。一次資料とかには自分では当たってないんだろうね。 -
Posted by ブクログ
習近平は、現代に蘇った、まさに支那型の皇帝。
なんの実績もないながら自分の思想を憲法に盛り込む。
やって来たのは、政敵の抹殺。
権力の集中。
やりたいことは、中華文明を外に押し出し、その最高権力者になること。
あるのは、自分と、その取り巻きだけだな。それが国で、まさに、上と下が見事に分離して、支配する側とされる側、搾取する方とされる側という、昔ながらの支那の姿がある。
ただ、この本、去年の刊だが、多少とも希望的であった、皇帝への権力集中がうまくいかないだろうと言うのは、今回のシャンシャン劇で見事に外しているんだな。
果たしてこの先どうなるのか。 -
Posted by ブクログ
中国人で 中国嫌いの 石平さんらしい本である。
つくられた 図については よくまとまっている。
中国の実情を 数字で語らせる というのは、
大切な手法である。
嘘とでたらめなデータであっても、嘘がつけなくなっている現実。
大減速、経済そして不動産、株バブルの崩壊。
それが、『新常態』。
中速の中で、どう ソフトランディングするか?
なんだけどね。
それにしても、習近平の外資たたきのやり方もひどいね。
『一人っ子政策』から 二人、産んでもいいとは。
いちいち、国が決めるものではないような気がするが。
基本的人権が ないことが見えてくる。
外交の失敗。
アメリカとの蜜月演出も、アメリカに拒絶された。
習近平のばらまき外交への批判。
反腐敗運動に対する批判が。
反腐敗運動によって経済が失速したと誰もが感じていることへの反論。
反腐敗運動に抵抗する お役人たちの『不作為』行動。
反腐敗に対しての 3つの批判論。
『やりすぎ論』→経済の失速を招く。
『泥塗り論』→共産党のイメージダウンとなる。
『無意味論』→腐敗を根絶することができない。
官僚になるには 美味しいところがあったから。
しかし、反腐敗運動を進めないと 前に進まない。
習近平の孤独感が漂う描き方がうまいなぁ。
でも、なんか 図式的すぎて、
中国の複雑な人間関係の突っ込みが単純ですね。
習近平が去った後 胡錦濤とその仲間たちが笑う。
江沢民派の長老たちを つぶしたと言え、
紅2代は しぶとく温存されている。