高野文子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
表題作「黄色い本」を筆頭に、4つの短編漫画が収録された本作。ここでは表題作「黄色い本」について。
女学生である主人公・実地子が、『チボー家の人々』という作品を読み終えるまでを描いた、言ってしまえばそれだけの作品です。
とは言え、周りのことや周りの音が気にならなくなるほど夢中に本を読みふけったり、夢中になりすぎて自分が本の世界に入り込んだり、残りページが無くなる間際の一種の寂しさだったり。本好きとしては「なんか、分かる」としみじみ共感できる部分も。
現実と本の世界を行ったり来たりする展開に最初は戸惑いがありましたが、繰り返し読むことで不思議とクセになる1冊です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「ほんのれんラジオ」(vol.13-5 2024/5/8配信の回)で知ったマンガ。
「マガジンハウス刊『Hanako』1988年6月2日号~1992年12月17日号掲載に加筆」とのこと。解説は氷室冴子。
1988(昭和63)~1992(平成4)という掲載期間で描かれたのは、30代未婚独身女性の生活(在宅ワーカー!)。趣味は切手収集。フットワークが軽く、また、一方ではズボラな一面も。自分のペースで生きる「おひとりさま」とは、今でも「新しい」と言えそうなライフスタイル。
必要ならば使うつもり、売るつもりでもいるらしい切手コレクション。1989年2月2日掲載回(p.22~25)では、友人「えっちゃん」が年賀状のお返しを送るにあたって「とっておきの切手をごほうし」を提案し、「ぶなんなところで『国土緑化』」(1985年)の切手1枚を提供。最終回では、宝物の切手を売りに「切手市 行くことにしたわ」と、えっちゃんに電話連絡。そして「永らくお世話になりました」と別れの挨拶となるのであった…。
しかし、第一次国宝シリーズ「普賢菩薩」や近代美術シリーズ「裸婦」、「1964姫路城修理」…(これらは先の回で、「ぶなんな」国土緑化の切手の前に提案して却下されたものたち)といった、どれも戦後に発行された、当時としては大して古くない切手コレクション。売ったところで、「没落貴族のハイミス気分」(p.117)にはなれないと思うがなあ。たとえバブル期であっても。
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