佐高信のレビュー一覧

  • 難局の思想

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    ケネディの章と、司馬遼太郎&松本清張の章に出てくる、近代主義の考え。いまや使いふるされた「チェンジ」という言葉、人工的な流行、大衆への押し付け。
    なんでもかんでも分かりやすい単純すぎる言葉に集約されがちな今、ブツ切り状態のパーツをつなげて、俯瞰して物事を考えてみるのもいいんじゃないかい?
    ってメッセージが伝わってくるような気がした。いい本。

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    2013年01月23日
  • 新版 会社は誰のものか

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    「会社は誰のものか」を考えさせられた。社会のものとして、全人格的な評価を受けることを忘れてはならない。

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    2011年12月16日
  • 戦争と日本人 テロリズムの子どもたちへ

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    ネタバレ

     NHKのさかのぼり日本史をみて、加藤陽子さんの本を読んでみた。佐高信さんとの対談。
    加藤さんの
    国民を刺激しない形で「その気にさせる」ため、公平で平等に徴兵する。今まで特別待遇だった徴収猶予の対象であった人たち、知識階級の帝国大学の学生などを徴兵していく。そういう人たちを、ガダルカナルやレイテで戦わせる。そういうことを一般の国民は正直「いい気持ち」がしたのではないか。これは、「皆さん等しく不幸です」というところで保っていた社会だ、「不幸の均霑」である。という話。
    なるほどなあと思う。今だって、みんな一緒だった仕方ないと思うだろうなあと思う。昔、早くに夫に死なれて4人の子供をたった一人で育てた

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    2011年08月10日
  • 難局の思想

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    第1章 田中角栄
    第2章 毛沢東
    第3章 三島由紀夫
    第4章 チェ・ゲバラ
    第5章 ジョン・F・ケネディ
    第6章 親鸞
    第7章 司馬遼太郎と松本清張
    第8章 マイケル・サンデル

    世間一般に流通している見方とは別な角度から、多様な評論を加えています。個人的には異論があるところも多々ありますが、それでもおもしろい。
    「なるほど、そういう見方もあったのか」
    という気持ちになります。

    たぶん、司馬遼太郎をボロクソ言っている部分は、世の多くの人の 反感を買うと思いますが(笑)、そういう見方もできるよね、ということで僕は納得できました。

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    2011年06月08日
  • 戦争と日本人 テロリズムの子どもたちへ

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    不思議な読後感というか、佐高の現政権批判にどこか違和感(現政権を僕が肯定/否定というのではなく、本の構成として)を感じつつも、取り合わせの妙に読んでしまった。キーワードとなる「不幸の均霑」のもとの『徴兵制と近代日本』を読みたくなった。

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    2011年03月11日
  • 田原総一朗とメディアの罪

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    佐高信と田原総一郎、両者とも好きなんですけどねー。(笑)
    実は、表題の部分は全体の3分の1くらいで、3分の2は著者がサンデー毎日誌上で連載する「政経外科」を再収録したものである。
    「政経外科」に関していえば、特に弱者に対する論評が際立っていると思う。ファントム墜落事件の犠牲者の話や、三菱重工での労災顛末など知らなかった話ばかりであったので、こうした話は今後も継続的に紹介してほしいものである。個人的には、車には速度リミッター(たとえばMAX時速60kmなど)をつけるべきだと思うが、ある施設での業務上過失致死には大騒ぎするのがマスコミの常であるのに、年間で万を数える交通事故死にはこうした安全性を問

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    2011年04月21日
  • 男のうた

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    市井のサラリーマンや会社というものが、詩としてうたわれるような時代があった。あのころの「働く」「会社」にはその名が示す意味以上の含みがあった。その単語で人の人生の多くを語ることがでる時代があった。
    今のサラリーマンもあの時代ぐらい忙しく働いているはず。会社や仕事にたいしても、思うことはたくさんあるだろう。だけどそれは個人の域をでない
    本書にでてくるサラリーマンの詩で書かれているのは、未来という眩しい光によって刻まれた影みたいなもの。いつまでもつきまとう黒々とした影。光が強いほどに濃くなる影。
    果たして経済成長はいいものなのかと思えてくる一冊

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    2011年01月23日
  • 孤高を恐れず 石橋湛山の志

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    吉田茂の自由党からは除名処分、戦中は反軍を貫いたのにGHQからは
    公職追放される。しかし、元々は言論人の湛山には筆という武器がある。

    公職追放が解除されたら総裁の座は鳩山一郎に返すと約束しながら、
    それを保護にした吉田茂を正面から批判し、マッカーサーにさえその
    批判は向けられる。

    自身の次男を先の大戦で亡くしながらも靖国神社のあり様に疑問を呈し、
    アメリカのみとの講和ではなく、日本政府は中国・ソ連にも顔を向ける
    げきだと提言する。

    アメリカに追従しようとする岸信介が自民党総裁選に立候補したのを受け、
    対抗馬として立った湛山は、決選投票で岸を破り総理大臣に就任する。

    しかし、冬季の遊説が

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    2017年08月16日
  • だまされることの責任

