高野文子のレビュー一覧
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まず印象に残ったのは絵の美しさ。柔らかくて繊細な線やコマの間に流れる静けさが心地よく、読んでいるだけでゆっくりとした時間の中に引き込まれていくような感覚になります。
「科学」と聞くと難しそうで、少し身構えてしまうところがあるがこの作品では、科学の世界をマンガというやさしい形で伝えてくれていてとても新鮮に感じました。
登場する科学者たちが“○○くん”と呼ばれて親しみやすく描かれていることで、「すごい人」ではあるけれど「遠い存在」ではなく、身近に感じられる。
特に、科学の考え方や感じ方を、日常の風景や会話の中にさりげなく取り入れているところが印象的で、難しい説明ではなく、「こんなふうに考えるって、ちょっと面白いな」と思わせてくれるような場面が多かったです。
これまで科学に興味がなかった人や、苦手意識がある人でも、この作品を通して「科学ってこんなふうに感じてもいいんだ」と思えるきっかけになると思います。
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Posted by ブクログ
ネタバレ高野文子さんの漫画、初読み。
なんとも心地の良い語りの距離感とイラスト。
朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹といった日本を代表する偉大なる科学者達を”ともこ”と”きんこちゃん”の営む想像上の下宿に住まわせ、対話し、その名著達を紹介するという、漫画という形式にして極めて学術的試みの作品。
それぞれの学者達の理論を象徴するかのようなモチーフ選びとそれを表現するコマ割りが秀逸。
時間、空間を忘れ意識が引き込まれる。
章末の引用や著作のエッセンスの紹介文などは正直高尚すぎてよくわからないのだが、こういう熱い想いが未来を切り拓くのだなぁというところはいたく実感。
著作を読んでみようと思うにはまだハードルが高く感じるが、こういった紹介は見識をわずかばかりでも広げることができる意味でありがたい。 -
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すわ!高野文子の新作が出ていた(2022年9月発行)!私としたことが!
取り寄せて紐解いてみると、高野文子の絵はほとんどないのであった。でも、これは高野文子が「昭和のくらし博物館」学芸員となって、一つの展示会の準備をした、その全貌なのである。紛うことなき高野文子著作と言っていい。
昭和のくらし博物館、紛うことなき「マニアック博物館」である。外観はまるきり昭和の二階建て木造住宅。その2階で2017年「山口さんちの子ども部屋」という展示会があった。1961年、9才のいずみさん、7才のわかばさん姉妹の持ち物・人形や玩具、日記などさまざまな「暮らしのかたち」が再現された。実にタイムカプセルのような、お母さん静子さんがとっておいた箱が博物館に寄贈されたのだ。
高野文子の絵はほとんどないけど、構成は普通の図録では見たことないほど微に入り細に入り表現されて、後半は山口姉妹のインタビューも入って、とっても楽しい。
私の家には姉妹はいなかったので、あんまり暮らしは被らないけど、それでも60年代豊島区千早町の子供の世界は想像できた。おはじきや、手作りの着せ替え紙人形、絵日記、国語ノート、お人形ごっこの豊富な衣装、小道具、紙着せ替えの歴史、果ては身寄りのない少女を家に住まわせていたこと(子どものお世話係)、都会の家の独特な間取り等々、60年代の暮らしを覚えている女性にとっては、いろんな発見がある本だと思う。
題名の由来。写生画の裏面にお母さんの筆跡で「この絵はよくかけてあるので、とっておいてはどうですか」というメモがあったという。それを高野文子が筆跡を真似て題名にした。
私はあんまりモノを使っての遊びはしなかったから、残るものは少ないけど、私のたくさん描いた図画、仏壇にしまっておいたはずの創作ノート、夏休みの日記、抱っこ人形‥‥あれらはいったい何処へ行ったのだろう。
博物館住所 東京都大田区南久が原2-26-19
開館 金・土・日・祝 10時〜17時
機会があれば行ってみたい。
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Posted by ブクログ
NHK理想的本箱で紹介されて。紹介されていた特集のタイトルとは違うなあと。「友だちと絶交した時に読む本」ではなかったなあ。
高野文子さん。少女漫画でも少年漫画でもない。独自の味わいがあります。
盛子さまのおひなまつり ヒエラルキーのつらさ、その中に垣間見えるユーモア
上海の街角で ひどいオトコの話。でも、オトコがすべてではありません。
春ノ波止場デウマレタ鳥ハ 地の文は旧仮名遣い。横浜の雰囲気。絶交ではなく、子供のころ人と心を通わせても、それを確かめ合う方法がわからず…そしてある日突然別れが来る…そんな切なさがありました。
ボビー&ハーシー おしゃれでかわいい感じ。このタイプのストーリーが好きです。
デイビスの計算 好き同士が犯罪の加害者被害者になる切なさ。映画でもサスペンス・ラブ付き、スリラー・ラブ付きが大好きですが、そのテイストがあります。
高野さん、ハマる人とハマらない人にわかれそうですね。
私自身は、ここ2年以内にようやく読み始め。ちょっと苦手意識がありましたが、一度知るととことん読みたくなる、そんな作家さんです。
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