高野文子のレビュー一覧

  • おともだち 〈新装版〉

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    よい。

    ・春ノ波止場デウマレタ鳥ハ
    明治か大正か、お嬢様学校の生徒たちがイベントでミュージカルを披露する話。舞台は横浜かなと思っている。女生徒同士の人間関係を描いていてかわいらしいのだけど、この時代らしい暗い部分も見え隠れする。

    ・ボビー&ハーシー
    がらりと変わっていかにもアメリカ的な能天気な話。こういうのも好物。

    ・デイビスの計画
    クライムサスペンス的な。

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    2022年07月16日
  • 【電子書籍版限定特典付】わたしたちが描いたアニメーション「平家物語」

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    アニメも見終わった。
    高野文子先生原案のキャラクター達がどう成立していったか、また、監督山田尚子氏の作品への心の砕き方といい、その全てがきれいに切なく映像になっていったかが滲みた。

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    2022年06月03日
  • 棒がいっぽん

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    高野さんの作品は何度も何度も読むうちに、少しずつ、しみこんでゆくように思う。登場人物たちのちょっとした仕草や動作、受け答えのときに使う言葉などが、全部借りものじゃなく、その人からにじみ出ているかんじ。この人たちの住む場所はやさしいだろうな、となりで暮らしたいな、と思う。

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    2022年05月22日
  • 黄色い本 電子限定描きおろし特典つき

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    最近、高野文子にはまっている。遅ればせながら。
    この作品も、例に漏れずよい。
    何がよいのか、表現力と語彙の不足によりうまく説明できないけれど、とにかくよい。
    一回読んで理解できないところもよい。分かりにくいのではなく、深さがある。たぶん。
    感じることと読み解こうとすること、両方が求められている気がする。そういった読書体験はとても心地よい。

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    2022年05月16日
  • 棒がいっぽん

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    分かりやすい作品もあれば分かりにくい作品もある。分かりにくい作品も分かろうとしながら読む体験がとても心地よい。
    カメラで撮影していることを意識しているような構図がよいのかな。読んでいると何となくふわふわと宙に浮いているような気分になる。

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    2022年04月12日
  • 【電子書籍版限定特典付】わたしたちが描いたアニメーション「平家物語」

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    アニメ平家物語のキャラクターや演出がとても良かったので、こちらのメイキング本も購入。赤と黒が鮮烈な表紙。

    プロジェクトがスタートしてからの監督日記や、キャラクターの原案や絵コンテなどを通して、制作の舞台裏を見ることができる。時代モノという制約はありつつ、「以前、以後。になるような作品にしたい」という監督の熱意が、暑苦しくはなく、しなやかに伝わってくる内容。

    登場するキャラクターはどれも魅力的なのだけど、私はびわと重盛の関係性と、重盛の3人の子たちの成長が好きだったので、キャラ設定がこんな風にできあがったのだなぁと興味深く読んだ。

    表紙カバーを外すとキャラクター一覧表が出てきたり、ページのあいまにアニメの印象的なシーンのカットが入っていたりと、ブックデザイン自体も愉しくて美しい。ずっと手元に置いておきたい1冊。

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    2022年03月27日
  • 【電子書籍版限定特典付】わたしたちが描いたアニメーション「平家物語」

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    今年は大河ドラマは「鎌倉殿と13人」だし、「平家物語」のあたり年?
    中学生か高校生の頃に教科書で読んで、その「滅びの美学」のようなものに惹かれたことを思い出しつつ、同時並行で、平家と源氏の物語を堪能した。
    そしてさらに、その平家の物語の制作の裏側まで覗けるなんて。さらにさらに、高野文子の原画やコメントまでとは、なんと贅沢な。
    全部のシチュエーションひっくるめて星5つ。

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    2022年03月26日
  • 棒がいっぽん

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    るきさんで高野文子デビューし、先日の古本まつりでこちらを見つけたので購入。

    とても繊細な部分を描いている漫画。
    ちょっとファンタジー香る女性らしいやわらかい空気感と、女性らしい潔さと大胆さ。
    でもありきたり感がなくって、ここを切り取って漫画にしているのかぁ、と感服。

