望月哲男のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
1861年 40歳 第16作。
死の家の記録は、ペトラシェフスキー事件に連座して、反逆罪に問われたドストエフスキーが、1850年1月から54年1月までの4年間を囚人として、頭を半分剃られ、足枷をつけられ、強盗殺人犯や詐欺師や窃盗、農民や貴族、イスラムの異民族から異端のキリスト教徒まで、雑多な人々とともにシベリアの流刑地で過ごしたときの様子を描いた作品。
ときにはチャバネゴキブリが大量に入ったスープが出てくるような境遇の中で、社会の最低辺の人間と文字通り寝食をともにしながら行った人間観察の記録である。
ここまでのドストエフスキーの作品では、デビュー作「貧しき人々」が代表作だが、あの「貧し -
Posted by ブクログ
1巻に引き続き、引き込まれる展開であった。登場人物の考え方や気持ちの変化の模様を絶妙に表現している。また、貴族や官僚、農民などロシアの生活様式が興味深い。どの階級でも、夕食後にいろいろな活動をしていることは新たな発見であった。面白い。
「牛馬に引かせるプルークのほうが人の手でやる鋤よりもよく耕せるし、速耕機を使えば効率が上がるということは彼ら(農民)も心得ているのだが、いざとなると彼らはいずれの道具も使うわけにはいかなぬという理由を無数に見つけてくるのである」p268
「ロシアには素晴らしい土地があり、素晴らしい労働力がある。そして場合によっては、あの道中で立ち寄った農家のように、働く者と土地 -
Posted by ブクログ
●「イワン・イリイチの死」
トルストイが死んだのは1910年。20世紀に入ってからである。
シェイクスピアが活躍したのが1600年代で、日本でいえば江戸時代にあたる。にもかかわらず登場人物の言葉や行動が今のわれわれに強く訴えかけてくるのは驚くべきことで、ハムレットなどは、主人公が現代人であってもちっともおかしくない。それがシェイクスピアのすごさであり、普遍性なのだろう。
ただシェイクスピアの戯曲の登場人物は、王様や王子や女王であることが多くて、これらの人々はわれわれの親類縁者にはあまりいない類の人々であるから普段どんな生活を送っていたかとなると、ほとんど知るところがない。別種の階級、別種 -
Posted by ブクログ
4巻の長編だったけど、読み進めるほどどんどん面白くなった。またいつか読み返すだろう。
生き生きと描かれている。説得力のある心理描写や比喩が面白い。
それぞれの性格からはっきりと人生が分かれ、その人の個性と思考が露呈していく。
リョーヴィンの気持ちがその時あった出来事によってころころ移り、かわいい感じもする。素直と頑固。
義父のクラブの話で、ぶよぶよ卵というのを表現がおかしかった。
リョーヴィンは生きる意味とは何かと哲学的に考えようとしたりする。でも答えが出ない。そしてある時、知る。
リョーヴィンは生きる意味とは何なのかを知る。だからといって生活は今までと同じだ。だけど、知ったことでリョー