望月哲男のレビュー一覧

  • 死の家の記録

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    作家、ドストエフスキーが体験した『シベリア抑留』を基にして描かれた小説で、規格外の囚人たちに囲まれる作者の分身の孤独さと、「地獄の沙汰も金次第」という身も蓋もない『真実』を突きつけられてしまいました。

    本書は作家、ドストエフスキーが『ペトラシェフスキー事件』に連座し、1850年1月から54年1月までの4年間を西南シベリアはオムスク要塞監獄の獄中体験が下敷きとなって著された作品です。

    タイトルにある『記録』というのはノンフィクションというわけではなく、実体験ベースのフィクションとも言うべきで、実際に時間や空間の構造はもちろんのこと、本書の中に出てくる囚人や彼等を取り仕切る側の人間にも、事実と

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    2013年10月13日
  • イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ

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    本当にこの人の本は本を読んだという
    思いを私たちにさせてくれます。
    ロシア文学は難しいなんて
    言われますが、そうではないと思います。

    どちらも「死」がテーマとなる作品です。
    特に後者は妻殺しをした男の
    告白となります。
    だけれども、そこまで至る経緯は
    ここまで極端ではないものの
    誰しもが抱いたことのある
    感情ばかり。

    結婚前に読むか読まないかでも
    だいぶ違いそうな本です。

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    2013年08月31日
  • アンナ・カレーニナ 4

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    ロシア文学に早く出会えなかったことに
    本当に損をしたな、と感じました。
    人生における事柄が網羅されています。
    恋、苦悩がそこに。

    確かにアンナのとった行動は
    世間一般では相容れられない行為です。
    だけれどもそれを頭ごなしに批判することは
    出来ないと思います。

    誰しも、アンナほどではないですが
    大きい、小さいに関わらず
    道に外れてしまう、というのは
    少なからずありますので。

    目先の出来事からの逃避も
    その1つかと思いますので。

    そしてリョーヴィンに関して。
    彼の苦悩も本当に分かります。
    でも、それに気づいたのは
    大きな成功ですね。

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    2013年07月31日
  • アンナ・カレーニナ 3

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    一番長い巻でしたが問題なく読めました。
    やっぱり面白いね。
    ロシア文学は長くて、難しい。
    そんなイメージばかり抱いていましたが
    全然。面白いじゃないですか。

    きっとキティーとリョーヴィンが光
    アンナとヴロンスキーが闇なんだと思います。
    そして終盤のそれは光と闇の迎合。

    最後はどうなるのでしょうか。

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    2013年07月23日
  • アンナ・カレーニナ 2

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    はじめはこのページの多さに辟易しちゃう。
    でもいったん読み始めてしまうと
    そのコメントはどこへやら、になっちゃう不思議さ。

    扱っている世界が社交界という
    貴族の世界なのもやはり惹かれる理由かな。
    普通では体感できない世界というのが。

    私はメインのアンナよりも
    不器用で、時に意見を言うときにも
    何かと後悔ばっかりしている
    リョーヴィンが好きです。

    農業経験のある私は
    この描写は全然退屈じゃなかったなぁ。
    人によっては退屈かなぁ。

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    2013年07月19日
  • アンナ・カレーニナ 1

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    この本は実はタイトルの女性は
    少しページを読み進めてこないとでてきません。
    いきなりすごいことになるわけではないので
    そこのところ、お間違えなく。

    本当に文章が巧みに尽きる作品です。
    ロシア文学と聞くとクソ難解という
    悲しいレッテルを貼られがちですが
    この本はそうではありません。
    確かに長いですが決して難解ではなく
    彼の文章に惹かれることでしょう。

    本当の主人公はアンナなのですが
    私は失意の底に落ちたキティが気に入っています。
    彼女の再生の模様を見ていきたいです。

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    2013年07月03日
  • アンナ・カレーニナ 4

