あらすじ
不思議な学生寮「ともきんす」に暮らす〈科学する人たち〉朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹……彼らが遺した文章と一組の母娘の出会いを描く、高野文子11年ぶりの新作コミック。
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Posted by ブクログ
川上澄生の明治の版画を思い出した。時代の距離感がちょうど3世代分くらい、というところか。文体と画風との違い、製図ペンで書いたという均一な線。最後の3ページのなんというリリック。
Posted by ブクログ
時々思い出しては読んだので1年もかかった。
とても面白い!
とある企業の宣伝誌で紹介されていて面白そうだったので,楽天ポイントを利用して購入。
Posted by ブクログ
高野文子さんの漫画、初読み。
なんとも心地の良い語りの距離感とイラスト。
朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹といった日本を代表する偉大なる科学者達を”ともこ”と”きんこちゃん”の営む想像上の下宿に住まわせ、対話し、その名著達を紹介するという、漫画という形式にして極めて学術的試みの作品。
それぞれの学者達の理論を象徴するかのようなモチーフ選びとそれを表現するコマ割りが秀逸。
時間、空間を忘れ意識が引き込まれる。
章末の引用や著作のエッセンスの紹介文などは正直高尚すぎてよくわからないのだが、こういう熱い想いが未来を切り拓くのだなぁというところはいたく実感。
著作を読んでみようと思うにはまだハードルが高く感じるが、こういった紹介は見識をわずかばかりでも広げることができる意味でありがたい。
Posted by ブクログ
ドミトリーともきんす
天才高野文子氏の科学エッセイ入門といったかんじでしょうか。
科学界の著名人たち、朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹氏たちが寮婦のともさんとその子供のきん子ちゃんにより、その著書の一部が引用されて、その世界に案内されます。
題名はジョージ・ガモフ氏の「トムキンスの冒険」のもじり。
理系である科学者の言葉を文系である高野氏のセンスで語りなおすというところに本書の意義があるのかもしれません。
いくつかの著作、読んでみたくなりました。
特にトムキンスの冒険!
竹蔵