土屋政雄のレビュー一覧

  • クララとお日さま

    Posted by ブクログ

    初作家さん。読むタイミングが良くなかったのか、ちょっと単調で、特に中段は読むのに苦労しました。徐々にジョジー家族の事情が分かっきて、AIのクララの健気さや一生懸命さが、後半になるにつれ哀しくなる。

    0
    2025年10月04日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

    Posted by ブクログ

    終始女性の一人称で進む物語。土の中でじっ、とし続けているように読み進め、最後の一章で急に飛び立つような展開でした。
    境遇がわからないまま、大きくなっても子どものままのような主人公達。一方で、大きなものに流されている様子は今の私たちと特段変わらないのではとも思えてくる。悲しさや怖さ、爽やかさ、いろんな感情を重ねたら丸になったような、独特な感覚を覚える面白い本でした。

    0
    2025年09月24日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

    Posted by ブクログ

    不思議な読書感でした。
    ひとりの女性の回想で展開されます、日常の違和感のなか、心理や感情はありがちで、その先は?
    その先は?と何故か引き込まれいきます。
    結末もなんとも言えない感じ、読後もモヤっとします。

    0
    2025年09月24日
  • ねじの回転

    Posted by ブクログ

    購読している英語のテキストで紹介されていたので読みました。
    不思議な世界観でした。ちょっとずつ気味が悪くて、でも続きが気になる感じで、おもしろかったです。

    0
    2025年09月11日
  • 日の名残り

    Posted by ブクログ

    人生の”夕方”になって過去を一度振り返る時期になったら、また読み直したいと思う作品でした。
    そして、その時に誇りを持っていられるように今を生きなければならないと感じました。

    0
    2025年09月01日
  • 日の名残り

    Posted by ブクログ

    ノーベル賞を受賞した、日本とダブルなイギリス人が書いた小説。

    年老いた執事が、自分の半生を振り返りながら、旅をし、かつての同僚に出会いに行く話。

    本人にとっての執事という仕事に対しての向き合い方はどういったものなのか。それを振り返り、その仕事に真摯に向き合ってきたがゆえに、その他のこと、具体的には、プライベート、恋愛、そうしたものを犠牲にしてきたを少しずつ自覚し、世間的な状況をも自覚する。

    ビターなエンド。自分はこういう終わり方は好きだ。
    日本語の文章でも非常に美しかったが、これは原文の英語だとさぞ美しい英語なんだろうなと思う。正直、日本語で執事調の喋り方をされると、どうしてもフィクショ

    0
    2025年08月23日
  • 忘れられた巨人

    Posted by ブクログ

    難しかったけどなぜか読みきれた。

    「霧」は認知症のことなのかな、最後のボートの行き先は死後の世界なのかな、息子を探す旅は長い夫婦生活で起きることかな、と解釈した。

    あと「霧」は不幸なこととして捉えられてるけど、本当に不幸なだけなのかな。と思わされた。

    0
    2025年08月17日
  • 日の名残り

    Posted by ブクログ

    ある御屋敷に長く務めている執事が、ふとしたきっかけで数日の外出を許され、その数日の間に自身の過去を回顧していく物語。
    まるでブログを読んでいるかのような感じだった。

    主人公は、その回顧の中で、執事に求められる「品格」や、職業観についてエピソードとともに誇りを持った感じで述べられているんだけど、その一方で、ジョークを言うのが下手だったり、自分に恋心を寄せる女中頭を無碍に扱ってしまったりしていて、結末として自分の生き様に後悔して涙を流す場面があるんだけど、きっと「主人に忠臣を誓う執事」としてあり続けることが自分にとってラクな生き方だったし、間違っていない生き方だという自負があったんだと思う。

    0
    2025年08月09日
  • 忘れられた巨人

    Posted by ブクログ

    3.5 なかなか読むのに苦戦しました。読んでも読んでも進まない感じ。大きな出来事も淡々と語られていく。世界観はファンタジーだが、モチーフは不変の愛はあるのか?がテーマかな。我が身を振り返ってしまう。最近、連れ合いには優しくしてないな。まあお互いにやけど。それでも読んで良かった。別の作品にも挑戦したい。

    0
    2025年08月09日
  • クララとお日さま

    Posted by ブクログ

    人工フレンドのクララが、ジョジーの回復を
    お日さまに願う姿が印象的だった。
    宗教の概念がないはずの彼女が
    自然と“祈り”のような心を持つのが美しく切ない。

    ラストの「歩き方」にジョジーを重ねる場面も
    実際の再会ではなく
    クララの記憶が見せた投影なんだろう。
    静かでやさしい物語だけど、
    読後にじんわり効いてくる。

    0
    2025年06月19日
  • 月と六ペンス

    Posted by ブクログ

    ストリックランドは、馬鹿なのか?
    奥さん捨てて、人の妻を自殺に追い込んで、当の本人は絵画を描くことに夢中になってる。

    絵画芸術家って、こんな奴らが多いのか?
    もし多いなら、絵画を見たくない。

    0
    2025年04月28日
  • 夜想曲集

    Posted by ブクログ

    好きな作家の短編集。もう少し音楽に造詣が深ければ (背景が分かれば) より味わえるのだろうが、分かったのはABBAのdancing queenだけというお粗末な自分には少々 (?) レベルが高かった。音楽と男女の関係をモチーフに、時の流れの残酷さ (過去も未来も) と共にどこか「日の名残り」を連想させるノスタルジックな雰囲気や人間関係の機微を感じさせられる。

