森晶麿のレビュー一覧

  • 黒猫の刹那あるいは卒論指導
    遊歩のときに比べてかなり話に無理がなくなってきた気がする。容易に推理できる部分もあり、解説を聞けば納得できる内容になっていると思う。自分が学んでいる美術との関連もあり、楽しめた。
  • 黒猫の約束あるいは遡行未来
    建築者が亡き後、誰も構想を知らないのに成長していくと塔の謎を追ううちに、事件に巻き込まれていく黒猫。そして、映画に出演することになった付き人。

    遡行する塔がなぜ今も成長を遂げるのか、その理由やそこに秘められた思いなどは、関わる人たちの一途な思いはとても哀しい。関わる人たちがとてつもなく知性と理性が...続きを読む
  • 黒猫の約束あるいは遡行未来
    〈遡行する塔〉と約束の映画、イタリアで再会した黒猫と付き人ちゃん。

    塔がどうしてその形状なのか、とてもシンプルでもどかしい想いには泣きたくなった。
    だけど約束した未来のために、今を走る。約束があるから頑張れる。二人にとって恋とか愛とか名付けようとするにはあまりに難しいようなその気持ちがとても前向き...続きを読む
  • ホテル・モーリス
    この人の作品は初めて読んだのですが、いやはや驚きました。登場人物達が現実離れしすぎているという批判はなきにしもあらずですが、それを補って余りある驚きがここにはあります。気持ちよく驚きたい方は是非。
  • 黒猫の薔薇あるいは時間飛行
    シリーズ屈指の完成度だったと思う。情景の美しさに感動。
    すれ違ってるようで実はしっかり繋がっている二人の関係がなんかいいな。
  • 黒猫の接吻あるいは最終講義
    事件も黒猫の講義もとても面白いのに、心残りがあるとすれば、黒猫の講義の半分も理解出来ていないあたりか。あぁ、自分の学の無さが恨めしい。
  • 黒猫の薔薇あるいは時間飛行
    付き人ちゃん可愛いなぁ…(笑
    好きだって認めたんだね。
    そして黒猫が素直じゃない!!でもそんな黒猫が好きだ(笑
    二人の関係がすごい好きです。離れていても深いところで繋がってる感じ
    今回もすごく面白かったです。
  • 黒猫の接吻あるいは最終講義
    読み終わりました!
    最高に面白かったです。
    エドガー・アラン・ポーの本、ますます読みたくなってきた(笑
    ラストにキュンとしました。付き人ちゃん可愛いし、黒猫カッコいいし、今まで読んだ本で一番面白かった
  • 黒猫の遊歩あるいは美学講義
    黒猫大好きです。
    読んでて面白いし、キャラも面白い。
    二人の距離感がなんともいえないけど好きです。
  • 黒猫の薔薇あるいは時間飛行
    黒猫が海外へいってしまってのシリーズ三作目。日本にいる助手と海外にいる黒猫のかかわる事件がリンクする。
  • 黒猫の薔薇あるいは時間飛行
    黒猫シリーズ三作目。パリと日本、別々の場所それぞれの謎を解くふたり。
    付き人ちゃんに付き人くんが現れてしまいましたよ!
    今回の講義はポオとサン=テグジュペリ、万葉集。
    キーワードは「時間」。

    愛する男に蔓を巻く勇気を持たぬ付き人ちゃん。
    やだなぁ黒猫は蔓のように絡まる君にとっくに離れられなくなって...続きを読む
  • 黒猫の遊歩あるいは美学講義
    凄く面白かった。
    文章が目から脳に入ってそのまま文体にずぶずぶ沈んでいる感覚。
    キャラクターが個性的なのに淡々としていて読みやすい、ポーの解釈や推理や講義も飽きずに読めた。
    人間というものに接している推理というのも好ましかった。
  • 黒猫の薔薇あるいは時間飛行
    黒猫シリーズの中では、一番すっきりしていて読みやすいように感じた。知っている話題が出たからかもしれないが、納得できる部分が前作、前々作より多い。

    付き人さん鈍すぎ・・・!だがそれがいいのかも・・・?
  • 黒猫の薔薇あるいは時間飛行
    『落下する時間たち』
    綿谷埜枝の小説は、菅浩江さんの小説を思い出した。
    たった一晩の恋か…。
    唐草教授は格好良いなぁ。お茶目な所も素敵。
    唐草教授はお互いがお互いの鏡だから黒猫の付き人にしたって言うし、黒猫も授業で誉めてたってことは、付き人って思ってたより凄い人?
    それに、一作目の柚木くんといい、今...続きを読む
  • 黒猫の接吻あるいは最終講義
    ささやかな悪意と偶然が重なったせいで生まれた勘違いが引き起こした事件。

    塔馬は愛美と幾美の事をどう思ってたんだろう。
    本当に愛していたんだろうか?
    それに、幾美はどこまで知っていたんだろう。

    それにしても、黒猫の言い方は回りくどい。
    付き人が不安になるのは当然。
    そのくせ、気を持たせるようなこと...続きを読む
  • 黒猫の接吻あるいは最終講義
    黒猫シリーズ第二作!
    第一作の「黒猫の遊歩・・・」よりも、長編でしかも読みやすい。

    バレエの「ジゼル」について書かれていて、バレエのことを全く知らない私でも何とか読めました。少し、知っていた方がより読みやすいのかもしれませんが。

    バレエ「ジゼル」を「黒猫」と「付き人」で鑑賞中、ダンサーが倒れる事...続きを読む
  • チーズ屋マージュのとろける推理(新潮文庫nex)
    ほのぼのミステリーが進行していく中で、主要人物の過去にまつわる話も紐解く、その伏線の張り方とキャラの作り込みが見事だと感じました。

    また、読みやすい文章の中に含まれた、上品な描写が素敵で、目が離せませんでした。
    チーズ料理の描写も上手くて、この本を開く度にチーズの香りを感じてしまう気がします。
  • 黒猫と語らう四人のイリュージョニスト
    読後に考えたのは、理想と現実のちがいについて。
    夢は、幻想は、どれだけ現実に近くとも現実にはなれないのかななどと考えてしまった。黒猫含め様々な人と出会い、対話していく中で成長し、身の回りの環境が変わっていく中でした彼女の決断を尊重したい。

    過去は忘れるべきなのかどうか。解釈のずれが見られたが、どち...続きを読む
  • 黒猫と語らう四人のイリュージョニスト
    自分の脳だけでは結末の理解ができず。本当にこの結末で合ってるの?と思いつつ、節々でおかしいな、怪しいなという点はあったのに。毎回ちょっとした点が最後の最後に線になるという…。

    身近な人、今まで二人三脚できた母が病に罹りキーパーソンは自分となった時、ひとりで物事を考えるのって辛いよな…そんな時にあん...続きを読む
  • チーズ屋マージュのとろける推理(新潮文庫nex)
    チーズは特別好きではありませんが、どの話に出てくる料理もおいしそうで食べてみたくなります。ビジュアルも臭いもないのにおいしそうに思わせるんですから、やはり描写が巧みです。ちらっと某20歳の教授を揶揄するセリフがあります。お遊びですね。