佐高信のレビュー一覧

  • 不敵のジャーナリスト 筑紫哲也の流儀と思想
    20141007 そういえば筑紫哲也は亡くなったんだ。いたら朝日新聞の現状は変わっていたのでは無いだろうか。亡くなって存在感がある人になりたいものだ。
  • 貧困と愛国 増補版
    雨宮処凛さん、私は全く知らなかったんですが、右翼活動を経て、非正規雇用の労働問題に取り組んでいる方らしい(プレカリアート運動というらしいですよ)。本対談は2007年に行われていますが、その後のリーマンショック・年越し派遣村、秋葉原事件等を受けて、巻頭に追加対談が増補されています。セーフティーネットが...続きを読む
  • 戦争と日本人 テロリズムの子どもたちへ
    加藤陽子という人の、独特のものの見方というのは論理性と当事者性にあるのかと思っていたが、そうばかりでもない、というのは本書で笠原和夫と大杉栄という補助線を得て、了解した。国や国民に対するどこかさめた距離感は、いってみればアナーキストのそれなのかもしれない。
    取り上げられた中で備忘:笹まくらと東京裁判...続きを読む
  • 戦争と日本人 テロリズムの子どもたちへ
    正義とは何か?公平とは?一つの考えに傾倒し、突き進んでしまう傾向にある日本の政治・マスコミ・国民が如何に危うい結果を生んできたか。誰も疑っていないことはむしろ恐しいのだ。クリーンなタカとダーティーなハトといった端的な切り分け表現すら怖いと感じてしまう。
  • 世界と闘う「読書術」 思想を鍛える一〇〇〇冊
    佐藤優ってすごい。
    人間、こんなに博識になれるもんなのか〜と改めて思った。
    立花隆との読書ガイド本の時も思ったけど、知識欲がものすごく刺激される本だった。
    紹介されてる本、少しでも読んでみようという気になる本。
  • 世界と闘う「読書術」 思想を鍛える一〇〇〇冊
    知らないことってたくさんあると痛感した。本書に述べられる、読んでみたい本に付箋を付けていったら、付箋だらけのステゴザウルスになってしまった。早速、丸山眞男について購入してみた。
  • 佐高 信の新・筆刀両断
    相変わらずの辛口批評に満足。1点、記者は強盗的であるべしとの記述があるのだが、これだけは違うのでは?と思う。本音を取りだす手段は、裏技ではないと思うがそれは自分が甘いからか。
     この手の文を読むと、苦手な近代、戦後史をかいつまんで把握できるのではと思っている。この点で氏の著書は教科書ではないが、イメ...続きを読む
  • 戦争と日本人 テロリズムの子どもたちへ
    特に印象的だったことを徒然に書き記しておきます。

    学徒出陣に対して、庶民からはむしろ当時のエリート層である
    大学生が出征することを、喜んでいたような節があるというような
    話が興味深かった。「不幸の均霑」という言葉を用いて説明されているんだけど、「同じ辛い思いをしろ」というような、庶民側の感情という...続きを読む
  • 社長のモラル 日本企業の罪と罰
    リクルート事件の真っ最中、リクルート社のPR誌の仕事をしていた。
    店舗等へ取材依頼をするのだが、軒並み取材拒否。勿論、事件の
    影響である。

    住友銀行の支店長射殺事件の時は、住友銀行の仕事をしていた。
    「住友に打ち合わせに行って来ます」と事務所で言うと、
    「撃たれるなよ~」と先輩に言われた。出入り業...続きを読む
  • 原発文化人50人斬り
    容赦なく原発推進者達を斬り捨てています。
    あの人にもこの人にも手厳しい。文化人だ、著名人だ、スポーツ界で名を馳せた人だと言われても、理念のない、哲学のない人たちはいとも簡単にお金に屈する。

