鴻巣友季子の作品一覧
「鴻巣友季子」の「ほんのささやかなこと」「灯台へ(新潮文庫)」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「鴻巣友季子」の「ほんのささやかなこと」「灯台へ(新潮文庫)」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
早くも、2026年の小説のベスト候補となる小説に出会ってしまった。
日本語に不自然なところが多く、英語版と並行して読んだが、伝統的なアイルランド小説の流れを汲むと思しい散文的というか、1人称に限りなく近い3人称で思索の流れを中心に読者が主人公の思考に没入して類推していくことを強いるような文体で、翻訳が難しいところもあったのかと思った。
内容は、強い衝撃を受けた『ドイツ亭』を思い出さずにはいられない。社会的な事象を、一人の人間のあり方として具体化して示すことで胸がしめつけられるような思いを抱かせる。ラストも救うでもなく絶望させるでもなく、読者をただ複雑な現実に放り出す。ウイスキーをぐいっと飲
Posted by ブクログ
漫画などのサブカルチャーの枠を超え、現代の日本小説が英米で「正統な文芸作品」として確固たる評価を獲得している現在地を解き明かす一冊。
特筆すべきは、その人気の理由を歴史的・社会的背景と接続させた分析の鋭さ。9.11以降の不安やブレグジット等に揺れる社会の閉塞感。そこに、日本の女性作家たちが描く多様な価値観や、猫・ヒーリングをテーマとした中編小説が、現代人の精神的渇望を満たすものとして合致しているという見事な構造的理解。
また、このムーブメントの裏にある「翻訳者」の存在への着目。文化的文脈や解釈を深く理解し、言語の壁を越えて共感を再構築する彼らの媒介なしに、いまの熱狂は語れないという確信。
Posted by ブクログ
「海外文学の名作を読み解く」と始まり手にとった。小難しいジャンルだから考察本のようにかいつばみ、まぁ知ったと気になろうと思った。が、読んでびっくりする内容。
現代は全ての積み重なった本の上に立っているのに、当たり前に受け入れその足元を見ていなかったと思うような衝撃。
どれもが、これまでの人間の姿であり、自分であり、未来を示唆していた。
この著者が女性の翻訳者であるからより女性の自立を戦う姿を読み解く場面が多く、
これを新時代の女性のアイデティティ=フェミニズムとも言える。
現代の私達はまだ一人で立つ事を受け入れられている途中であると感じているけれど、それでもこの海外文学の名作から読み解くに、な
Posted by ブクログ
読みはじめてすぐ、アイルランド版赤毛のアンみたいなお話なのかなと思った。全然違った。
「水が染み出すマットレス」のあたりで、キンセラ夫妻が大好きになっていて、そのあとはずっと、
主人公や夫妻に傷ついてほしくなくて、幸せになって欲しいという期待と不安でドキドキしていた。
主人公はおじさんとおばさんと一緒に過ごして、愛されて、手をかけられる経験をして、二人を好きになって、二人の喪失と哀しみの片鱗に触れる。かと言って、両親や兄妹と離れたいわけでもないし、まだ幼い彼女には自分の居場所を自分で決めることはできない。
最後のシーンの大泣きには、二人から離れる(自分自身の)寂しさだけじゃなくて、自分がいな