感情タグBEST3
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これは なんと素敵な一冊でしょう
中谷宇吉郎さんが 好きな人
牧野富太郎さんが 好きな人
湯川秀樹さんが 好きな人
朝永真振一郎さんが 好きな人
手塚治虫さんが 好きな人
中原中也さんが 好きな人
宮澤賢治さんが 好きな人
ビアトリクス・ポターさんが 好きな人
バージニア・リー・バートンさんが 好きな人
レイチェル・カーソンさんが 好きな人
…
「詩と科学が遠いようで近い」の雰囲気を
持っておられるさまざまなお人たち
手元に置いて
何度でも
いつでも
手に取りたい一冊です
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とても良かった。
自然化学の本の読書案内。
高野氏はいままで、絶対安全剃刀と棒がいっぽん、るきさんしきぶとんさん〜(絵本)しか読んだことがありませんでしたが、柔らかで繊細な、自由きままな線と温かみがありながら淡々としたストーリー(どこか観測者的な)がとても好きで。
動機は高野氏のあとがきに…その目論みは大成功、ぜんぶの本が読んでみたくなりました。なんてあたたかな…ほんとうに、寮母さん おかあさんの眼差しで、あたたかく、それでいて入り込みすぎない…見守る姿勢、意志・意図が線に、まんがというものがたりに、ここまで表現し得るのか.と腰を抜かしました。
話題の牧野富太郎氏も登場します。とっても魅力的なお姿で…ひらひら。
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面白かったです。そして、登場される明治大正昭和をまたにかけた天才秀才たちの本を読んでみたいなと、次々読書が繋がりました。ぶつりはわかりませんが、湯川秀樹先生の旅人という随筆は、幼少期からの環境や思っていたこと、感じていたことが書かれていて、そういう家族で、こういう少年で、ああゆう天才だったのかぁと、興味深く読めました。
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科学は全然くわしくないけど、ちょっとくわしくなりたくなる。理経の人はクールで難しいみたいな偏見がくつがえされて、すごくほっこりする。ちょっと不思議でやさしい気持ちになる
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川上澄生の明治の版画を思い出した。時代の距離感がちょうど3世代分くらい、というところか。文体と画風との違い、製図ペンで書いたという均一な線。最後の3ページのなんというリリック。
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トモナガ君、マキノ君、ナカヤ君、ユカワ君が住んでるドミトリー。こんな寮に学生の頃住んでたらと想像しながら読みました。4人の中では特に雪の結晶で著名な中谷宇吉郎の本「科学の方法」に強く影響を受けました。
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独特な世界観と絵の柔らかさと自然、この世にあるもの、そこにただあるものの美しさ。
意味を見出すのは人間のエゴと知と能力。
文字と絵から、優しさを感じた。
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前から気になっていた本を、胡桃堂喫茶店の本棚で見つけて読破。とっつきにくいと思っていた科学の考え方がとも子さんときん子ちゃんとの掛け合いでするすると読める。
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作家、カフカは、
「祈りと芸術は、情熱的な意思の行為です。祈りと、芸術と、学問の研究と、これは姿こそちがえ、同じ坩堝から燃え上がる三つの焔にすぎないのです。」
と言った。また、ノーベル賞受賞した湯川秀樹にも、次のような言葉がある。
「詩と科学遠いようで近い。
近いようで遠い。
〔略〕
しかしなんだか近いようにも思われる。どうしてだろうか。
出発点が同じだからだ。どちらも自然を見ること聞くことからはじまる。 」
面白いことに、詩(芸術)と科学(学問)は、同じものだという感覚を、文学者であるカフカと、科学者である湯川秀樹が持っているのである。カフカの場合は祈りもまた、詩や科学と同じだと言うが、祈りが自己の内を見つめ、対峙する行為だとすれば、詩や科学に並ぶのも納得できるだろう。深く深く、世界を見つめようとする心。それが、学問や芸術に共通する眼差しなのだ。
しかし、それって、どんな眼差しなのだろう。科学者や芸術家には、いったいどんなふうに世界が見えているのだろう。芸術家の場合は、芸術作品である絵や小説を読むことで、こんなふうに世界を見ているのかな、と想像することもできるけれど、科学者の世界の見方って、どうにも想像するのが難しい。論文を読んだところで、何もわからない。科学者の、世界を見つめる心が、詩や芸術に同じものなのだとしたら、科学者の見た世界も、覗いてみたくならないだろうか?
