貨幣論

貨幣論

935円 (税込)

4pt

資本主義の逆説とは貨幣のなかにある!『資本論』を丹念に読み解き、その価値形態論を徹底化することによって貨幣の本質を抉り出して、「貨幣とは何か」という命題に最終解答を与えようとする。貨幣商品説と貨幣法制説の対立を止揚し、貨幣の謎をめぐってたたかわされてきた悠久千年の争いに明快な決着をつける。

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貨幣論 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

     Audibleでランニングしながら聴取。学生の頃読んで以来30年ぶりの再読(というか再聴)。当時は四苦八苦して読んだ記憶があるが、今聴くと重要部分の繰り返しが多く、聞き逃しても筋が追えるため「ながら聴き」には意外に適している(書き下ろしでなく「批評空間」への連載だったことが影響していると推察)。

    0
    2022年04月11日

    Posted by ブクログ

    非常に面白かった。貨幣の本質がよく分かった。

    危機論における、ハイパーインフレで貨幣(→商品社会→資本主義社会)が機能しなくなると言う主張に関しては、論理的にはありうるだろうけど、実際的にはそんなこと起きるのか、非常に疑問であり消化不良を感じた。

    ・全ての貨幣が一度に機能不全に陥ることなど起きる

    0
    2021年08月02日

    Posted by ブクログ

     貨幣と哲学。一見無関係のようにも思われる両者だが、決してそうではないことを本書によって思い知らされた。
     貨幣とは何か。その起源がそもそもはっきりしないことを明示した上で、岩井はまず貨幣そのものには価値がないことを確認する。確かに貨幣をいくら貯め込んだところで、使わないことには意味がない。貨幣は使

    0
    2019年07月02日

    Posted by ブクログ

    1.はじめに 
     貨幣論という書名は実に親切で、きっと貨幣について論じたものであろうことは容易に想像がつく。
     強いて難癖をつけるとして、貨幣というやや畏まった表現だが、言わずもがな要はカネである。
     著者はその「カネの正体とは何ぞや?」という問題を論じた挙句、「いくらカネとは何ぞやと考えたところで

    0
    2019年12月10日

    Posted by ブクログ

    貨幣とは何か?
    この問いの深淵さ、「意地の悪さ」に初めて気がついたのはマルクスだ。
    マルクスは貨幣を「形而上学的な奇妙さに満ち満ちたもの」と呼んでいる。
    貨幣を当たり前だと思わずに、そこに形而上学を見出したことこそマルクスの天才だ。
    貨幣を形而上学的謎として解くためには、マルクスの「資本論」、特にそ

    0
    2024年06月07日

    Posted by ブクログ

     マルクス『資本論』(主に第一巻と第三巻)をベースに、著者が貨幣の本質に迫るのが本書の内容である。貨幣とは何かという問いに対して、「単純な価値形態」、「全体的な価値形態」、「一般的な価値形態」、「マルクスの貨幣形態」、「貨幣形態」と順に追っていくうちに著者はある結論を下す。それは「貨幣とは貨幣である

    0
    2023年04月24日

    Posted by ブクログ

    貨幣が貨幣として通用するとは。
    貨幣それ自身に価値かあるわけではなく、商品流通のための潤滑剤的役割。
    しかし、人々が貨幣を主人公に祭り上げたとき、インフレが起こり、更に貨幣に熱狂し、最高潮に達したとき、ハッと我に帰る。これは、なんなのか。ハイパーインフレーションか目前だ。

    0
    2020年12月29日

    Posted by ブクログ

    北さんからの推薦本。
    推薦されなければ読まなかったはず。
    経済学に全く疎いにも関わらず、意外にも面白い。
    結局、「貨幣とは何か?」の問いの答えは「貨幣とは貨幣として使われるものである」
    「商品」でもなければ、何者かによって恣意的要因でもたらされた「制度」でもない。
    循環論法によって自然発生的に存在し

    0
    2017年05月17日

    Posted by ブクログ

    マルクスを主に引用し、貨幣の循環論法を基本線として話しが進められる。恐慌論、危機論ともに貨幣の循環論法に起因している。思想をめぐるというもので確たる結論が用意されてるわけではないが、とても読み応えがある。

    0
    2016年02月15日

    Posted by ブクログ

    貨幣は貨幣として使われると貨幣になるというトートロジーこそが貨幣の本質であるという本。要素ではなく関係性に注目するのは論理哲学や構造主義っぽい感じもする。

    0
    2014年06月06日

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