ゴールド
レビュアー
  • 狩人蜂(1)
    購入済み

    やや時代を感じさせるが

    絵柄もストーリー展開もやや時代を感じさせ古臭いところもあるが、全体的には勢いがありグイグイ引っ張ってゆかれる感じがして読みやすい。その分通り一遍の印象になってしまうのはやむを得ないと感じられる。同じ作者の他の作品と比べ、準主役的な女性達がいるのが変化があって面白い。

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    2023年02月01日
  • ゲームの王国[体験版] 上
    購入済み

    あまりに悲惨で

    全人口に占める虐殺された人の比率が史上最悪といわれる、あまりに悲惨なカンボジア.ポルポト時代を舞台とした作品である。少しはSFっぽい設定もあるようだが、主体は身近な住人同士による相互監視 親子兄弟同士の密告 秘密警察 強制収容所 そして虐殺である。同じ様な例が、ナチス時代のドイツ スターリン時代のソ連にもあったようだが、カンボジアのほうが時代が近いためによりいっそう悲惨さが実感される。読み進めるのが辛いほどである。

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    2023年02月01日
  • 新装版 北斗の人(上)
    購入済み

    合理性を重視

    現代の剣豪小説にも言えることではあるが、やたらと剣法を神秘化.呪術化.精神化したがる傾向があるが、江戸時代においても「合理性を重視」したという千葉周作は確かに興味を惹かれる存在である。太刀行きの速さを意味する「瞬息」という表現はなるほどと思わせるところがある。門下生には坂本龍馬を代表とする有名人物がたくさんいるが、開祖たる千葉周作本人は合理主義者だけあって今ひとつ地味かな。

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    2023年02月01日
  • 新装版 俄 浪華遊侠伝(上)
    購入済み

    アホな男の物語

    大阪弁でよくいうアホな男の一代記である。国民的作家として名声が高い司馬遼太郎であるが、比較的初期にはこの作品のようにいわゆるエンタメっぽい気楽なものも書いたのだなと再認識させられた。とは言うものの司馬史観はすでにしっかりとしている。主人公の正反対の、幕末の一般武士の情けなさを辛辣なユーモアを持って描き出している。

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    2023年02月01日
  • 邦人奪還―自衛隊特殊部隊が動くとき― 無料お試し版
    購入済み

    リアルさが溢れる作品

    ウクライナ戦争の終結が見えず、台湾征服が現実味を増している今こそ読むべき本であった。尖閣を巡る冒頭からのやり取りは今にも実際にありそうな話で、粛然とする思いである。著者は元自衛官で特殊部隊の創設に関わった方ととのこと。話の隅々までリアルさが溢れている。

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    2023年02月01日
  • 世界で一番かわいそうな私たち<特別ショートストーリー>
    購入済み

    女子高生の初恋と

    この作者らしい謎解きサスペンスと女子高生の初恋の組み合わせの物語である。女子高生の心情をお菓子作りの工程とともにみずみずしく描き出しているとこなどはとても雰囲気があって良いと感じた。ただ謎解きとしては比較的簡単な部類に属するのかな。

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    2023年02月01日
  • 54字の物語0
    購入済み

    小噺集

    小噺集である。ショート・ショートよりさらに短いので「キレ」のみで勝負しなくてはいけない。読み手の知識能力を問われる話も多いが、結構 粒はそろっている。ロシアや東アジアのアネクドートのように毒のある話は多くないので、やや迫力不足の感はある。

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    2023年02月01日
  • 伴走者 夏・マラソン編
    購入済み

    視覚障害者のスポーツ

    ストーリーのテーマが「視覚障害者のスポーツ」というあまり取り上げられないテーマで、それだけでも興味深いのに、それ以外の読みどころがたくさんあった。この作者の作品を初めて読んだが、構成の巧みさ 登場人物のキャラクターの鮮やかさ 細部に至るまでの表現の切れ味に圧倒された。

