佐高信のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレNHKのさかのぼり日本史をみて、加藤陽子さんの本を読んでみた。佐高信さんとの対談。
加藤さんの
国民を刺激しない形で「その気にさせる」ため、公平で平等に徴兵する。今まで特別待遇だった徴収猶予の対象であった人たち、知識階級の帝国大学の学生などを徴兵していく。そういう人たちを、ガダルカナルやレイテで戦わせる。そういうことを一般の国民は正直「いい気持ち」がしたのではないか。これは、「皆さん等しく不幸です」というところで保っていた社会だ、「不幸の均霑」である。という話。
なるほどなあと思う。今だって、みんな一緒だった仕方ないと思うだろうなあと思う。昔、早くに夫に死なれて4人の子供をたった一人で育てた -
Posted by ブクログ
佐高信と田原総一郎、両者とも好きなんですけどねー。(笑)
実は、表題の部分は全体の3分の1くらいで、3分の2は著者がサンデー毎日誌上で連載する「政経外科」を再収録したものである。
「政経外科」に関していえば、特に弱者に対する論評が際立っていると思う。ファントム墜落事件の犠牲者の話や、三菱重工での労災顛末など知らなかった話ばかりであったので、こうした話は今後も継続的に紹介してほしいものである。個人的には、車には速度リミッター(たとえばMAX時速60kmなど)をつけるべきだと思うが、ある施設での業務上過失致死には大騒ぎするのがマスコミの常であるのに、年間で万を数える交通事故死にはこうした安全性を問 -
Posted by ブクログ
市井のサラリーマンや会社というものが、詩としてうたわれるような時代があった。あのころの「働く」「会社」にはその名が示す意味以上の含みがあった。その単語で人の人生の多くを語ることがでる時代があった。
今のサラリーマンもあの時代ぐらい忙しく働いているはず。会社や仕事にたいしても、思うことはたくさんあるだろう。だけどそれは個人の域をでない
本書にでてくるサラリーマンの詩で書かれているのは、未来という眩しい光によって刻まれた影みたいなもの。いつまでもつきまとう黒々とした影。光が強いほどに濃くなる影。
果たして経済成長はいいものなのかと思えてくる一冊 -
Posted by ブクログ
吉田茂の自由党からは除名処分、戦中は反軍を貫いたのにGHQからは
公職追放される。しかし、元々は言論人の湛山には筆という武器がある。
公職追放が解除されたら総裁の座は鳩山一郎に返すと約束しながら、
それを保護にした吉田茂を正面から批判し、マッカーサーにさえその
批判は向けられる。
自身の次男を先の大戦で亡くしながらも靖国神社のあり様に疑問を呈し、
アメリカのみとの講和ではなく、日本政府は中国・ソ連にも顔を向ける
げきだと提言する。
アメリカに追従しようとする岸信介が自民党総裁選に立候補したのを受け、
対抗馬として立った湛山は、決選投票で岸を破り総理大臣に就任する。
しかし、冬季の遊説が -
Posted by ブクログ
ジャーナリズムの責任や、今、日本が向かっている方向について考えさせられました。政治の裏側などについて書かれている部分は、私自身の力で検証しようもなくて、片側からの視点だし、他の見方もできるかもなあと「疑って」いる部分もありますが、それにしても、興味深かったです。タイトルになっている「だまされることの責任」は伊丹十三の父である、伊丹万作によって太平洋戦争終了の翌年書書かれたエッセイ「戦争責任者の問題」から取られています。戦後、「だまされていた」という人が多い中、だまされたというだけで全て許される訳ではないということを書いたエッセイ(ちょっと簡単に書きすぎたか?)です。戦前や戦時中、軍国ムードが高
-
-
Posted by ブクログ
田中秀征の見識の高さは時代変わるも衰えず、と言ったところだが、受け手の佐高信が酷すぎる…。隙あらば今の自民や岸信介叩きに無理やり繋げようと平気で腰折ろうとしてくるので最早対談として成り立たないのだが、田中が上手くかわすのでなんとかなっている印象。
湛山思想そのものについて大きな異論はないが、石橋政権があのまま持続したとしてその理想を貫けたかにはかなり疑問が残る。国連軍創設などに当時主流派だった三木・松村派がついてくるとは思えず、そうなると岸派の取込みを行わなければならないので相当の制限を受けるのではないか…そもそも組閣であそこまで苦労していたという事実が抜けていると思う。
あと「自民党本流」と -