佐高信のレビュー一覧
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(2015/11/15)
この対談は「安倍政権」に対する批判から企画されたものなのだろうが、
そんなことは小さい小さい、安倍政権などどうでもいい。
それ以上に、元「ザ・ニュースペーパー」で、テレビに出られない政治風刺芸人松元ヒロが
いかに生きてきたか、そのほうがはるかに大きい。読み応えがある。
私も尊敬する永六輔氏に見いだされたということ。流石永さん。
新書では天着連の話なんて出てきたけど、今知ってる人は少ないだろうな。
尺貫法廃止反対とかね。
私の女将に対する反骨精神?は永さんと大前さんに鍛えられたか知らん。
永さんのラジオに学んだところは大きい。
そして談志師匠。彼もヒロ氏を応援した。 -
Posted by ブクログ
(2021/6/24)
前にも書いたが、私の抱く官僚像は、古賀さんの書籍を読んで作られたところが大きい。
今回安倍菅政権で起こる様々な事象を彼が開設することで、なおその意を強くした。
ちょうど赤木ファイルが出てきた日に読むことになった。
官僚を
消防士型
中央エリート型
凡人型
の3つに分類し、残念ながら消防士型は絶滅危惧種、凡人型、要するにサラリーマン官僚が増えている。
というかおそらくそれ以外はどんどん辞めちゃうんじゃないかな。
赤木さんはスケープゴートにされ、自死を選んだ。
会社にもただ会社に来てるだけ、の人が相当数いるわけだけど、
官僚の場合は権力を -
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2023年2月24日、ひとりの元新聞記者がこの世を去った。
西山太吉は毎日新聞に籍を置き、1971年に沖縄返還時の日米の
密約を暴露した。
世紀の大スクープではあったが、情報の入手先が外務省の女性
事務官だったことから後の裁判で「男女間のスキャンダル」に
矮小化され、本来であれば全力で彼を守らねばならなかった
日本のメディアは、守るどころか彼を放逐した。
「国家の嘘」と闘い続けた西山が、佐高信を相手に沖縄密約を
はじめ、昭和から今に続く政治と政治家について語った対談集だ。
毎日新聞の記者時代に大平正芳と深い付き合いのあった西山だけ
に、宏池会擁護が多い。だが、自民党を語る上で宏池会と清 -
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正直な人同士がぶつかり合う本です。とてもスリリングでワクワクしました。
後記にある記述が面白いため紹介します。「佐高さんは、面と向かうと笑顔を絶やさない。大きな声を出さず、激しい言葉も使わない。だが、笑顔の内側で、彼は大いに闘志を燃やしていたはずである。その闘志は充分に感じ取れた。だから私も燃えた。しかし、私はこの対談をきっかけに彼と仲よくなろうとは思わなかった。何の遠慮もなく、存分に言いたいことを言った。それがフェアプレーだと考えたからである。」(251P)
筆者と素晴らしい本を出版してくれた出版社の方に感謝いたします。ありがとうございました。 -
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率直に言って難しかった。
歴史は大好きだけど、近現代史は苦手だ。嫌いといってもいい。なぜって怖いから。大正や昭和なんて新しすぎて歴史って感じがしないし、ただただ戦争ってものが怖い。
だからずーーーーっと避けてきた。火垂るの墓だって怖いから見ない。
戦争の悲惨さや恐ろしさは、NHKの番組で毎年いやというほどやるし、学校でも習うし、正直辟易さえしていたから子供の頃から若い頃までは避けてきた。
けれど、ここ数年で日本はどんどん良くない風に変わっていっているように感じる。数に物言わせて必要かどうかもよくわからない法律ができたり、何か起きればマスコミ国民の一斉バッシング。忖度なんて言葉が流行語になっち -
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押しも押されもせぬ、名著!
この本はもう3〜4回読み返しているが、たぶんこれから先も、折あるごとに本書を開くだろう。
本書は、敗戦後間もない1946年に、映画監督・脚本家の伊丹万作が書いた、戦争責任をめぐるエッセイを巻頭に掲げ、それを軸に佐高氏と魚住氏が対談する、という構成になっている。
この伊丹のエッセイは、中学か高校の歴史教科書に載せるべきではないかと思うほど(少なくともわが子には、年頃になったら読ませたい)、実に的を射ている。
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「多くの人が、今度の戦争でだまされていたという。みながみな口を揃えてだまされていたという」
「少なくとも戦争の期間をつうじ -
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タイトルの一部になっている田原総一朗への執拗とも思える批判、
大手・中小を問わずメディアの犯した罪、政治家・財界人への容赦
のない毒舌てんこ盛りだ。「辛口・佐高」健在だな。
田原については30ページ弱ではあるが、1ページに1回は必ず笑える。
「結局、田原は相手によって主張を変えるカメレオンなのである。
安倍晋三に会えば、安倍に合わせて口当たりのいいことを言い、
姜尚中に会えば姜が喜ぶことを言う。最後は安倍と同じ改憲なのだが、
実体は小心な首振り人形である。」
また、本書では横浜米軍機墜落事件に何度も触れている。住宅街に
アメリカ軍のファントム偵察機が墜落した事件があったことは知って
いた -
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ネタバレ広田弘毅内閣から電力国家管理法案が衆議院に提出され、近衛文麿内閣下に電力国管化。戦争をするために国家管理を強行にした国家総動員法。
福沢諭吉に教えを学ぶ「松永安佐ェ門」が、国家を電力に介入させずという信念のもとに敗戦後にGHQを利用しながら今の9電力の基盤を作る。
後半は、原子力にいたる今まで。
松永亡きあと東京電力の木川田一隆が何故に原子力開発に手を出したのか?あれほどまでに原子力はダメだと豪語していた者が…。
1954年中曽根内閣 原子力開発推進。
「原子力開発は国家的機関が中心となり挙国一致体制してやるべし」という官の主張に木川田は反応。
国の独占が始まると原子力への警戒感は薄れる。 -