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    2023年01月24日
  • 『静かに、ねぇ、静かに』刊行記念 無料試し読み! 本当の旅
    購入済み

    中二病の中年三人

    中二病の中年三人のマレーシア旅行の話である。凄まじいまでのSNS中毒と自己顕示欲と自己特別感のないまぜが、独特の雰囲気を作り上げている。作者の力量がどの程度なのかはわからないが、描かれている世界ははっきり言って嫌悪感を催すレベルのものである。

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    2023年01月07日
  • 亡者のゲーム◆ハーパーBOOKS創刊記念◆無料立読み版
    購入済み

    設定はなかなかに面白い

    諜報員であり美術修復師という設定はなかなかに面白いと感じた。ストーリーとは別に美術修復というもののトリビアが興味深い。登場人物たちの持って回ったようなユーモアをたたえた話しぶりがいかにも翻訳物っぽくてそれなりに面白い。

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    2023年01月07日
  • セーラー服、ときどきエプロン 1
    購入済み

    絵柄よりは過激な内容

    絵柄はふんわりとした少女タッチな内容であるが、結構中身は過激である。
    しかしエロさ加減も適度なところで収まっているので、ニヤニヤしながら読み進めることができる。

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    2023年01月07日
  • 真夜中のパン屋さん 午前0時のレシピ 下【試し読み】
    購入済み

    キャラクターが立っている

    次々と新しい登場人物が出てくるが、どの人物もややわざとらしいほどキャラクターが立っていて、性格がくっきりしている。そのため余韻や雰囲気がやや乾いているという感は否めないが、ずいぶん読みやすくどんどん読み進めてゆくことができる。

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    2023年01月07日
  • 真夜中のパン屋さん 午前0時のレシピ 上【試し読み】
    購入済み

    ややわざとらしいが

    ベストセラーになった瀬尾まいこの「そして、バトンは渡された」を更に極端にしたストーリーの舞台設定は、ややわざとらしいが結構面白い。生い立ちに負けないややドライなまでに割り切ったヒロインの性格も瀬尾まいこに似ている。しかしストーリー展開はこの作品のほうがされにテンポよく、グイグイ読者を引っ張ってゆく。

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    2023年01月07日
  • 『7.5グラムの奇跡』を深める特別小冊子
    購入済み

    まどろっこしい

    新人時代の「仕事ができない」ということを焦燥感 絶望感をうまく描き出している。しかし、主人公の性格も関連するのだろうか、読んでいてずいぶんまどろっこしい思いをした。題名はずいぶん凝っているが、話の内容はかなり素直である。

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    2023年01月06日
  • 『檸檬先生』 ヒット記念〈特別短編〉「一番星」
    購入済み

    少年時代と夏休み

    読んでいる途中で、ずっとずっと昔の曲であるが井上陽水の「少年時代」を思い出した。本書の内容と直接の関連性はないが、小学生の田舎の家での夏休み ということで雰囲気 懐かしさ がよく描き出されている。「絵」がかなり重要な役割を果たしているが、今ひとつ鮮やかさにかける気がするところが残念である。

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    2023年01月06日
  • 天路の旅人 無料お試し版
    購入済み

    西川一三と沢木耕太郎

    西川一三と沢木耕太郎。時代も旅程も全く違うが旅する二人に共通する「匂い」を感じることができる。小説ではなくドキュメンタリー ルポルタージュなのだが、主人公西川一三の歩みがあまりにも壮大なので、その迫力は凡百の小説を遥かに上回っている。

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    2023年01月06日
  • 渚のリーチ! 試し読み増量版
    購入済み

    私小説的

    作者自身の経験をもとに女流雀士の活躍を描き出しているため、話の内容や表現が実に生き生きとしている。自分自身の経験をもとにしているので、私小説的 といえないことはないが、芥川龍之介や太宰治の私小説となったく異なり、深刻なところがなく晴れ晴れとしている所が良い。