    また、電力会社のあくどさ。今までも色々な醜聞を聞いていますが、あれでは犯罪者の集まりでしかない。
  • 難局の思想
    ケネディの章と、司馬遼太郎&松本清張の章に出てくる、近代主義の考え。いまや使いふるされた「チェンジ」という言葉、人工的な流行、大衆への押し付け。
    なんでもかんでも分かりやすい単純すぎる言葉に集約されがちな今、ブツ切り状態のパーツをつなげて、俯瞰して物事を考えてみるのもいいんじゃないかい?
    ってメッセ...続きを読む
  • 新版 会社は誰のものか
    「会社は誰のものか」を考えさせられた。社会のものとして、全人格的な評価を受けることを忘れてはならない。
  • 戦争と日本人 テロリズムの子どもたちへ
     NHKのさかのぼり日本史をみて、加藤陽子さんの本を読んでみた。佐高信さんとの対談。
    加藤さんの
    国民を刺激しない形で「その気にさせる」ため、公平で平等に徴兵する。今まで特別待遇だった徴収猶予の対象であった人たち、知識階級の帝国大学の学生などを徴兵していく。そういう人たちを、ガダルカナルやレイテで戦...続きを読む
  • 難局の思想
    第1章 田中角栄
    第2章 毛沢東
    第3章 三島由紀夫
    第4章 チェ・ゲバラ
    第5章 ジョン・F・ケネディ
    第6章 親鸞
    第7章 司馬遼太郎と松本清張
    第8章 マイケル・サンデル

    世間一般に流通している見方とは別な角度から、多様な評論を加えています。個人的には異論があるところも多々ありますが、それで...続きを読む
  • 戦争と日本人 テロリズムの子どもたちへ
    不思議な読後感というか、佐高の現政権批判にどこか違和感(現政権を僕が肯定/否定というのではなく、本の構成として)を感じつつも、取り合わせの妙に読んでしまった。キーワードとなる「不幸の均霑」のもとの『徴兵制と近代日本』を読みたくなった。
  • 田原総一朗とメディアの罪
    佐高信と田原総一郎、両者とも好きなんですけどねー。(笑)
    実は、表題の部分は全体の3分の1くらいで、3分の2は著者がサンデー毎日誌上で連載する「政経外科」を再収録したものである。
    「政経外科」に関していえば、特に弱者に対する論評が際立っていると思う。ファントム墜落事件の犠牲者の話や、三菱重工での労災...続きを読む
  • 男のうた
    市井のサラリーマンや会社というものが、詩としてうたわれるような時代があった。あのころの「働く」「会社」にはその名が示す意味以上の含みがあった。その単語で人の人生の多くを語ることがでる時代があった。
    今のサラリーマンもあの時代ぐらい忙しく働いているはず。会社や仕事にたいしても、思うことはたくさんあるだ...続きを読む
  • 孤高を恐れず 石橋湛山の志
    吉田茂の自由党からは除名処分、戦中は反軍を貫いたのにGHQからは
    公職追放される。しかし、元々は言論人の湛山には筆という武器がある。

    公職追放が解除されたら総裁の座は鳩山一郎に返すと約束しながら、
    それを保護にした吉田茂を正面から批判し、マッカーサーにさえその
    批判は向けられる。

    自身の次男を先...続きを読む
  • だまされることの責任
    ジャーナリズムの責任や、今、日本が向かっている方向について考えさせられました。政治の裏側などについて書かれている部分は、私自身の力で検証しようもなくて、片側からの視点だし、他の見方もできるかもなあと「疑って」いる部分もありますが、それにしても、興味深かったです。タイトルになっている「だまされることの...続きを読む
  • 原発と日本人 自分を売らない思想
    古本で買って読む。2012年刊行。
    当時、京都大学原子炉実験所助教の小出と評論家の佐高による、反原発をテーマとした対論。
    早いもので、東日本大震災、それに伴う東京電力福島第一原発事故から干支で一回りが過ぎた。現在、新型コロナ、異次元の物価高騰や著しい少子高齢化問題を始め、ウクライナ問題、社会保障と税...続きを読む