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Posted by ブクログ
書店で目に付き購入しました。これまで岩井氏の本は何冊か読んでいましたので、その意味で本書はこれまでの岩井氏の主張のおさらい、という位置づけでしたが、大変読みやすく改めて岩井理論の面白さを再確認できました。岩井氏の主張を一言でいうなら、会社はヒトでもありモノでもある存在ということ、そしてその中心に位置しているのはフィドゥーシャリー・デューティ(信任義務)だ、ということです。
私自身はこの主張に同意できましたし、本書を読むにつれ、いかに世間の多くの識者の視野が狭いか(あたかも「群盲象を撫でる」という故事のように)、またロナルド・コース流の、会社は情報流通の効率化のために組織化されている(つまり社外の人との取引費用が大きいため会社が組織化されている)、という取引費用理論が本質をついていないということを再認識しました。
本書ではまったく議論されていませんが、本書の法人理論を読むにつれて、はたしてAI(人工知能)はどのような存在として将来位置付けられるのだろうかと感じました。おそらく遠くない未来に、人工知能にも「人格」を与える、という国が登場するでしょう(これまでの例にもれず英国あたりがその最初の国かもしれません)。するとAIはヒトかモノかという論争がビッグイシューになるであろうこと、その際は、「A or B」ではなく、岩井氏の法人論のように「ヒトでもありモノでもある(A and B)」存在としてとらえるべきなのだろう、と本書を読んで想像を膨らませました。
Posted by ブクログ
300ページ弱の大作だけれど、話があちらこちらに飛ぶこともなく、というか話はいろいろ飛ぶんだけれど、展開が理論的で筋が通っているから、不思議と全体を見失うことなく全部を読み切れる。
この本が読みやすいのは、理論の繋がりがとぎれないようにとの著者の配慮と、もうひとつは所々でキーワードを持ち出して、そのキーワードを用いながら話を展開してくれているから。
アメリカ型企業→法人名目的企業→ポスト産業資本主義、かたや日本型企業→法人実在的企業→産業資本主義とこんなふうに適切な言葉を用いてくれるから、とても分かりやすい。
こういうカッチリとした理論的な内容の本は物理問題を解いているみたいで大好き。
法人において、従業員は社員じゃないなんて初めて知った。確かに僕たち労働者は会社と雇用契約を結んでいるから、会社の内部の人間ではなく、外部の人間だ。ただ、内部の人間では無いはずの労働者があたかも内部の人間のような意識で働いているというのが日本型企業の特徴。
「そもそも法人とは・・・」というテーマからグッグッグと、まるで詰将棋のように理論が進む。
多分日常生活には全く顔をださないテーマだけれど、生産性も全く無いけれど、世の中の仕組みに興味がある人は読んでもいいかも。こういう基本の部分を理解しているといろんな展開ができるように思う。
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