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    2023年01月04日
  • あさ美さんの家さがし 試し読み増量版
    購入済み

    「家」を媒体にした物語

    ストーリーの真ん中に「家」をおいているが、実際にこの作者が描きたかったことは、登場人物たちの生活 家族関係 人間関係なのだと思う。「家」はあくまで媒体の一つにすぎないと感じた。いろいろな社会問題を取り上げながらも、それほど暗く深刻にならない語り口はいいと思う。

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    2023年01月04日
  • 【無料版】『檸檬先生』試し読み 特典小冊子付き
    購入済み

    不思議な感覚

    一般人が持つ五感 視覚聴覚嗅覚味覚触覚 の境目が破れて入り混じってしまう人がたまにいる という話を以前別の本で読んだことはあるが、この物語はその様なある意味超感覚を持った子どもたちの話である。メインテーマの超感覚を表現するためか、きらびやかな文章表現がとても目を惹く。ただ 意図的に使用しているであろう普通使わない漢語(例:矯激)はどうしても読んでいて違和感 引っかかりがある。

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    2023年01月02日
  • 【無料公開版】不可逆少年 電子特典付き
    購入済み

    冒頭部からいきなり

    冒頭部からいきなり残虐シーンで始まる物語である。少年犯罪というもの特有の難しさを描こうとした作品であるが、必ずしも成功しているとは思わない。登場人物のキャラクター設定が比較的類型的なような気もする。結論もかなりありきたりである。

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    2023年01月02日
  • 黒いサカナ【無料配信版】
    購入済み

    サスペンスタッチ

    明日うなぎ屋で外食予定なのだが。
    ショッキングなプロローグから始まって、非常にテンポの良いたたみかけるような文体で物語が展開してゆく。告発 ドキュメンタリーものとしての値打ちは当然あるが、キビキビした語り口で物語 読み物としても十分に楽しむことができる。

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    2023年01月02日
  • カミーノ! 女ひとりスペイン巡礼、900キロ徒歩の旅
    無料版購入済み

    おもしろうてやがて悲しき

    「おもしろうてやがて悲しき」という松尾芭蕉の句があったが、それを思い起こさせるような話である。著者がややから元気なほどに饒舌なのは、沈んだ心を引き立てようという意図があるのだろうが、読んでいてちょっと可愛そうになる。巡礼を始めて出会う人々との交流がこの作品のメインテーマなのだろうな。

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    2023年01月02日
  • 絆――『鬼子母神』電子版限定スピンオフ
    購入済み

    救いのない物語

    ごく短い作品であるが、最初から最後まで救いのない物語であった。題名の「鬼子母神」では、最後に救いがあるのだが、この作品にはそれさえもなかった。これに類するようなことが現実にもあるのだろうと思うと暗澹たる思いにとらわれる。

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    2023年01月02日
  • ろくだいめ
    購入済み

    もっと時代性を

    作者仲村燈のデビュー作だそうな。終局への盛り上げ方がやや弱い という印象を受けたが、全体的な話の組み立ては、手際よくまとまっていると思う。ただ時代として「幕末」を想定しているようだが、読んでいて時代を感じさせるものが「舟」ぐらいしかなかった。もっと時代性を強調してもいいと思う。

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    2023年01月02日
  • 神聖ローマ帝国
    購入済み

    複雑なことをわかりやすく

    この著者の書いた「30年戦争」を読んで感銘を受けたので、通史としてのこちらの本も読んでみた。ヨーロッパ市の中でも特に複雑でわかりにくい神聖ローマ帝国史を、省略せずにわかりやすく書いてある期待通りの良書である。ヨーロッパ諸国は千数百年間に渡ってこのように複雑で混乱した戦争と外交を繰り広げてきた。極東の島国でのほほんと暮らしてきた日本とは、外交や戦争において基礎が全く違うと思わざるをえない。