    病気になったトモコさんは、視点とリズムが独特で面白いし、
    私の知ってるあの子のことは、いい子で育った子供の葛藤がものすごく自分と重なるし、
    東京コロボックルは、大好きな借りぐらしのアリエッティと重なる部分が多くてキュンとする。
    奥村さんのお茄子は、世界観がとにかく独特で、掘り下げるエピソードの進み方も斬新で面白かった。

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    2022年02月23日
  • 谷崎マンガ 変態アンソロジー

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    谷崎潤一郎の小説を様々な漫画家がコミカライズした作品を集めたアンソロジー。「変態アンソロジー」という副題が期待値を下げさせるが、読んでみるとこれが思いのほか面白かった。古屋兎丸としりあがり寿が飛び抜けてつまらない以外どれも良い。特に画家の山口晃が漫画に挑んだ「台所太平記」と、近藤聡乃の「夢の浮橋」が素晴らしい。「台所太平記」は未読なので原作の方も読みたくなった。「夢の浮橋」はかなりアレンジが加えられていてほとんどオリジナルに近い感じだがなんとも怖い。あと、榎本俊二の「青塚氏の話」、高野文子「陰翳礼讃」も良い。高野文子は如何にも高野文子という感じ。

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    2021年08月22日
  • ドミトリーともきんす

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    科学は全然くわしくないけど、ちょっとくわしくなりたくなる。理経の人はクールで難しいみたいな偏見がくつがえされて、すごくほっこりする。ちょっと不思議でやさしい気持ちになる

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    2021年06月11日
  • 青い鳥 (新装版)

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    成人式の後、親友と行ったスナックの名前が "青い鳥" だった。
    ザ・タイガースが歌った幸福を運ぶ鳥が "青い鳥" だった。
    "青い鳥"ってどんな話か覚えていなかったので、青い鳥文庫で読んでみた。

    チルチルとミチルが青い鳥を探しに行く。
    幸せとは何かを巡る、大いなる秘密をあばきたてるのが "青い鳥"。
    色が青い鳥は沢山いるけど、本物の "青い鳥" は一匹しかいない。
    いろんな所を探し回ったが見つけられない。
    なぜなら、いつもいるのにさっぱり見えていなかった家の中にいたから。

    青い鳥って、物事の本質がわからない人には見つけられない。
    多くの人達は「贅沢」が「幸福」だと勘違いしてしまう。
    幸福の館で贅沢三昧の人達の描写が出てくる場面では「贅沢」に酔いしれている人達が「不幸」に見えた。

    この本を読んで、私も小さな "青い鳥" を見つけました。

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    2021年05月29日
  • 青い鳥 (新装版)

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    名作『青い鳥』。あらすじぐらいは聞いたことがある人も多いかもしれません。内容はとても深く、本当の幸福とは、幸福にはなにが必要か、幸福はどこにあるのか、などについて、作者は想像力を大きくはためかせて書いています。

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    2021年05月12日
  • ドミトリーともきんす

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    最近読んだ本の中でもベストかも。柔らかいタッチで描かれているけど、作者の深い知性を感じる内容でした。きん子ちゃんがほんとうにかわいい。癒し。

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    2021年01月05日
  • ラッキー嬢ちゃんのあたらしい仕事

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    数時間で読み終わってしまった、少しだけ読む気でいたのに止められなかった~
    デパートできらきら働くところとても素敵だった!

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    2020年12月08日
  • 棒がいっぽん

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    凄い作品でした。

    なんでもない日常のひとこまが切り取られているようで、じつはSF設定だったりするところが、絶妙な表現力。

    ン十年ぶりに読みましたが、学生時代に難解か、無意味に思えたシーンが、しみじみ身に染みて。

    日常をホンワカとして過ごしながら、今後なにか予想できないようなことが起こりそうな怖さも感じられて、それは登場人物達の表情や、間からなのか、不穏な不安定な、さみしいようなたのしいような微妙なっ空気が感じられる。
    それは自分の人生経験からにじみ出てくるような感覚なのかも知れません。

    なんど読んでも、新たな発見ができそうな、おいしいお食事を食べているような作品だと思います。

    短編集だけど、それぞれの作品の力が強いです。

    特に印象に残ったのは以下

    ・美しい町
     戦後の団地に住む夫婦のつつましくも若い力が感じられる、現在からの視点で考えると、その後の2人の老後まで、どうなったのかなと行間へのイメージが広がる作品。

