森晶麿のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
再読。原田マハのサロメを読んだ後、一番にこれを読みたくなった。
私はこれでサロメを初めて知った。
そしてやっぱり思う。私にとってはこれこそがサロメ。
「サロメさながらに、死よりも恋に価値を置く者にしかできぬ、命を賭した恋の駆け引き。」
改めて読むと、題名の通り本当に四季彩に溢れていることに気づいた。
初読ではストーリーを追いかけるのに精一杯で、しかもそれで満足してしまっていたからなあ。
今回、出てくる絵画もきちんと調べながら読んだけど、結構知っているものも多くて、自分の趣味がまたさらに深まった。
次に読む時は、月と陽光、曇りなど、空の描写に注意してみようかな。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ発売日当日に買い、ちょっとずつ読み進めてようやく。一言でいうなら「黒猫シリーズはいいぞ~」。
今回もポーの作品が絡んでいるのは嬉しい。しかも「黒猫」は遊歩でも扱ってましたね……。そして今回は割と最近の話題やニュースを取り扱ったものが下敷きになっているので、黒猫シリーズの中では取っ付きやすい1冊。
「本が降る」
奇しくも読んでいるときにTOKIOの元メンバーが捕まるという……。太宰治も同じようなことを書いていたし、どうしても太宰が好きっていうとなんか暗い?自殺しそう?みたいに感じられる(最近はそんなことなくなってきてるけど)と思ってたから、黒猫の言葉は救われた気になった。
誰かの代わり -
Posted by ブクログ
ネタバレ不幸を寄せ集めるタイプ、いる。
そして同情は対価を要求するっていうのが、すごく身につまされる。
私多分やったことある、覚えもある。
意識的か無意識的かは関係なくこれは結構やってしまうことだなあ……ラストのウェイもいつかこうならないといいけれど。
読後も重たい感じが残る。
こういった毒々しい社会から脱却して欲しいと願っている。けど社会に存在する人間として人と関わる以上、私も悪夢を作っている一端であることはきっとやめられない。
いつでも自分の味方をしてくれる人間なんておそらく存在しないので、菜摘さんはいつその理想に折り合いをつけるのか。それとも理想を持って一人で生きるのか。ちょっときになる。 -