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    2023年01月02日
  • 教育 試し読み増量版
    購入済み

    異常が正常

    ストーリーの背景や舞台の説明なしにいきなり衝撃的な話が始まるので、ずいぶんと戸惑った。閉ざされた世界のようであるが物理的な柵はなく、あくまで「教育」で生徒たちを異常が正常な世界に閉じ込めている という話である。一見、ユートピアにも見えるが実際のところどうなのだろうか?題名からテーマを類推すると教育というものの怖さを描き出しているようなのだが、真意は別のところにあるような気がする。

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    2023年01月02日
  • 『通りすがりのあなた』刊行記念 無料試し読み!「六本木のネバーランド」
    購入済み

    私小説的かな

    いろいろな小説を読んでいると当然「好きな作家」というものが自然とできてくるのだが、私の場合「女性作家らしくない女性作家」が多い。ところがこの小説はいかにも女性女性した作品で、私小説的な色合いもある。内容にはそれほど感銘を受けなかったが、余韻のある終わり方がいいかなと感じた。

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    2023年01月02日
  • 傑作はまだ 無料試し読み版
    購入済み

    ホッとする作品

    代表作の「そして、バトンは渡された」とやや似た親子関係の父と息子の物語である。この作家らしい軽妙な語り口でどんどん話が進んでゆく。途中でいくらか考えさせられる場面が出てくるが、基本的には人の優しさ、善良さを信じる 姿勢に変わりはない。やや食い足りないところはあるがホッとする作品である。

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    2023年01月02日
  • ようこそ、わが家へ
    無料版購入済み

    いつもの勧善懲悪ではあるが

    この作者の作品は「半沢直樹シリーズ」に代表されるような痛快勧善懲悪ドラマがヒットしていて、あまり好きではない。しかし、この作品の半分は「日常の恐怖」を臨場感.迫力を持ってうまく描き出している。もっとも最後には、いつものように一件落着になってしまうのだが、他の作品と少しテイストが違うのでなかなかいいかな。

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    2023年01月02日
  • 本所おけら長屋【お試し読み版】
    購入済み

    江戸落語のノリが今ひとつ

    冒頭の長屋平面図が大変参考になる。江戸落語の舞台として必ず登場する下町長屋であるが、なるほどこんなふうな構造になっていたんだなということがよく分かる。シリーズ者の第一巻ということもあってか、やや生硬な感じのスタートである。きっぷの良い江戸下町言葉に今ひとつ乗り切れていない様子である。

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    2023年01月02日
  • オタク同僚と偽装結婚した結果、毎日がメッチャ楽しいんだけど!【分冊版】 1
    購入済み

    似た者夫婦?

    重度のヲタクを患っている二人の偽装結婚の話である。この作品のように、お互いの考え 仕事 趣味 を無理に合わせることなく同居しているだけという「偽装契約結婚」という関係が今後増えてゆくのではないか と思わされてしまった。絵柄はしっかりとしていてストーリーにも破綻はない。

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    2023年01月01日
  • 帰る家まちがえた(1)
    購入済み

    お疲れ様

    お疲れ社員のお姉さんと料理学校へ通い出した一回り年下男のラブコメである。なんだか話がお互いにとって都合よく進みすぎる気もするが、ほのぼのとした雰囲気のあるストーリーはとても良い。その上、あまりうまくはないが、柔らかなタッチの絵柄がストーリーととても良くマッチしている。

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    2023年01月01日
  • タイツで癒してくれる嫁【同人版】1
    購入済み

    イラスト集

    ストーリーはほとんど内容がなく単にタイツお嫁ちゃんの可愛らしさを引き立てるためと、過重労働に疲れ果てている夫たちへの慰めである。純粋にタイツお嫁ちゃんの可愛らしさを楽しむためのイラスト集的な作品である。

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    2023年01月01日
  • ふぞろいユモレスク(1)
    購入済み

