高野文子のレビュー一覧

  • 動物園ものがたり

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    かわいい表紙から想像できるほのぼのとしたお話にとどまらない、深みのある物語だった。章ごとに、まあちゃん、カバ係の井上くん、おじいさんとおばあさん、まあちゃんのおとうさんとおかあさん、に語り手が変わっていく。それによって、人にはうかがい知れない、人それぞれの想いやかなしみ、よろこびがうかびあがってきて、それほど長いお話ではないのだけど読み応えがあった。みんながそれぞれ精一杯生きている姿にあたたかな気持ちをもらえた。

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    2010年10月13日
  • 動物園ものがたり

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    高野文子さんの挿絵がすてきな、
    動物園が舞台でほのぼのとした幼年童話かと思って
    読みはじめたら・・・

    3年生向けくらいの物語ではあるのだけど、
    おとなの人も、読んでいいと思う。

    ある日、あるとき、
    動物園という場所に居合わせた人たちの、一日。

    ある部分は関わって、でも、
    悩み、かなしみ、よろこび、思い出・・
    すべてが見えて共有できるわけではなくて。

    ふつうの人たちに、しっかりと責任もって寄り添った、
    帯に書かれているように、「登場人物ぜんいんが、主人公のお話」でした。


    作者の方は、はじめての児童書だって。
    あとがきも、よかったです。

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    2010年08月26日
  • 棒がいっぽん

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    「病気になったトモコさん」の、オブラートが空に飛んでいく場面の表現がすごい。
    何度も何度も読み返せる作品集。

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    2010年03月24日
  • 棒がいっぽん

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    高野文子の短編集。漫画でこんな表現ができるんだと驚きました。こまの中を人や物がこんなにダイナミックに動きだすなんて。お話としては東京コロボックルが好きです。

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    2009年10月25日
  • 棒がいっぽん

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    長嶋有「電気製品列伝」で絶賛されていたので、読んでみた。いや、すごかった。この人の頭の中をのぞいてみたい。頭の中もすごいが、それがそのまま漫画本になっているのがすごいと思った。

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    2011年09月28日
  • 棒がいっぽん

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    みえないものをきれいに、みえるものをみえる以上にきれいに描いてある本。
    最初の短編、美しき町の風景には息をのむ。

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    2009年10月04日
  • ラッキー嬢ちゃんのあたらしい仕事

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    デパート大好きな少女ラッキーの繰り広げる冒険活劇。
    一昔前の子供向けアニメみたいな感じで、高野作品の中でも非常に分かりやすいストーリーとなっている。しかしそれが圧倒的に洗練された絵柄と構成力で、まるで一本の映画を見ているかのような気分にさせられてしまうのだから不思議。

    私は短編集「黄色い本」が好きなんだけど、万人が読んで面白いと思えるのはこっちかなーと思う。

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    2013年08月30日
  • ドミトリーともきんす

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    ネタバレ

    ドミトリーともきんす

    天才高野文子氏の科学エッセイ入門といったかんじでしょうか。
    科学界の著名人たち、朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹氏たちが寮婦のともさんとその子供のきん子ちゃんにより、その著書の一部が引用されて、その世界に案内されます。
    題名はジョージ・ガモフ氏の「トムキンスの冒険」のもじり。
    理系である科学者の言葉を文系である高野氏のセンスで語りなおすというところに本書の意義があるのかもしれません。
    いくつかの著作、読んでみたくなりました。
    特にトムキンスの冒険!

    竹蔵

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    2025年11月19日
  • るきさん

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    舞台は90年代周辺、女性2人るきさんとえっちゃん、場所はほぼ室内かお買い物で、繰り広げられるお話。
    解説文も込みで、お話が完結するような感じがした。
    2人の関係性にイメージを与えてくれたからだと思う

    るきさん、最後話で、海外にふらっーと住んでしまう、フッ軽さ。
    1番彼女の性格が出てるような気がして、好きなシーン

    古本市にでゲット

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    2024年11月23日
  • るきさん

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    雑誌Hanakoに連載されていたという、2ページ読み切りの漫画を集めたもの。すべてカラーなのがすごい。
    描かれたのがバブル時代終わりかけの頃で、飲み会に着飾って参加しタクシーで帰る、懐かしさもあった。
    主人公のるきさんは、当時は珍しかったと思われる、在宅ワークで生計を立てる妙齢の独身女性である。とても仲がいい同じく独身女性の友人がいて、お互いに支えになっているようだ。二人とも自由を楽しんでいる。
    自分が東京で独身OLしていた頃を思い出しながら、ほのぼのと読んだ。最初の方はオチがない漫画だなと感じていたが、それがいいみたい。
    最後にびっくりの展開になるが、これもバブル時代っぽい終わり方だと思った

