あらすじ
電子化を記念し、高野文子先生による電子限定描きおろし特典を巻末に収録!
小説の主人公に自分を重ね、図書館で借りた本を読みふける少女。名作「チボー家の人々」を題材に採った表題作のほか、3編を収録。会社の片隅で繰り広げられる、恋か?セクハラか?本人たちにもわからない小さな騒動「マヨネーズ」、ボランティアが派遣先で起こすスリリングなすれ違い「二の二の六」など、バラエティー豊かに人生の真実と上澄みをすくい取る、たぐいまれなる作品集。ユーモアとクールな距離感が織りなす絶妙なバランス、名手による4編の物語をお楽しみください。
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若い頃に夢中になる没入的世界観と地に足のついた生活の対比が素晴らしくて、読書の魅力の全てが詰まっていた。この世はいい世界なのかもしれないと錯覚した。泣いちゃいました。
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最近、高野文子にはまっている。遅ればせながら。
この作品も、例に漏れずよい。
何がよいのか、表現力と語彙の不足によりうまく説明できないけれど、とにかくよい。
一回読んで理解できないところもよい。分かりにくいのではなく、深さがある。たぶん。
感じることと読み解こうとすること、両方が求められている気がする。そういった読書体験はとても心地よい。
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4話収録の短編集。
田家実地子(実ッコちゃん)は、図書室で借りた「チボー家の人々」を、テスト勉強そっちのけ、寝食を忘れるほどに読みふけている。
本の中の登場人物と心が通じ合っていく過程を鮮やかに描く『黄色い本』
ママとルリちゃんとエリちゃん、そしてパパ。
幸せのひとときが愛おしい
『CLOUDY WEDNESDAY』
とあるオフィス。
のんびり屋さんと見せかけて結構しっかり者のたきちゃんと、周りの同僚との暖かい距離感を描いた『マヨネーズ』
ヘルパーの里山まり子が、訪問先で偶然出会った利用者の息子と過ごした奇妙な2時間半の記録『二の二の六』
『黄色い本』は、実ッコちゃんの読書の仕方が本当に理想的。
バスの中で、縁側で、机の上で、そして寝る前。
顔の影で、ページのとこ暗くなってんじゃないの?と思うくらい顔を本に近づけて読みふける実ッコちゃん。
大好きな本を読み終わってしまうときの悲しみと、奥付までしっかり目に焼き付けるところも、めちゃくちゃ気持ちがわかったから嬉しかった。
実ッコちゃんのトーチャンが発する、娘への暖かい眼差しとセリフもすべて心に響いた。
10代で、ここまで没頭できる本を見つけられるって本当に幸せなことだ。
『CLOUDY WEDNESDAY』は、パパが藤岡弘、みたいな風貌でちょっと意外だった笑
そんなパパが久しぶりにお家に帰って来たときにママがふと「かっこいい」と呟くシーンが好き。
『マヨネーズ』は、とにかくラストシーンのたきちゃんがかわいくて大好き。
しあわせはやつは、無敵。
無敵なやつは、やさしい。
この境地に、自分もいけたらなぁ。
『二の二の六』は、仕事とか家事をしながら歌う(しかも懐メロ)人を他人とは思えないので、まり子さんには自信持って幸せになってほしいな…と思った。まり子さんは自分が不幸だなんてあまり思ってないかもしれないけれどね。
そして1冊読み終わったとき、自分も何かに没頭したくなっていたのだった。
没頭=幸せ、なんだな。
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もう一度。何度でも何度でも読み返す。「好きな本を一生持ってるのもいいもんだと俺は思うがな」実ッコが戦ってるものは何なんだろうな、そんなことを何度も考える。ワタシもこんな風に本を読もう、と思う。
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コマの流れが独特で、再読してやっと内容が分かった。
滋味深い日本映画の様に話が構成されている。
凄いなあ。絵も素晴らしく巧い。
他も読んでみよう。
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それが本であれ人間相手であれ、大切なのはいかにして出会うかだ。本当に大切な、心に残る相手や作品というのは出会うべき時に出会い、そこに必然性がおのずと宿ってしまうもの。それは私の人生に寄り添い、並走し、いつか離れてしまう時が来ようとも私の中に留まり続けるのだ。『チボー家の人々』と出会うべくして出会った地方の高校生本を描いた本作は、読むことの純粋な喜び、いや、人生の支えとなるものと出会うことのできた喜び、その美しさを無造作に差し出しどこまでも震えさせてくれる。目を開かせてくれる。ただひたすらに、突き刺さる。
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表題作に対するレビュー。
主人公の実ッコが一冊の本を読み終えるまでの話で、首尾一貫それだけの話と言って良いと思います。
本の中の崇高な世界とありふれた田舎の生活が同時に混ざりながら進んでいきますが、この辺の書き方が非常に巧みで、普段の生活と本の世界が曖昧になるクラクラした感覚を共有できました。
大きな波のあるストーリーではありませんが、最後まで不思議と読んでしまう魅力があります。
絵が魅力的なのはもちろん、動きや擬音が気持ちいいというのもあるかもしれません。
実ッコが自分なりの答えを見つけたような終わり方は読後感が良く、たまに本棚から出して読みたくなります。
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題名にもなっている「黄色い本」からなる4つの物語。1日中読み耽っている女の子がとても良かった。自分も休みの日は家に籠もって読もうかな?