    コミュ障たちのお話

    やや過剰なほどのコミュ障の高校生たちの学園ラブコメである。コミュ障であるがゆえのすれ違い食い違いがこの作品の狙いであろうが、私にはそれほど面白いものとは思えなかった。絵柄は丁寧ではあるが、ややデジタル臭がする。

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    2023年01月01日
  • 欲望屋アンダーグラウンド(1)
    購入済み

    どろどろしたところを

    「どんなことをしても美しいままでいたい。」という欲望を利用する非合法の人たちをえがいき出している。どろどろしたところを露悪的に猟奇的に描いているのでやや読み手を選ぶ作品かもしれない。もっともグロテスクな表現はやや抑え気味であるが。

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    2023年01月01日
  • 極彩色の食卓【無料お試し版】
    購入済み

    アルさが全く伝わってこない

    食材や料理の話は本当に生き生きとしていて美味しそうである。惚れに引き換えもう一つの重要なテーマである「絵」に関してはリアルさが全く伝わってこない。コンクリートの壁に壁画として直接書いているのならおそらく油絵だと思うが、油絵独特の油の匂いや、絵が乾くまで触れない といったところが描かれていない。ヒロインの造形はかなりわざとらしいし、主人公の造形はどんよりとしてしまっている。

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    2023年01月01日
  • 万能魔法の事務スキル~社畜事務が転生したら皇太子妃(仮)に選ばれました。(1)
    購入済み

    表計算を魔法で

    ありふれた転生モノなのだが、「表計算を魔法で」というアイデアに笑ってしまった。そうか前世の事務能力を転生先で活かすには、魔法 という手段があったのだな。絵柄はやや稚拙で幼いが、今後のストーリー展開が楽しみである。

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    2023年01月01日
  • 大人じゃお姫様にはなれません。1
    購入済み

    シンデレラストーリー

    女の子なら誰もが憧れるシンデレラストーリーを正直に描いている。まあそこまで卑屈にならなくてもいいじゃないかとも思うが、幸運が向こうから飛び込んでくることをひたすら待ち続けているという 感覚がなんとも古典的な作品である。絵柄は典型的女性漫画でありきれいで読みやすい。

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    2023年01月01日
  • 私たちの変態。 1
    無料版購入済み

    絵柄はマアマアであるが

    中学時代の幼なじみに入社した途端に再会する という比較的ありふれたストーリー構成であるが、後半部分に何故この様な展開になるのか全くわからない。絵柄はマアマアであるが、描き方が少々粗いカットが目につくことがある。

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    2023年01月01日
  • そして、バトンは渡された 無料試し読み版
    購入済み

    さりげない表情

    原作は、私の好きな作家である瀬尾まいこの代表作である。コミカライズ版はどうかなと思って読んでみたが、原作の良さをたいへんうまく絵にしている。ヒロインのやや度が過ぎるほどの健気さを、さりげない表情のカットで巧みに表現している。セリフも原作の中の印象的な言葉をよく選んで喋らせているところがとても良い。

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    2023年01月01日
  • 雲は湧き、光あふれて
    無料版購入済み

    うまい

    うまい
    芙蓉千里.帝国の娘.神の棘.革命前夜とこの作家の作品を読んできたが、高校野球を扱ったこの作品はずいぶんテーマが違っている。
    しかしストーリーテラーとしての文章のうまさ.心理描写のうまさ.軽いユーモアなどの特長は共通している。安心 安定して読める作品。
    あえて難をつけるなら 人間の醜さ.どろどろとした点の表現があまりないので深みが無いとも言えるが、安定 安心 読後感の良さ と相反する要素なのでこの作家に求める必要は無いと思う。

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    2023年01月01日
  • おとなりのおねえさんにアレコレされるまんが【分冊版】 1
    購入済み

