土屋政雄のレビュー一覧

  • ねじの回転

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    カテキョで行ったところの兄妹さんたちと亡霊さんたちのお話(?)。

    兄妹さんたちの意図、亡霊の存在、何から何まで疑問のまま、ひたすら突き進み、最後まで真相は明かされずに(?)終わってしまう。

    読者の解釈に投げっぱなしジャーマン?。

    これでいいのだ。

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    2026年09月03日
  • 日の名残り

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    英国の屋敷を支えてきた誇り高き執事の視点で描かれる物語。理想の執事像と主人への盲目的な献身に固執するあまり、同僚女性からの好意や衰えゆく父親への情、主人の過ちを直視する理性など、人生においてより大事なものを取りこぼしていく。
    社会全体の忠誠から個人の幸福へと価値観が移り変わる時代に取り残され、職務にすべてを捧げた男が黄昏時に振り返る人生が切ない。

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    2026年08月29日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    ドラマが好きで、映画も観て、内容が記憶に残っている為、新鮮さを感じられず。記憶を消して読んでみたい。2-3ヶ月かけちゃった。

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    2026年08月24日
  • 日の名残り

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    一度挫折しかけましたが、改めて最初から読み直し3日で読み切りました。
    淡々とした物語の中に、英国貴族に仕えた執事のプロとしての品格と信念を描きながら、プロフェッショナルとはなにか、人生において大切にすべきことはなにか、色々と考えさせる小説でした。

    スティーブンスは絶対にミス・ケントンの好意に気づいていたはずです。そうでなければ、要所要所の彼女の行動や発言を覚えていないでしょう。気づいていて、おそらく自分も好意を持っていて、けれど毎晩彼女の部屋でココアを飲む関係以上にはなりたくない、なぜならそれは執事としての仕事の邪魔になるから、彼女の好意には最後まで気づかないふりをする。でも結婚して去った彼

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    2026年08月21日
  • 日の名残り

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    落日と哀愁が特徴的な作品。イギリスの名門貴族に仕えていた執事は主の没落により屋敷を買い取ったアメリカ人の執事として働いていた。ある日イギリスに対する知見を広げるべく、車で数日旅に出てはどうかとアメリカ人主人から提案を受ける。旅に出ながらかつてイギリス人貴族の屋敷で共に働き、結婚を機に屋敷を去った女性に会うべく車を走らせる。古き良き昔を振り返りながらも新しい主人に仕える希望に前を向く執事の物語。

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    2026年08月15日
  • クララとお日さま

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    その人であると何をもって証明するのか、そもそも人間とは何か。AI視点っていうのが興味深い。とにかく読みきったということが自信になった。

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    2026年07月29日
  • クララとお日さま

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    物語は所謂アンドロイドであるクララの視点で描かれる。よく理解できないところが何箇所かあったが、アンドロイド視点だからか、翻訳によるものなのか、物語の世界観によるものなのか、わからなかった。
    クララ視点であるためクララに共感してしまい、人間のアンドロイドに対する接し方はどことなく冷たく感じるが、クララ自身は全くそう思っておらず、何か儚差を感じた。

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    2026年07月26日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    本当に本当に私のような大ガキには読みずらい文章だった。言葉も、句読点の使い方も本当に難しかった。最後30ページくらいから引き込まれたけど、読むのに3ヶ月ほどかかった、、。
    伏線は後半で回収される。
    衝撃的で切ない気持ちになる瞬間も多かったけど、もっともっと理解を深めたい。
    タイトルの考察も、もっとしたいな
    この世界線ありうるなあ、すごく思った。
    人間って本当に自分たちの都合のために、正当化して文化を作ってばかりな気がするので。
    いつかこんな未来もあるのかなあ、、

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    2026年07月24日
  • 夜想曲集

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    日の名残りの作者の短編集、ということで読んでみました。
    プロットやストーリーなど面白いのですが、短編のせいか、日の名残りで感じたような登場人物への親しみや近しい手触りが薄く、もうひとつ入り込めない感じでした。

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    2026年07月18日
  • 日の名残り

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    英国式の愛国ポルノ。
    老執事があの頃は良かったなぁをする。
    回想されるエピソードが特に面白いわけでもない。
    懐古大好きな老人が読むなら良いが若者が読んでもつまらんよ。

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    2026年07月03日
  • 日の名残り

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    ネタバレ

    面白かった。主人公の仕事一筋という精神に感銘を受けた。やはり、そのような人間は、ある意味女性的な繊細な感情というのを排除することが得意なのかもしれない。主人公の父親が、黙々と階段の上り下りの練習をするシーンが感動した。心と体が一致しない老いの残酷さを悲壮感たっぷりに演出されていて、それでも死ぬまで仕事を全うするという、果てしない一流の召使いとしての意地のようなものも感じた。主人公の父親の生き様そのものを表していて涙が出た。「かつての主人は、自分の意思で選択をして間違われた、それに対して自分は選択すらしていない」というのは印象に残るフレーズだった。主人に対する深い尊敬と謙遜をここまで客観的に捉え

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    2026年06月16日
  • ねじの回転

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    英ガーディアン紙「史上最高の小説100選」より、ヘンリー・ジェイムズ/ねじの回転。
    屋敷で亡霊を目撃した家庭教師が教え子を守ろうと奮闘するが、次第に彼女自身が…。
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    すべては主観で語られ、亡霊なのか幻覚なのか曖昧さが増してゆく。孤立した状況の中、「子供を救う」という使命感が次第に独善的な狂気のようになる。
    人間の強固な思い込みがいかに他者を無自覚に侵蝕していくか。

