石平のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
冊封体制が証明するような宗主国と周辺属国という構図を中華秩序という言葉で説明し、その大きな流れに加え、近現代では、鄧小平政権時からの軍国化路線、海洋制覇戦略を踏襲した動きが、中国現政権の行動原理だという。ある種のイデオロギーの整理、今の中国人のメディアを含めた空気を表すに、非常に簡潔な切り口だろう。
何故、各国が戦争に及ぶかという点において、国益以外に上記のようなイデオロギーが判断基準となる事もあり得るだろう。しかし、今の領土問題においては、その意地の部分と、内政的な事情や資源獲得、シーレーン確保等、複合的な要因にあり、それぞれの戦略上の優先度をどう考えているかを見抜く事が重要である。民族の -
Posted by ブクログ
中国人で 中国嫌いの 石平さんらしい本である。
つくられた 図については よくまとまっている。
中国の実情を 数字で語らせる というのは、
大切な手法である。
嘘とでたらめなデータであっても、嘘がつけなくなっている現実。
大減速、経済そして不動産、株バブルの崩壊。
それが、『新常態』。
中速の中で、どう ソフトランディングするか?
なんだけどね。
それにしても、習近平の外資たたきのやり方もひどいね。
『一人っ子政策』から 二人、産んでもいいとは。
いちいち、国が決めるものではないような気がするが。
基本的人権が ないことが見えてくる。
外交の失敗。
アメリカとの蜜月演出も、アメリカに拒絶さ -
Posted by ブクログ
ネタバレ中国の反日は、政治利用のため。理性的というか、計画的なのに対して、韓国の反日は感情的。しかも、侮日、というものがあるので、日本を国家としてみていないらしい。自分よりも程度の低い国が、自分とこよりもえらいはずがない、みたいな感情論があるという。
しかし、どちらの国も、歴史は創るものって。
歴史は、今、あるものから事実をさまざまな角度から照合していくことだと思うのですが、はじめから結論ありきの歴史を創ろうとするから、世界へと留学していく人たちが、自国とのずれを感じてしまうのかもね。
歴史も政治利用っていうのも、すごいけどさ。
過去よりも未来を見据えて生きていきたいわ、私は -
Posted by ブクログ
中国人は、比較的、ゲン担ぎや風水を重んじる民族だ。この著者、石平も当にその性質を引き継ぐ中国人だ。「中国に近づけば、日本に災いが及ぶ」。歴史を関連付ければ、日本の歴史は斯様に言えるのかも知れない。しかし、ここには因果関係も相関関係も読み解こうとする意思を感じない。この論理的連関性を説明せずに、二者を結び付け断言する姿勢。これこそ中国人一般に比較的見られる傾向の一つで、稚拙な情緒による強引な御都合主義論理。ここでのこの発言は、愛国日本への耳触りの良い文章を並べた、ただの風水の如き言い逃げなのである。故に、大川周明批判、満州の捉え方も、残念ながら薄っぺらいものになってしまっている。英米に寄り添う事
-
Posted by ブクログ
胡耀邦総書記の発案で、三千名の日本青年が中国に招かれたのは1984年のことだった。私も10日間の日程で、北京、西安、上海において中国青年と交流した。当時の中国は経済発展前夜で、日本にあこがれを持ち熱烈歓迎であった。
著者の石平氏は、かつて熱烈な「毛沢東主席の小戦士」だったという。小中学校で毛沢東思想を叩き込まれ、洗脳され、「小戦士」がどんどん生産された。文化大革命の真っ只中を生きてきた。
最近ネット上で中国の無軌道ぶりを徹底して批判している中国人がいるが、どういう人物かと気になっていた。それがこの石平氏であった。
本書では「いかにして『反日』はつくられるのか」、「中国を覆う『愛国 -
Posted by ブクログ
宮崎正弘と石平の対談でずーっと最後まで書かれている本当。
2012年末に読み終わるよていだったのに、年越して2013年になってしまったw
ニュースやネット、新聞やコラムとはまた違った切り口で
今現在から過去に渡って中国の歴史も踏まえて
現在の経済、中央と地方の差、日本との外交や国民性をひたすら対談してます。
途中でわけわからなくなってしまい、また前に戻って読むのを繰り返してしまった…飽きてしまうんです。
まぁ、あれです。
今はいいけど(よくないけど)この先不安要素だらけですよって内容。
日本の謙虚さや真面目さ、正直さは大事にしておいて。
前を見ろ!しっかりしろ、日本!と言いたくなりました。