    五ページ漫画

    いわゆる五ページ漫画でトピックスごとに話がまとまっている。ストーリーの枠組は、幼なじみ 隣のお姉さん 初恋の相手 と何の変哲もない使い古されたようなパターンである。したがって出来上がった作品もごくごくありきたりの作品になってしまっているが、その分 逆に読みやすくスラスラ読み進めてゆくことができるという特徴がある。

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    2023年01月01日
  • ジェネリック医薬品の不都合な真実 世界的ムーブメントが引き起こした功罪【無料お試し版】【固定レイアウト版】
    購入済み

    迫真のドキュメンタリー

    インドや中国で製造されるジェネリック医薬品の問題点を追った迫真のドキュメンタリーである。描き出し方がややドラマチックすぎるような気もするが、読み物としてはドッキリさせるところが満載で大変に面白い。しかし実際のところどうなんだろうか?定数的な話 再検査合格率 などの話がないので、針小棒大の話の可能性も残っているし、ジェネリックを排斥したい先進国先発メーカーの意図が入っていないとも断言はできない。いずれにせよ問題提起の本である。

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    2023年01月01日
  • 木挽町のあだ討ち 無料お試し版
    購入済み

    語り口がいい

    江戸下町のキップの良い語り口が。江戸下町の風俗を臨場感あふれる様子で描きだしている。一見 単純な仇討の話が、いろいろな語り手によって徐々に真相が明らかになってゆくという、芥川龍之介の藪の中を思い起こさせるような、巧みな展開になっている。

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    2023年01月01日
  • 奄美大島から覗き見た日本外史
    購入済み

    民俗学的な内容を期待したが

    表題の「奄美大島」から民俗学的な内容を期待したが、表題の「日本外史」のほうが中心となっている内容であった。読みたかった奄美の歴史についてはさほど文字数が割かれていず、一般的な新鮮味のない日本史 日本外交史がこの本の多くを占める内容であった。

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    2023年01月01日
  • おっさん、転生して天才役者になる【分冊版】 1
    購入済み

    二重の転生モノ

    転生ものは世の中にたくさん溢れているが、役者という仕事そのものが他者を演じるものなので、一種の転生モノと言えないこともない。そういう意味で役者の転生モノというのは二重の転生モノと言える面白い設定である。絵柄は今ひとつ稚拙であるが、次の展開が楽しみである。

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    2023年01月01日
  • 徒花の檻(1)
    購入済み

    業が深そう

    最初から業が深そうな深刻な世界を描き出すことに成功している。ストーリーが深刻で残虐なのに絵柄は比較的きれいで丁寧な所が良い。描き出されている世界の闇の深さを象徴しているようである。次巻以降が楽しみである。

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    2023年01月01日
  • 青天の霹靂
    無料版購入済み

    プロットよりも情感

    「陰日向に咲く」がずいぶんと面白かったので引き続きこちらの本も読んでみた。「火花」の又吉さんもそうであるが、お笑いという業界の人たちは文才のある人が多いのではなかろうかと感じさせる本である。ストーリーの仕掛けはタイムスリップもの のみであり、プロットよりも情感で読ませる作品である。

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    2023年01月01日
  • 本所おけら長屋【お試し読み版・まよいご】
    購入済み

    戸落語を思わせる

    語り口がテンポとキレの良い江戸落語を思わせ、とても魅力的である。江戸下町の本場とも言える本所の下町長屋を舞台に持ってきているところも、下町情緒を端的に描き出すのに役立っている。話のテーマももしかしたら実際にあった話なのかもしれない、とリアル感があるところも良い。

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    2023年01月01日
  • 本所おけら長屋【お試し読み版・つじぎり】
    購入済み

    気楽に読み流す

    登場人物たちの江戸落語を思わせるようなテンポとキレの良いやり取りがとても面白い。推理小説らしいところも少しある典型的な江戸人情物語である。あまり深刻なところや、問題提起はないので、気楽に読み流すことができる。時代考証もちゃんとされているのかな。

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    2023年01月01日