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夜会での奇妙な事件から六ヶ月後、ムィシキンはペテルブルグに帰還した。ナスターシャ、ロゴージンとの愛憎入り交じった関係はさらに複雑怪奇なものとなり、さまざまな階層の人々を巻きこんでいく。自らの癲癇による至高体験や、現実の殺人事件にも想を得た、ドストエフスキー流恋愛小説を、画期的な新訳で。
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Posted by ブクログ
(意外と重要なことではないかと思うのだけど)この河出文庫版の『白痴』全三冊、表紙がいいですね。本当にイメージどおり。
第1巻がムイシュキン公爵とその影ロゴージン、更にはエパンチン家の秘書ガヴリーラという3人の男対ナスターシャの"恋の空騒ぎ"ならば、第2巻はムイシュキン公爵とガヴリーラ、そして途中から将校ラドームスキーの3人対アグラーヤのそれに変わり、あろうことかナスターシャがそこに介入するという...続きを読む、バブル期のトレンディドラマ真っ青の構図、結核で余命幾ばくもないイッポリートの自殺未遂が次のステージを用意するが、ナスターシャもアグラーヤも真意が図りかねて、無垢なムイシュキンが浮き立つばかり。つくづくロゴージンは人間臭い奴だ。
ここでは第2・3部について。 第1部が終わったのち、2部が始まる前にナスターシャがロゴージンやムイシュキンの所へ行ったらしいのだが、そのあたりの詳細が殆ど描かれておらず、また2部に入ってもなかなか言及されずじれったい。 また、当時のロシア情勢やキリスト教観について様々に語られるが、生憎その辺り...続きを読むにはさほど興味を持てなかった。その方面に知識が無いことが原因であり、作品を十全に味わえていないのは残念だが・・・仕方ない。
論客は裕福さに支えられてこそ生まれると思っていたが、宗教に支えられた文化においては、さにあらず。 ロシア人て大変そうだな・・・。
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