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    アンナの他人からみた時の美しさの描写、猟の描写、リョーヴィンキティの掛け合い、リョーヴィンの最期の悟りの部分、特に良かった。ありとあらゆるテーマが緻密に書き込まれていていながらわかりやすいダブルプロットでとても読みやすく☆5を付けざるをえない。とても楽しかった。

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    2013年06月21日
  • アンナ・カレーニナ 3

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    ここまでいろいろ盛り込まれてる上に面白いなぁと思うと4をつけれない。他の4と別格ゆえに5しかありえないみたいになる。

    リョーヴィンの童貞臭さがすごく好きだわ。

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    2013年06月19日
  • アンナ・カレーニナ 3

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    トルストイを読んでいる時、同時代のドストエフスキーのことをつい考えてしまう。ドストエフスキーは貧困と底辺の生活に喘ぎながらもその中から無数の声無き声を聞き取り、分裂し矛盾する人間というものを混沌的に暴き出した。それに対してトルストイは、社会に翻弄される個人というものを観察しながら人間が人間として生きようとする感情に寄り添おうとした作家だと言えるだろう。それ故に登場人物の感情の機微は丁寧に描かれ、全編通して唯一副題の付く5部20章でニコライが死に至る描写はその最たる箇所であり、凄惨ながらも祝福的ですらある。

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    2013年05月09日
  • イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ

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    ネタバレ

    幸福の虚妄と言う点で文学の優れた業をみせている。裕福に暮らすロシアの中流階級層の人間が、世俗の欲望を追うこと意外に生きる意味を見出せない時、愛欲、嫉妬、憎悪といった利己心の中で、人間の「幸福」の条件を焼き滅ぼしてしまう、という内容。

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    2012年11月24日
  • アンナ・カレーニナ 1

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    リョービンとキティのパートがよかった。多元的でとても人間臭い。農業、労働、宗教に対する考え方に非常に刺激をうけた。
    一方でアンナとヴロンスキーはまさに悲劇のヒロイン。情熱に浮かされて自分で自分を追い詰めていく様に人間の恐ろしさを感じた。

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    2012年05月16日
  • アンナ・カレーニナ 4

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    非常に恥ずかしながら、21年の生涯初のロシア文学。

    心のどこかで、いつかは触れるべきだと思っていながら漸く今回、読み終えることが出来た。
    今までの他の作品であれば、読み終えたあとは何らかの気持ちに加えて、読み終えたという達成感のようなものを感じていた。
    しかし今回は違う。
    達成感も感じてはいたが、それ以上に「もうこの作品の世界を味わうことはできない」といった寂しさを感じた。
    本作「アンナ・カレーニナ」を読むにつれ、アンナ、リョーヴィン、オブロンスキー、キティ・・・といった登場人物たちが私の日常生活の一部となっていった。
    彼らと共に過ごした時間をもうこれ以上共有できないと考えると、やはり寂しさ

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    2011年11月05日
  • 白痴2

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     ここでは第2・3部について。
     第1部が終わったのち、2部が始まる前にナスターシャがロゴージンやムイシュキンの所へ行ったらしいのだが、そのあたりの詳細が殆ど描かれておらず、また2部に入ってもなかなか言及されずじれったい。
     また、当時のロシア情勢やキリスト教観について様々に語られるが、生憎その辺りにはさほど興味を持てなかった。その方面に知識が無いことが原因であり、作品を十全に味わえていないのは残念だが・・・仕方ない。

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    2011年11月01日
  • アンナ・カレーニナ 4

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    ブロンスキーとの愛に生きようとしながらも、苦悩し、葛藤するアンナ――。『アンナ・カレーニナ』完結編。

    随分前に読み終わっていたのだけれど、卒論に気を取られていたせいもあって、感想を書くのが遅くなってしまった。
    読み終えたときの感慨をすっかり忘れてしまったことに、自分が一番がっかりしているところ・・・。やはり、感想は本を読んだらすぐ書かなくてはいけませんね。