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    ジャーナリズムの責任や、今、日本が向かっている方向について考えさせられました。政治の裏側などについて書かれている部分は、私自身の力で検証しようもなくて、片側からの視点だし、他の見方もできるかもなあと「疑って」いる部分もありますが、それにしても、興味深かったです。タイトルになっている「だまされることの責任」は伊丹十三の父である、伊丹万作によって太平洋戦争終了の翌年書書かれたエッセイ「戦争責任者の問題」から取られています。戦後、「だまされていた」という人が多い中、だまされたというだけで全て許される訳ではないということを書いたエッセイ(ちょっと簡単に書きすぎたか?)です。戦前や戦時中、軍国ムードが高

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    2011年09月12日
  • だまされない力

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    子の方面で信の置ける両者の対談だけに、興味深く読めない訳はない。ただ、やっぱり人名についていけない部分は大きく、両氏との同時代性もなく、物心ついてからずっと政治ウォッチャーだった、みたいなこともない自分にとっては、ちょっとついていけない部分も少なからず。

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    2025年10月15日
  • 反戦川柳人 鶴彬の獄死

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    鶴彬の川柳も素晴らしいですが、その作品を世に知らせた一叩人・澤地久枝お二人の仕事あってのことと知りました。
    文化人の生き方は大変厳しい評価がされることだ…と思いました。表現をするには覚悟が必要だと再認識させられました。

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    2025年09月18日
  • この国の会社のDNA

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    日本の有名企業やその経営者たちへのショートメッセージの連載を編集。著者は僕が大学生の頃、辛口な批評家としてすごくメディアに取り上げられていたなあ。

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    2025年04月12日
  • 石橋湛山を語る いまよみがえる保守本流の真髄

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    田中秀征の見識の高さは時代変わるも衰えず、と言ったところだが、受け手の佐高信が酷すぎる…。隙あらば今の自民や岸信介叩きに無理やり繋げようと平気で腰折ろうとしてくるので最早対談として成り立たないのだが、田中が上手くかわすのでなんとかなっている印象。
    湛山思想そのものについて大きな異論はないが、石橋政権があのまま持続したとしてその理想を貫けたかにはかなり疑問が残る。国連軍創設などに当時主流派だった三木・松村派がついてくるとは思えず、そうなると岸派の取込みを行わなければならないので相当の制限を受けるのではないか…そもそも組閣であそこまで苦労していたという事実が抜けていると思う。
    あと「自民党本流」と

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    2025年02月20日
  • なぜ日本のジャーナリズムは崩壊したのか

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    ジャーナリストと称する人たちの1種の特権意識を感じる内容でした。内容を深掘りすることは必要かと思いますが、何をしても良いと言うわけではありません。

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    2025年02月09日
  • 石橋湛山を語る いまよみがえる保守本流の真髄

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    湛山の思想が語られている。

    小日本主義をユートピアで終わらすのか。

    現実、現状認識から逃避しない覚悟が、
    私たち一人ひとりに今求められている気がする。

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    2024年11月18日
  • お笑い維新劇場

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    表題にある通り、まさにヤカラの集団。類は友を呼ぶという典型例。よくここまで集められるなという、呆れを通り越した嘲笑ってことですわな。万博反対。

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    2024年09月17日
  • 世界と闘う「読書術」 思想を鍛える一〇〇〇冊

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    佐高信は丸山真男に連なる講座派(明治維新をブルジョワ革命とも認めず否定的な評価の立場)だから、権力を常に危険視する、からこそ「オウム真理教教団への破防法適用」裁判に反対意見を証言したりしたが、丸山には「宗教者は未開という思い上がりがある」と佐藤優は言う。無神論も一つの宗教で。国家(片々の領土問題で何故激昂するのか)、貨幣(金本位制が崩壊して何の裏付けもない)さえ信仰する者あっての存在。まして憲法など。
     政治は血の流れる現実、安倍政権が保守という常識路線ではなく「あらゆる力を動員しようとする」危険で両者は一致。

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    2024年06月07日
  • 原発と日本人 自分を売らない思想

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    古本で買って読む。2012年刊行。
    当時、京都大学原子炉実験所助教の小出と評論家の佐高による、反原発をテーマとした対論。
    早いもので、東日本大震災、それに伴う東京電力福島第一原発事故から干支で一回りが過ぎた。現在、新型コロナ、異次元の物価高騰や著しい少子高齢化問題を始め、ウクライナ問題、社会保障と税金に関する問題など、様々な問題があるが、脱原発に関する積極的な主張をする人たちが、当時と比べて圧倒的に少なくなってしまったように思う。

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    2023年09月25日
  • 日本の闇と怪物たち 黒幕、政商、フィクサー

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    評論家とノンフィクション作家の対談。佐高信さんの話は、何を言うのか読めるところがある。
    森さんのハードカバーを読む前の手引きくらいの感じで読むといいかもしれない。

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    2023年07月12日
  • 日本の闇と怪物たち 黒幕、政商、フィクサー

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    いったい何度、発売日が繰り越されたか…っていう本書。その証拠に、新書通し番号が、同時発売のものと比べてずいぶん若い。各方面から横槍が入って、なかなかゴーが出なかったんじゃないかとか、余計なことを勘ぐっちゃう。そしてまた、切り込みぶりもお見事。ただ、列挙される企業人については、そのほとんどを知らないこともあり、全然ついていけなかったのでした。政治家でやっと…って感じ。

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    2023年07月04日