森晶麿のレビュー一覧

  • 黒猫の回帰あるいは千夜航路
    多分なんども繰り返して読めそうなエピローグ
    上質な茶菓子のような甘さ

    黒猫がパリから戻ってきた舞台パリから日本で綴られる短編。

    なんとなく、これでこのシリーズも終わりなのかな?残念。
    素敵な世界に連れていってもらえたなぁ。

    2017.4.23
  • 人魚姫の椅子
    椅子と物語のモチーフが綺麗にはまっていた。爽やかな青春小説の体裁を取りながら、様々なものを奥底から浮かび上がらせてくるのが、何とも深い。
  • 黒猫の約束あるいは遡行未来
    おお、ちょっと進展?!
    2人の心は寄り添っているのに身体の距離が遠い遠い
    そんな純粋過ぎる関係に読むこちらはハラハラドキドキです。
    どうか続編が出続けてください。
  • 俗・偽恋愛小説家
    童話をモチーフに、違った視点で解釈されるこのシリーズが好きで、待ちに待った続編。

    月子の編集者としての成長も垣間見たり、夢センセへの想いにも変化があったり...。

    作中に出てくる作品『彼女』。
    いつも月子の目線で読んでしまうので、一度は気づきたいなあと思う。

    屁理屈ばかりなのに、一理ある大人の...続きを読む
  • 偽恋愛小説家
    初読みの作家さん。連作短編集。一冊通して解決へと進む事件はミスリードされたなぁ。各話で童話の新解釈が現在の事件のカギとなる。新人恋愛小説家、夢先生に振り回される新米作家月子の会話が面白い。夢先生の本名は最後まで出てこなかった。続巻が出ているので、これは読まねば。他の作品も読んでみたいと思える作家さん...続きを読む
  • 黒猫の刹那あるいは卒論指導
    黒猫シリーズ第ニ弾。
    一巻よりも時系列は前で2人が学生時代の頃の話となる。
    そのためどこか初々しいというか若さを感じる気がする。
  • 四季彩のサロメまたは背徳の省察
    帯やら冒頭数行読んだ時点で得る先入観と、読んだ後では忍の印象が180度変わった。
    読み始めた直後は何をどうしたらこんな少年に成長するんだろうと思っていたけれど、読み進めていく内に歳相応の若さが見えてきて好感度が上がり、その後は忍の決め台詞を読む度に愛おしくなってくる。
    黒猫シリーズは大人であってもじ...続きを読む
  • 黒猫の回帰あるいは千夜航路
    これで終わりなのか…
    もどかしい恋の行方も落ち着いたようで良かった。
    もっと読みたかったな、このシリーズ。とても面白かったです。
  • ピロウボーイとうずくまる女のいる風景
    タイトルを見て、衣良さんの娼年っぽいお話かなぁと思ったら全然違った!
    クチルの色っぽさと、それぞれのお話にほんのりただようミステリーが森さんのテイストで素敵。続編があっても楽しいだろうなと思いました。
    そして某ホテルが!!!ニヤリとしてしまいました( ´艸`)
  • アドカレ! 戸山大学広告代理店の挑戦
    この作者の本は面白い!
    とても清楚で知的なラブコメとでもいうのか、ただ面白いだけではなく、色々な事を知る事が出来てありかたい
    またこのシリーズ読みたいな
  • ピロウボーイとうずくまる女のいる風景
    タイトルのピロウボーイからどのような話になるのか全く想像がつかなかったが、身体的な関係のみならず、精神的な拠り所として安らぎを与えるというコンセプトが面白い。女性達との絡みの一方で正体不明の同居人との関係も気になるし、政治理論はとても興味深い。
  • 黒猫の接吻あるいは最終講義
    物語はとても面白いんだけど、なんかモヤモヤするのはプラトニックすぎるからだろうか。
    最終講義ということなので、このシリーズ最後かな…まだ読みたい!と思って調べたら続編がありそうなので、こうなったら2人がどうなるか読み届けねば。
  • 黒猫の薔薇あるいは時間飛行
    二人の関係がもどかしい。きっと黒猫が近くにいたら恋をしてしまうだろう。そして切なさに悶えそうだ。
    いつも文の組み立てが素晴らしいと思いながら読んでいる。私もこういう風に綺麗な文章を組み立てて言葉にしたいなぁ。
  • 黒猫の回帰あるいは千夜航路
    おかえりなさい、黒猫先生。

    1話
    暗黒舞踏を見てみたが、生を思い切り表現しているなと思った。と、同時に独特の世界観に怖さを持った。
    ポオの魔術と科学の話といえば、心理出の僕としては催眠術を題材とした話のほうが先に出てくる。
    ひとり死へと向かう、向かわせる絨毯よりも誰かと乗って旅をする絨毯のほうがい...続きを読む
  • アドカレ! 戸山大学広告代理店の挑戦
    コピーライターの大変さが伝わってきました。作中のコピーがいちいち秀逸だと思ってたら、あとがきで納得しました。
  • 黒猫の回帰あるいは千夜航路
    付き人が表紙で微笑んでいるようにやっと、やっとです。もう沢山の絨毯爆撃の嵐に同じ行を何度も読んでしまいます。今までが今までだったのでいざこうなると疑心暗鬼です。黒猫はとりあえず、冷花さんに、ありとあらゆる登場人物からからかわれればいいと思います。謎とか色々あったのに最後の数ページとか途中の意味深な最...続きを読む
  • 黒猫の回帰あるいは千夜航路
    黒猫シリーズ第6弾。黒猫がパリから帰還。久しぶりに黒猫&付き人さんが日本で一緒に謎に挑む連作短編6編。

    今作もポオの作品を解体しながら、日常のちょっとした謎を解いていく。美学談義の部分は難しいけれど、このシリーズは、黒猫と付き人さんの関係をメインで楽しむことにしてる。

    エピローグまで読むと、今ま...続きを読む
  • 黒猫の回帰あるいは千夜航路
    シリーズ通して読んでる身としてはエピローグがひたすらジーンときます。ここで終わるのも綺麗だけど、まだまだこの先の二人を見てみたい気持ちも。個人的には「戯曲のない夜の表現技法」が一番のお気に入り。全編通して愛と死が貫く、二人に捧げられたかのような美しい一冊。
  • 黒猫の回帰あるいは千夜航路
    黒猫が日本に戻り、付き人と一緒の空間にいることに戻った今作。やはり二人が同じ空間にいる風景を読めるのは読者としてうれしい。そして、微妙な距離感は相変わらずなのに、今までとは違う二人の関係にドキドキしながら読みました。付き人の研究者としての成長がすごい。
  • 黒猫の回帰あるいは千夜航路
    少しずつやっと縮まってゆく黒猫と付き人の距離。今回文字通りfinとなってしまうの?それでも構わないくらい美しくまとまっています。「空とぶ絨毯」「独裁とイリュージョン」「戯曲のない夜の表現技法」「笑いのセラピー」「男と箱と最後の晩餐」「涙のアルゴリズム」6つの短編集の形をとってはいるがふたりが過去も未...続きを読む