    ガーディアン紙の100選は、文筆のプロたちにより選ばれたランキングとのこと。
    幽霊を外敵ではなく人間の狂気・内面として描く、という心理サスペンス要素が当時画期的だったり、「主観の暴走」という現代にも通じるテーマ性によって、長

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    2026年06月14日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    感慨文学ほぼ初めて挑戦しました。
    向いていないかも、、。
    登場人物たちの感情がなんとなく掴みづらかった。

    物語の雰囲気はとても好き。人物たちには入り込めなかったけど物語の風景とかは想像しやすかった。
    いつもは人物に感情移入をして小説を楽しむけど、今回は物語に入って登場人物達を傍観してる感じで、違った楽しみ方ができました。

    キャシーとトミーが一緒にテープを探すシーン大好き。
    淡くてキラキラでふわふわの映像が脳に流れてきた。

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    2026年06月11日
  • クララとお日さま

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    翻訳が硬めでなかなか読み読みづらくはあったものの、それでも最後まで読みきれたのは、内容が勝っていたからだと思います。
    人工知能を持ったロボットが織り出す物語ですが、人間とロボットの間にある感覚の違いを見事に表しています。
    ロボットだからお役御免でいいのかと思ってしまいました。
    ふと自分も壊れた機械を何も考えず燃えないゴミで出してるなと思い、その感覚に近いのかなとも思いました。

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    2026年06月08日
  • 日の名残り

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    ネタバレ

    父親の臨終に立ち会わず、道を過つ元主人ダーリントン卿を止めず、ハウスキーパー(家政婦長)だったミス・ケントンの想いに一切気付かず……。

    常に「品格」を意識して「偉大な執事」たらんと長年努めてきたスティーヴンス。そうして得たのは冷淡、無関心、傲慢、空虚——傍から見ればおよそ人間的な温もりを感じられない立ち居振る舞いと半生だった。終盤にようやく少し認識できた彼のこれから先や如何に。

    己の領分に留まり、そこで全うする。——程よければまっとうだが、過ぎれば世界に対して無自覚・無関心・無批判で空っぽになる恐ろしさ。世界情勢はおろか目の前のミス・ケントンの気持ちにすら暗すぎるスティーヴンスが、彼の上品

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    2026年06月02日
  • イギリス人の患者

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    「読む人を選ぶ作品」というものに私は大体選ばれない読者なんですが、やはり選ばれなかったよう思います。
    誰が誰の話をしてるのかわからない、現実の話なのか空想なのかつかめない。筋が追えない、そもそも筋が無いかもしれない。読むのに難儀しました。読み終わっても一度頭から読んでいたら少し楽になったので、何度も読める本かもしれません。

    映画もみましたが、映画は小説とは別になっていてアルマーシ伯爵とキャサリンの不倫物語が大筋です。アルマーシ(レイフ・ファインズ)の執着を露わにした目が怖かったです。これでアカデミー賞を複数部門獲得した90年代はいくら恋愛至上主義時代だったとはいえ野蛮だったなと感じました

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    2026年05月18日
  • 日の名残り

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    真面目な執事の生涯を綴った物語。執事としてのプライドと、仕事第一が故に見過ごした男女の機微。
    豊かな情景描写と細やかな心の動きの表現が淡々とした日常を鮮やかに思い浮かばせる。

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    2026年05月14日
  • 日の名残り

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    イギリスの歴史本を借りたのでせっかくならイギリス文学を、と一緒に借りた本。

    「この人、執事としての矜持にこだわり過ぎて生きにくそうだなぁ」と思いながら読み進めていたが、最後はとても哀愁を感じる終わり方だった。

    当時のイギリスの貴族文化がどんなものだったのかわかっておらず、教養のなさが浮き彫りになるような感想しか浮かばなかった。
    解説でこの作品の読み方を学んだ。

    この作品から味わえることの半分も味わえてない気がしている。

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    2026年05月06日
  • クララとお日さま

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    静謐
    映画化良さそうじゃねと思った、、
    明言せずに設定を雰囲気とか背景で匂わせてくる本だった

    『でも、カパルディさんは探す場所を間違ったのだと思います。特別な何かはあります。ただ、それはジョジーの中ではなく、ジョジーを愛する人々の中にありました。』

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    2026年04月29日
  • 特急二十世紀の夜と、いくつかの小さなブレークスルー

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    ノーベル文学賞受賞記念講演を文庫化したもの。
    イシグロ作品、2020年くらいまでに日本語で出版されたものについては全て読んでいるので、作品に関するちょっとした解説のようなものもご本人の口から聴くことができてとてもありがたかった。私なりの作品に対する解釈が大きく外れていないことも嬉しかった。
    イシグロ作品はどれも、語り手である主人公が根本的な部分で嘘をついていて、それ分かるとき深淵が顔を出す…という内容なのだけれども、どうしてこのスタイルで小説を描こうと考えたか、ヒントを得た別の作品(音楽や映画など)についても紹介しながら解説されていてとても面白かった。
    彼の中での『日本』という国についても言及

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    2026年04月05日