    ・東京コロボックル
     ちいさなコロボックル達が、排気口やテレビに住んでいる。
     主人公の若い恋人たちが、人間とパラレルに生活をしている。
     自分たちの家に、こんなコロボックルが住んでいると思うと、とても豊かな気分になれる。

    ・奥村さんのお茄子
     宇宙からきた女性が、奥村さんの一九六八年六月六日のお昼に何を食べたかを調べに来る。
     ミステリアスで、突飛な設定でいて、超日常的で、郷愁を帯びている。コマ割り、絵も活き活きしていて。

     こんな世界を描ける高野さんは、やはり天才です。

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    2020年11月10日
  • 棒がいっぽん

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    「美しき町」は、その後二人が平凡に、でも幸せに老いていくのであろうということを感じさせる素敵な一編。何度でも読みたい。というか何度も読んでる。

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    2020年07月12日
  • 黄色い本 電子限定描きおろし特典つき

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    こんなふうに、読んでいる本と現実との境目が曖昧になっていくような読書体験が出来たらどんなに幸せだろうか。

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    2020年07月12日
  • ラッキー嬢ちゃんのあたらしい仕事

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    漫画を読んでいるはずなのに、舞台のお芝居を観ている気分になる。一コマ一コマが映画のカメラワークのよう。ストーリーはアメリカンなハッピーエンド。

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    2020年05月31日
  • 黄色い本 電子限定描きおろし特典つき

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    4話収録の短編集。

    田家実地子(実ッコちゃん)は、図書室で借りた「チボー家の人々」を、テスト勉強そっちのけ、寝食を忘れるほどに読みふけている。
    本の中の登場人物と心が通じ合っていく過程を鮮やかに描く『黄色い本』

    ママとルリちゃんとエリちゃん、そしてパパ。
    幸せのひとときが愛おしい
    『CLOUDY WEDNESDAY』

    とあるオフィス。
    のんびり屋さんと見せかけて結構しっかり者のたきちゃんと、周りの同僚との暖かい距離感を描いた『マヨネーズ』

    ヘルパーの里山まり子が、訪問先で偶然出会った利用者の息子と過ごした奇妙な2時間半の記録『二の二の六』

    『黄色い本』は、実ッコちゃんの読書の仕方が本当に理想的。
    バスの中で、縁側で、机の上で、そして寝る前。
    顔の影で、ページのとこ暗くなってんじゃないの?と思うくらい顔を本に近づけて読みふける実ッコちゃん。
    大好きな本を読み終わってしまうときの悲しみと、奥付までしっかり目に焼き付けるところも、めちゃくちゃ気持ちがわかったから嬉しかった。
    実ッコちゃんのトーチャンが発する、娘への暖かい眼差しとセリフもすべて心に響いた。
    10代で、ここまで没頭できる本を見つけられるって本当に幸せなことだ。

    『CLOUDY WEDNESDAY』は、パパが藤岡弘、みたいな風貌でちょっと意外だった笑
    そんなパパが久しぶりにお家に帰って来たときにママがふと「かっこいい」と呟くシーンが好き。

    『マヨネーズ』は、とにかくラストシーンのたきちゃんがかわいくて大好き。
    しあわせはやつは、無敵。
    無敵なやつは、やさしい。
    この境地に、自分もいけたらなぁ。

    『二の二の六』は、仕事とか家事をしながら歌う(しかも懐メロ)人を他人とは思えないので、まり子さんには自信持って幸せになってほしいな…と思った。まり子さんは自分が不幸だなんてあまり思ってないかもしれないけれどね。

    そして1冊読み終わったとき、自分も何かに没頭したくなっていたのだった。
    没頭=幸せ、なんだな。

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    2020年05月20日
  • ドミトリーともきんす

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    これは なんと素敵な一冊でしょう
    中谷宇吉郎さんが 好きな人
    牧野富太郎さんが 好きな人
    湯川秀樹さんが 好きな人
    朝永真振一郎さんが 好きな人

    手塚治虫さんが 好きな人
    中原中也さんが 好きな人
    宮澤賢治さんが 好きな人
    ビアトリクス・ポターさんが 好きな人
    バージニア・リー・バートンさんが 好きな人
    レイチェル・カーソンさんが 好きな人
    …
    「詩と科学が遠いようで近い」の雰囲気を
    持っておられるさまざまなお人たち

    手元に置いて
    何度でも
    いつでも
    手に取りたい一冊です

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    2020年01月24日