猪瀬直樹の作品一覧
「猪瀬直樹」の「猪瀬直樹電子著作集「日本の近代」」「「医療・介護産業」のタブーに斬りこむ! 日本国・不安の研究」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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信州大学人文学部卒。1987年『ミカドの肖像』で第18回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。『日本国の研究』で1996年度文藝春秋読者賞受賞。『ペルソナ 三島由紀夫伝』、『ピカレスク 太宰治伝』、『こころの王国 菊池寛と文芸春秋の誕生』など数多くの作品を手がける。
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猪瀬直樹さんの「昭和23年冬の暗号」を読みました。同氏の「昭和16年夏の敗戦」と対になる作品でもあるけど、単独でも十分面白い。
昭和21年4月29日、つまり終戦の翌年の天皇誕生日に東條英機に代表されるA級戦犯は巣鴨拘置所、通称スガモプリズンに収監され、5月3日に彼らを裁く東京裁判が始まった。5月3日は翌昭和22年に日本国憲法が施行され、憲法記念日として国民の祝日となった。東京裁判が結審したのはさらに翌年の昭和23年11月12日になるが、極刑を言い渡された7人のA級戦犯の刑が施行されたのは、その年、昭和23年の12月23日、すなわち、後の平成天皇となる皇太子殿下の誕生日だった。日中戦争から太平洋
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予言的
新版の終わりに収められている「我われの歴史意識が試されているー新版のあとがきにかえて」が秀逸だった。新型コロナウイルス感染症流行による小中学校の一斉休校に関する安倍政権の決定過程を斬った。それは新型コロナ感染症対策本部、関係閣僚・官僚による協議、首相秘書官兼補佐官官の首相への進言という三段構えから成り、日米開戦を決めた連絡会議と御前会議と同じく、きわめて不透明だった。
現在のコロナ対策は、これに分科会が加わり、首相の判断を判断を歪めている。
本書は、日米開戦時の東條英機首相を実直な官僚として描いた。開戦決断の責任は東條が負うが、実際の責任の所在が曖昧であった当時の風景と併せて。こ
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なかなかショッキングなことだ、アメリカとの大戦を始めるよりも前にすでに、日本政府は日本必敗の結末を予想していたと知るのは。
アメリカとの開戦の狼煙になった真珠湾攻撃が昭和16年の12月なのだが、昭和16年の夏には、総力戦研究所という日本政府機関がすでに開戦の結末を予測していたらしい。軍事力ではなく、国力比較によるシミュレーションからかなり正確に日本がたどる道を予測し、政府に報告していた。にもかかわらず、日本は戦争に突き進んだ。
総力戦研究所のことを初めて知ったのは、小川哲の直木賞受賞作、地図と拳を読んだときだ。作品中に、満州に設立される架空の研究所があるのだが、それが総力戦研究所をモデルに
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なぜあの戦争を止めることができなかったのか。
かつて戦前に実在した「総力戦研究所」は、その名とは裏腹に「対米戦必敗」を予測したのである。
キャリア半ばの官僚が内外から、あるいは民間組織に従事するものまで、幅広く集められた研究員は机上演習の名の下で、実際の戦況予測に基づいてあらかたの予測をし、日本必敗を結論付けた。
蘭印に進出をし、石油を確保せざるを得ないこと、
俗に言うシーレーンの確保が求められる中で、石油を内地に送り込むことが難しくなるとの予測。
国力、資源量ともに数十倍とも言えた日米の差を彼らは見事に数値化し、あるいは際限まで予測を立てた。
それらの予測は文字通り見事なもので、歴史