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    2024年05月20日
  • るきさん

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    るきさんが自由気ままに生きてる姿はこちらまでのんびりな気持ちになります。友達との関係性を付かず離れずでいい感じ。生活を楽しんでる姿が印象的です。誕生日に家事をお互いにしあうのはすごくいいアイデアだと思いました(^^)ほっこりするお話です

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    2024年03月12日
  • ドミトリーともきんす

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    朝ドラの牧野富太郎が出てきたはず…と思い再読。
    前回も今回も、難しくてさっぱりわからなかったけど、不思議な雰囲気が好き。牧野富太郎の話はわかりやすい。
    朝永振一郎のエピソードだったか、鏡を見ながら家の中を歩き回るのは私も幼少時よくやっていたので嬉しかった。
    科学って、哲学みたいだと思った。次元が違うほど頭がいい人っているんだなぁ、ありがたいことだ。絵が手塚治虫みたいなところがあった。

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    2023年04月16日
  • ドミトリーともきんす

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    ずっと積読だった漫画をやっと読んだ。
    最初は難しい話かな、と思ったが、牧野富太郎が出てきたりと、楽しく読み終える事が出来た。
    「詩の朗読」の章が良かった。

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    2023年02月27日
  • いずみさん、とっておいてはどうですか

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    突然に始まるのは、この本の舞台「昭和のくらし博物館」。
    昭和26年に建った木造住宅のその中にも家財道具がそっくり残っている。
    とても綺麗に管理されてるなぁ…と感心する。
    そして、とっておいてどうですかのタイトルどうりそのままに懐かしいものがたくさん残っている。
    おもちゃはもちろんのこと絵日記や宿題ノートなど。
    保存していることに驚いた。
    日常に使用していた、洗濯板やタライ、火鉢、七輪など昔の道具を置いてることによって、暮らしの営みを知り、知恵と技を伝え体験する。
    それが繋がっていく…大切なことだと感じた。


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    2023年02月11日
  • ドミトリーともきんす

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    牧野富太郎について気になっているものの、どこから手をつけようか迷って、この本から入ろうと手にとってみたら、思った以上に興味深い内容でした。

    四人の科学者が暮らすドミトリーともきんす。寮母さんと娘さんと彼らの会話から、彼らがどんなことを扱っていたのかわかり、しかも彼らのエッセイを中心とした読書案内もしてくれて、いい本でした。

    研究内容だけに特化していたら、多分わからなすぎて敬遠していたと思うのですが、エッセイを中心に紹介してもらうと、その人の人となりも一緒に知ることができるので、興味が持てる気がします。さて、牧野さんのエッセイを読もう。

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    2022年12月23日
  • るきさん

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    この文庫版じゃないんだけどなあ・・・(これしか登録がない)
    『ドミトリーともきんす』が面白かったので、手に取ってみた。

    cafe海猫山猫で拝見。『Hanako』に連載されてたのかー(へ~x5)

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    2022年07月14日
  • ドミトリーともきんす

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    ネタバレ

    Book Cafeで、ふと気になって手にしてみた。
    著者のプロフィールに、「2003年に手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞」とあり、なるほどな、という画風に納得。

    不思議な学生寮「ともきんす」の二階に、時代も異なる4人の科学者(の卵?)である学生が下宿しているという体で、物語が進む。
    個々の回で、それぞれの科学者の著作のなかの印象的な言葉を中心に、その科学者のパーソナリティや、研究対象への興味、世に伝えたい思いを探っていく。

    独特のペーソスと、科学者たちにも若い学生時代があったのだなと、そのヒトトナリに触れるようでもあり、面白い。

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    2022年01月04日
  • ドミトリーともきんす

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    おまけのような位置付けの、冒頭の『球面世界』が、発想が奇抜で一番面白かった。
    きん子ちゃんが作中で少しづつ成長してしているのが嬉しい。

    四人の科学者(とガモフ氏)はそれぞれカッコよく、紹介してある本を読みたくなった。

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    2021年11月27日
  • ドミトリーともきんす

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    持ち歩ける膨大な世界があることで知ったつもりになっているけれど、知らないことは身近に たくさん たくさん、だなぁ。

    あたらしい目に、あたらしい脳に、あたらしい手に
    「知らない」が溢れることを願う。

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    2019年06月14日
  • 本屋になりたい ――この島の本を売る

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    ネタバレ

    古本屋がどういった仕事をしているのか、あまりイメージが持てていなかったので勉強になった。
    書店での勤務経験もあり、その立場からの話もあり、なんだか業界に詳しくなれた気がした。

    丁寧で温かみのある文章も印象的でした。

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    2018年02月14日