    とはいえ、『アンナ・カレーニナ』は凄い小説であった。これは多分、間違いないと思う。

    ストーリーだけを見ると、全巻読み終わった今、納得のいかないところも多々ある。
    特にアンナのラストには、やりきれない気持ちが残った。こういう終わり方なの

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    2011年08月05日
  • アンナ・カレーニナ 3

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    ヴロンスキーとのイタリア旅行から帰国したアンナは、どうしても息子に会いたい一心でかつての我が家に戻る――。一方、新婚のリョーヴィン夫妻は、新しい生活をスタートさせるが――。

    2巻の感想で、アンナの心情がさっぱりわからない、と書いたけれど、3巻を読んでいくうちに、それも当然のことだったのかもしれない、と思うようになってきた。
    この巻でも、やはりアンナの行動ははっきりしない。自分が心の内で思っていることと矛盾した行動を取り、時にヒステリックなまでに感情を高ぶらせ、それでも輝くばかりに美しく聡明である。
    彼女自身も混乱しているのだ。どうしたらいいのか、ほんの数時間、数十分先のことさえわからないでい

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    2011年08月05日
  • 白痴1

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     小説を読み始めた頃、それこそ白痴のように読み漁ったドストエフスキーの長編小説。中でも白痴は一番好きだったので、新訳が出ていてとても嬉しかった。
     ムイシュキン(ムィシキン)公爵が列車でペテルブルクに来る所から始まるストーリーは、今まで良くも悪くも保たれていた均衡が崩れ始めるような・・・例えるならジェンガを一本一本抜いていくような緊張感があり、もうわくわくがとまらない。作者は本小説が失敗作だと自分で評していたようだけど、個人的には大満足。
     第一部で印象深いのは、やはり主人公ムイシュキンが持つ周囲の人間を引き寄せる力だと思う。列車の中でのロゴージン、エパンチン家の召使をはじめとして、白痴白痴と

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    2011年02月01日
  • アンナ・カレーニナ 4

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    トルストイの長編小説。非常に文量の長い作品であるが、大変読み応えがあり、さすがは世界の大文豪、と舌を巻いた。

    正直、ドストエフスキーやら何やらこの手の世界文学的古典には手も触れたことがなかったが、本作品を読み、その凄みをありありと感じた。これを皮切りに世界文学の世界に足を踏み入れていきたい。

    *   *   *

    本長編作品に、登場する二人(男女)の主人公、アンナとリョービン、時に二人は光となり闇となり、同じロシアを舞台としながら、全く別の世界をパラレルに生きていく。

    アンナとリョービン、この二人に共通する点は、「自分を偽れない」という点だと思う。ある意味とても純粋素直で、そのため通俗社

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    2010年08月29日
  • アンナ・カレーニナ 4

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    自分はリョーヴィンとキティの筋がメインプロットで、アンナはサブプロットな感覚で読んだ。まあ、アンナの筋の方が心理劇としては鬼気迫るけど、それがメインだと重いから。

    いづれにしろ、社会に生きる人々の様々な行為や決定にまつわる心理が細密に書かれていて、素晴らしい名作だと思った。今も昔も社会や人間の大枠は変わらないもんだな。
    人はひとりでは生きていけない。それで、社会と折り合いをつけ、社会性を持って生きることへの葛藤と救い。そしてまた疑い。ライフゴーズオンで物語は続いていく。

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    2010年07月20日
  • アンナ・カレーニナ 3

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    アンナがどんどん嫌な女になっていってさすがにかわいそうだけどアンナの娘もかわいそう…。
    解説がすごく参考になった。

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    2010年02月20日
  • 戦争と平和1

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    壮大な歴史と人間模様を読みたいと思い手に取りました。19世紀初頭、ヨーロッパを席巻するフランスナポレオンと広大な土地を有するロシア帝国、今の欧州情勢を見ながら読み進めるととても興味深いです。また、登場人物約500名の大作であると同時に人間モザイクにも興味津々です。
    全6巻、夏の間、楽しめそうです。

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    2026年07月30日