高野文子『ドミトリーともきんす』は、「科学者たちの言葉」をテーマにした漫画である。とも子さんときん子ちゃん母娘の経営する寮、ドミトリーともきんすに住む、朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹の四人の科学者たち。彼等の言葉を高野文子が読み込んで、彼等と一緒に生活を送れば、どんなふうに日々が目にうつってくるのかを漫画にして描き上げた。
例えば、
「なぜ鏡の中の世界では、右と左だけが反対になって、上と下は、逆さにならないのでしょう。」
と考えるトモナガ君。
「そもそも数というもはあるのかないのか。もしここにウシが十匹おったとして、十匹のウシがいることは確かとしても、十という数字がそこにあるとはいえない。数は、フィクションに近くなってゆくのです。」
というユカワ君。なるほど、そんな視点があるのか。と驚くとともに、これらの科学への出発点である視点は実のところ、私たちが見向きもしなかっただけで、日常生活の中に、あたりまえにずっと潜んでいたのだと気付く。ああ、こんなふうに、彼等は世界への眼差しを深めていくのか!
「自然科学のことを、紹介する役目」を、自然科学の本の「読書案内」の意味もこめて作られた本書。ノーベルウィークの今、科学者たちの眼差しに思いをはせながら、目を通してみるのも楽しいのではないだろうか。高野文子によって肩肘のはらない魅力的なキャラクターになった、四人の科学者たちと、彼らの言葉。これまで科学に関心のなかったひとにも、新鮮な風を吹き込んでくれるに違いない。
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時々思い出しては読んだので1年もかかった。
とても面白い!
とある企業の宣伝誌で紹介されていて面白そうだったので,楽天ポイントを利用して購入。
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高野文子さんの漫画、初読み。
なんとも心地の良い語りの距離感とイラスト。
朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹といった日本を代表する偉大なる科学者達を”ともこ”と”きんこちゃん”の営む想像上の下宿に住まわせ、対話し、その名著達を紹介するという、漫画という形式にして極めて学術的試みの作品。
それぞれの学者達の理論を象徴するかのようなモチーフ選びとそれを表現するコマ割りが秀逸。
時間、空間を忘れ意識が引き込まれる。
章末の引用や著作のエッセンスの紹介文などは正直高尚すぎてよくわからないのだが、こういう熱い想いが未来を切り拓くのだなぁというところはいたく実感。
著作を読んでみようと思うにはまだハードルが高く感じるが、こういった紹介は見識をわずかばかりでも広げることができる意味でありがたい。
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この透明な感じは、高野さんの作風なのか、紹介している科学者たちのエッセイの文章自体が持つものなのか。ちょっと違った時間の中に放り込まれるような、不思議な読後感。
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とても優しい内容で、じっくり考えたくなる素敵な本だった。想像する「もしも」の世界の設定がそもそも素敵。そうやって歴史の偉人たち、文豪たちと、心のなかでひとつ屋根の下で暮らし、毎日問を見つける生活はなんて楽しそうなんだろう。登場する若き四人の科学者たちが追究した自然科学の世界のことは一ミリも理解できてないものの、たぶんその本質にあることに、触れさせてもらったのかもしれない。そして絵が素敵!高野さん、大好きになりました。
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漫画ではあるが漫画を超えている.
四人の科学者が寮で暮らしているという設定で,湯川秀樹,牧野富太郎,朝永振一郎,中谷宇吉郎のそれぞれの著作を紹介しながら科学の一部を漫画で表現.科学的なことはともかく科学者たちの人間性に触れることのできる本.「ともきんす」がG・ガモフのトムキンスの冒険からきてるのもシャレている.女の子なのにあんまりかわいくないきん子がまたいい.