    全般読みやすい文章で、ハチャメチャなものから、コメディタッチなものまでテイストが違う作品も含めてサラッと楽しめるのは短編集ならでは。音楽に疎くても。

    0
    2025年04月20日
  • クララとお日さま

    Posted by ブクログ

    あまり得意ではない翻訳もの。
    近未来的な話なので輪をかけた苦手分野。
    そのせいかなかなかページが進まず、ずいぶん読み終わるまで時間がかかってしまった。
    ロボットが主人公ということでか、あまり細部まで明らかにならず物語はすすんでいき、最後も含みを持たせて終わる…
    それでも余韻が残り、ああ、カズオイシグロってと思わざるを得ない。

    0
    2025年04月11日
  • イギリス人の患者

    Posted by ブクログ

    漂うような不安定さ…が読後の第一の感想。
    美しくはあるけれど、時間も場所も目まぐるしく変わり、浮かぶ画像もゆらゆらと揺蕩うようで。

    この物語りは読むものを選ぶ。そう言われる所以が良くわかった。おそらくは、脈絡の無いような物語りと物語りが続き、かつ、過去と今とが入り乱れて、尚且つ、美しくはあるけれど難解な文章だ…読み始めて数ページで放り出したくなる人も多いと思う。

    忍耐はいる。

    映画化された「イングリッシュ・ペイシェント」はアカデミー賞を受賞し、一躍本書をも有名にしたようだが、原作とは大きく異なる点も多く、自分は見ないことにした。(アマプラでは吹き替え版が見られる)
    実を言うと…読み始めて

    0
    2025年04月05日
  • 夜想曲集

    Posted by ブクログ

    2024/6/9

    初イシグロ
    淡かった

    五個?の短編
    あのイギリス田舎の、ホテル勧める話が一番すき
    あと友達の家めちゃくちゃにする話もいいな

    内容というより、ジャズ聞にながら時間を楽しむ本だわ

    0
    2025年02月08日
  • 夜想曲集

    Posted by ブクログ

    カズオ・イシグロの短編集。

    音楽と夕暮れって、本当によく付けたタイトルだと思う。いわゆる人生の黄昏時を表現してるんだけど、短編の主人公5人とも自分とはかすりもしない人生を歩んでいながら、もう節々に「その気持ち分かるわー」と感心する時がある。

    カズオ・イシグロって、そういった誰の人生でも経験する言葉にし難い気持ちを文章に表現するのがすごく上手い。

    正直ストーリー的にはそれほど引き込まれなかったんだけど、その絶妙な文章に出会いたいために、また他の作品も読みたくなってしまうんですよ。

    0
    2024年09月28日
  • 日の名残り

    Posted by ブクログ

    (⁠⌐⁠■⁠-⁠■⁠)下働きの妄想ロードムービーてなもんか、読後感は夕焼け

    ⊂|⊃
    [ಠ⁠_⁠ಠ]執事だろ!

    0
    2025年09月27日
  • イギリス人の患者

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ブッカー賞の一番(?)になったと聞いて,読んでみた。難しかったけど(何回イングリッシュ・ペイシェントのウィキペディアを見たことか),没入感がすごい。話としても面白かった。「原爆投下をラジオで聞いてぶち切れする」はないだろうと思ったけど,解説で言われてるみたいに知識の下地があったらあり得るかなとか,プレスコードは日本だけで外国では詳しくオープンにされてたのかな(むしろ成果を喧伝されてたのかな),と考えると面白かった。映画でバッサリ切られているらしいのもなるほどなという感じ。
    映画を見たことがないのは,なんか官能的自伝的な感じで興味もてなかったからな気がするが,原作が先で良かったよナイスな判断だっ

    0
    2024年06月24日
  • イギリス人の患者

    Posted by ブクログ

    強いイメージをよびおこす美しい小説には違いないのだが、消化しきれなかったかも。詩的散文か。実はわたくしのように詩がわからない人のための詩なのかもしれないが

    なお、フォーサイスの漏らしたという感想は、わたくしとしてもそんなこと言っても仕方ないよなと思いつつも共感するところで、そうしたリアリズム二の次なところは引っかかるといえば引っかかる

    エジプトあたりが舞台であったり、エスピオナージュ風味であったり、多層的な語りであったり、アレクサンドリア四重奏を思い出す。あの本も読んだ直後は消化できなかったと思ったが、自分の中で長く余韻を引いている感じがある。この小説もそうなればうれしい

    ところで訳者あ

    0
    2024年05月02日
  • 忘れられた巨人

    Posted by ブクログ

    感想
    記憶。無くしてしまえば楽。楽しいことも悲しいことも何もない。神から授けられた救済。前を向いて歩いて行くための準備。

    0
    2024年01月27日