耽美で淫靡な連作ミステリ。「歩く女百科事典」ってなんだそりゃあ、とか。節操ないにもほどがあるだろ、とか突っ込みたくなってしまうのですが。猥談もこんな感じで語られると芸術的に思えてきますね……現実にいたらかなり困りそうだけど、キャラクターとしては魅力的です。
一人の少女の死を巡る謎から、それぞれの恋慕と嫉妬と謀略がぐるぐる渦を巻いて深まっていく物語は絶品。そして怒涛のラストにはもう絶句するしかありませんでした。「サロメ」を絡めたなんとも美しくて残酷な謎は、永遠に解かれることがないのかもしれません。