全体的に、現実と妄想が入り混じっていて非現実感を味わえた。
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お父ちゃんがその本買うか?と実っこにいうシーンが心に残った。好きな本を一生持っているのもいいものだと。結婚する時に、わたしの父が婚約者に向かって「この子に本を読ませてやってくれ」と言ってくれたことが浮かんだ。あのころは、まだどんな気持ちでいってくれたのか知らない世間知らずだった。
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石岡の授業でこの人の漫画を初めて読んだけど、
童謡オマージュじゃないときも童謡みたいなテンションだなーあといつか現代文で出てきた「黄色い犬」だか「黄色い本」だかを思い出した。
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副題は、ジャック・チボーという名の友人
こんなに本の中の人と共に生きれたら、
いや、こんなにも共に生きたい人に出会えたら、
とてもステキ
いつか、チボー家の人々 を読まなければ。
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★3.7
黄色い本
どこに着地するのかと思いながら読み進めたらとても良かった 本を読むことへの情熱(?)
「好きな本を一生持っているのもいいもんだと俺は思うがな」
CLOUDY WEDNESDAY
よくわからん
マヨネーズ
ちょっとおもしろい
ニのニの六
ちょっとおもしろい
この人の作品は意味を求めて良いものと求めてはいけないもののに種類があるように思う 意味を考えるのではなく感じるのだ 思うのだ don't think, feel
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心地よく、頭の中がかき回される感じ。
読み終わると、余分な力がなんとなく抜けていた。
こういう本がかけてしまう人のことを、天才っていうのかな。
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穂村弘氏のエッセイで紹介されていた。
初めて読んだ、こんな漫画。小説は想像力を要するもの、漫画は頭ゆるゆるでも読めるもの、と思っていた。その先入観をひっくり返してくれた。1回読んだだけじゃ理解できなかった。
本に夢中になるあまり本の世界に入り込む、表題作『黄色い本』。本の中では何にだってなれる。いや、子どもの空想の世界で不可能はない。そんな懐かしい感覚を呼び覚ましてくれた。
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うーん、やっぱり高野文子というのは、一回読んだだけでは良くわからん、というのが正直なところだ。で、ヘンテコな絵で、わかりにくいストーリーなのに、もう一回読んで見たいという気にさせられる不思議な魅力を持っているとというのも正直な感想である。
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これは…こんな感じ初めてなのだ(;゚д゚)
漫画を読んだはずが一冊の本を読書したような読後感?!
本が好きな僕は気に入った(〃ω〃)
正直、一回目では面白いとは思わなかった(-ω-;)
でも二、三回と読むと何故だか面白くなってくる!まさにスルメ本!!
何度も読めるから限られたお家のスペースにこの本を置くことに僕は決めたよ(。・ω・。)b
内容は『元祖、日常系漫画』?
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表題作「黄色い本」を筆頭に、4つの短編漫画が収録された本作。ここでは表題作「黄色い本」について。
女学生である主人公・実地子が、『チボー家の人々』という作品を読み終えるまでを描いた、言ってしまえばそれだけの作品です。
とは言え、周りのことや周りの音が気にならなくなるほど夢中に本を読みふけったり、夢中になりすぎて自分が本の世界に入り込んだり、残りページが無くなる間際の一種の寂しさだったり。本好きとしては「なんか、分かる」としみじみ共感できる部分も。
現実と本の世界を行ったり来たりする展開に最初は戸惑いがありましたが、繰り返し読むことで不思議とクセになる1冊です。
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絵柄が受け付けないけれど、すごい技巧だと思う。
すごく好きで、その本の世界に入り込んでしまって登場人物と会話しちゃう感覚、昔はあったなー。
マヨネーズという話もなんだか味わい深かった。
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今から四半世紀前の出版。そこからさらに四半世紀以上前を描いた表題作と、出版時点と同時代と思しき併録3作をまとめて読むと、結婚や恋愛の部分に関する価値観の激変は、出版後の四半世紀に起きているのだと痛感する。「マヨネーズ」「二の二の六」のラストには時代を感じてしまう。
漫画としては例えば、急須を裏向けて茶殻を捨てる時に急須の横を手で叩く、その左手の手つきに描き手の力量をみる。
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【たか】高野文子『黄色い本:ジャック・チボーという名の友人』講談社アフタヌーンKCデラックス[図]2025年1月18日[C]絶妙な空気感▷黄色い本:だってあなたとわたしってとっても考え方が似ているんですもの/電気つけると暗いねえ/好きな本を 一生持ってるのもいいもんだと▷CLOUDY WEDNESDAY:そうなのよ もう赤ちゃんじゃないよのね▷マヨネーズ:縁は異なもの▷二の二の六:縁は逃すもの
▷『チボー家の人々』も『チボー家のジャック』も読んだのは半世紀も前なのでカケラも残っていないですが、わりと熱心に読んだという記憶はあるのでこの本を手に取りました。
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様々な人間関係の中で生じる空気感や会話の中での間が上手に表現されていて独特の世界観がある。
少し難しい表現もあったが、面白かったのでまた読み返したい。
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さすがの画力、デザイン性。
一コマ、一コマに意味があり、コマとコマの間のつながりを理解し、それをストーリーとして味わうのに、時間がかかる。なので、するする読めない。じっくりじっくり読む。
生活の一場面を職人芸のように、きりとるような。
マンガ。
この本にでてくる女の主人公何人かは、ダメな男に弱いのかな?と、感じた。
イヤで、せこいけど、魅力的という書き方なのかな?
それとも、男なんて、そんなもの。という突き放しつつ、暖かく見守る母性本能なのか?
私が女だったら、普通にかっこよく、やさしい男がいいな。