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どこで気になったのか忘れたけど、漫画系の受賞がいくつかあるみたいだから、それを見てチェックしたんだったかな。科学系読み物のブックガイドになっていて、各著作内容のさわりを、分かりやすく漫画化してくれているから、読書の動機付けにはもってこい。個人的には、気になった作品は特になかったりするけど(苦笑)。
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難しくて敬遠しがちな科学の世界を、シンプルな絵と文章で優しく招待してくれる本です。「科学ってなんだろう?」「科学に興味があるかも」と思った人にとてもおすすめ。すでにどっぷりと科学に浸っている人は、科学者としての初心にかえれる本だと思います。普段何気ない風景の中にある〝当たり前〟に疑問を持ちつづける。そんな偉大な科学者たちを知ると、自分がいかに何も見ていないのかがわかる。最後の湯川秀樹の「詩と科学」の話は、科学者というよりも、ひとりのアーティストの言葉といっても過言ではない。高野文子さんにも興味が出ました。
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漫画で紹介する科学の本とお話。
小さな下宿屋「ドミトリーともきんす」に住むのはトモナガくん、マキノくん、ナカヤくん、ユカワくん。(朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹)著名な科学者が学生の姿でお話ししてくれる。
漫画は読みやすく、シンプルで、シュールで、微笑ましく、優しい。寮母のとも子さんのマイペースで前向きでおっとりした感じと、1歳くらいの娘、きん子ちゃんと無邪気でどこか大人びた可愛らしさに癒される。
紹介される本と科学の話は正直難しい。噛み砕かれているけど難しい。
でも、科学者と著者の科学への愛が感じられて気持ちいい。幾つかいいなと思う文章や本もあった。
中谷宇吉郎の本は何度か読み挫折しているけど、やはりどこかに惹かれるなと再認識。牧野富太郎とは初めて出会った。花の全てに無駄がないという文章を読み、花物語が読んでみたくなる。
湯川秀樹の科学と詩という詩。とてもよかった。
科学者は詩人と同じ、詩情のようなものを発見するのだな。
「ひとりの人によって見つけられた詩はいくらでも多くの人にわけることができる。」この本もそんな役割を果たしているのだな。と温かい気持ちになった。
漫画は手塚治虫を感じる。滑らかでコマ割りや距離感が多彩で読んでいると静かな中にも動きがあって面白い。こう書きたいけど難しいな。素敵!
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科学の入り口を開いてくれる。
「詩と科学は遠いようで近い」を目の当たりにさせてくれる柔らかな本だ。
自然科学の本の読後感を、「乾いた涼しい風が吹いてくる」と表現するのは、妙にとてもよく腑に落ちる。
全く興味が持てなかった領域だけど、読みたくなった本が2冊あった。
こういう出会い、感謝したい。
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絵本だが、理学の入り口を紹介してくれるもの。娘も絵は気に入ったもようで最後までめくって楽しんでいた。ゆるい絵が良いなあと。
湯川氏の著作集は今後少しずつ集めて読みたい。いろんな学者がいろんな視点で思考したことが今も読めるのが素晴らしい。最近も偉大な学者が続出し、面白いご意見を述べられる。これがきけるだけでも楽しいものですなあ。
とか思いつつ、本書で紹介されている名著を探すことに(結構入手しにくいものばかりだったりして)
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朝ドラの牧野富太郎が出てきたはず…と思い再読。
前回も今回も、難しくてさっぱりわからなかったけど、不思議な雰囲気が好き。牧野富太郎の話はわかりやすい。
朝永振一郎のエピソードだったか、鏡を見ながら家の中を歩き回るのは私も幼少時よくやっていたので嬉しかった。
科学って、哲学みたいだと思った。次元が違うほど頭がいい人っているんだなぁ、ありがたいことだ。絵が手塚治虫みたいなところがあった。
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ずっと積読だった漫画をやっと読んだ。
最初は難しい話かな、と思ったが、牧野富太郎が出てきたりと、楽しく読み終える事が出来た。
「詩の朗読」の章が良かった。
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牧野富太郎について気になっているものの、どこから手をつけようか迷って、この本から入ろうと手にとってみたら、思った以上に興味深い内容でした。
四人の科学者が暮らすドミトリーともきんす。寮母さんと娘さんと彼らの会話から、彼らがどんなことを扱っていたのかわかり、しかも彼らのエッセイを中心とした読書案内もしてくれて、いい本でした。
研究内容だけに特化していたら、多分わからなすぎて敬遠していたと思うのですが、エッセイを中心に紹介してもらうと、その人の人となりも一緒に知ることができるので、興味が持てる気がします。さて、牧野さんのエッセイを読もう。
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Book Cafeで、ふと気になって手にしてみた。
著者のプロフィールに、「2003年に手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞」とあり、なるほどな、という画風に納得。
不思議な学生寮「ともきんす」の二階に、時代も異なる4人の科学者(の卵?)である学生が下宿しているという体で、物語が進む。
個々の回で、それぞれの科学者の著作のなかの印象的な言葉を中心に、その科学者のパーソナリティや、研究対象への興味、世に伝えたい思いを探っていく。
独特のペーソスと、科学者たちにも若い学生時代があったのだなと、そのヒトトナリに触れるようでもあり、面白い。
Posted by ブクログ
おまけのような位置付けの、冒頭の『球面世界』が、発想が奇抜で一番面白かった。
きん子ちゃんが作中で少しづつ成長してしているのが嬉しい。
四人の科学者(とガモフ氏)はそれぞれカッコよく、紹介してある本を読みたくなった。